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13.森のダンジョン

今後も引き続き配信活動頑張ります(^-^)v

アスクは森林の奥深くを散策していた。森林に入ってから初めての雨天を経験していた。

ポツポツと落ちる雨音、雨粒が乾いた土に吸い込まれ、腐葉土と混ざり合い独特の土の匂いが重なる。その音と匂いの調和は、まるで森全体が呼吸をしているかのような生命力を感じさせる。


アスクは、泉のさらに奥にある滝の方へ探索を進めていた。滝が轟音を響かせる傍らで、岩肌に隠された入り口は岩そのものが口を開けているようだ。奥へと続く闇は、底がしれないほど深く見える。


アスクは探知スキルを使って、様子を伺った。入り口からさらに奥には無数の赤い光の粒が、広がっている。


「これはヤバい…こんな数のモンスターが集団でかたまっているなんて。」アスクは、ひんやりとした空気が肌を包み込み、身震いした。まるで、何かに見られているような、ゾッとした感覚が背筋を這い上がった。


すると、薄暗い洞窟の入り口からは、不気味な気配が漂ってきた。アスクの胸が高鳴る。「ツノの生えたラビット…」


彼は好奇心に駆られ、入口へと近づいた。すると、突然、洞窟の中から一匹のホーンラビットが飛び出してきた。白い毛と鋭い角を持つその生き物は、突然、目をギラつかせてアスクに突進してきた。


「うわっ!」アスクは慌てて横に飛び退く。ホーンラビットはそのまま岩肌から切り返して、再び獲物を狙おうとしている。


「こいつ、今までのラビットとは違う。動きが早い…!」


アスクは短剣を握りしめて、ホーンラビットに向ける。だが、相手の動きはあまりにも素早く、ジグザグに動くため、動きが読めない。何度かの攻撃を試みたが、ホーンラビットはそのたびに巧みにかわしていく。


その瞬間、周囲の静寂が破られ、さらに多くの赤い光の粒が洞窟の入り口に向かっている気配を感じた。アスクの心臓は一気に高鳴り、冷や汗が背中を伝った。


「まずい、逃げないと!」


アスクはホーンラビットの動きを見ながら、隙を見て逃げ出した。目の前に迫るホーンラビットたちを振り切るため、全力で走り去る。しかし、滑りやすい岩肌、小雨による影響が彼の行動に制限を課していた。


「くそっ、まだ何も成していないんだ。こんなところで終わるわけにはいかない!」


必死に足を動かし、アスクは洞窟から離れる。ホーンラビットが追いかけてくる。彼は振り返ると、目に映るホーンラビットの鋭いツノが、恐ろしい影を落とした。


「早く、早く!」


小雨で地面が滑りやすいなか、草を踏みつけながら、アスクは全力で走り続ける。心の中で「ダッシュだ」と叫びながら、彼の頭は逃げることに全神経を向けていた。どこかでカウンターを狙いたいと感じつつも、目の前の危機がそれを許さない。


ただ逃げるだけでは、状況が変化しないことを彼は知っていた。だが、今はそのことを考える余裕もなかった。ホーンラビットの群れが迫る中、彼は自らの命を守るため、必死に走り続けた。




■■■静寂に混じる異物■■■

森のダンジョンへ挑む前夜のこと。

アスクは月明かりを反射する静かな泉のほとりで、青白く浮かぶステータスウィンドウを凝視していた。

【短剣スキル:中級】

【レベル:20】

その数字を見た瞬間、胸の奥から熱い高揚感がせり上がってくる。

「ついに、ここまで来たか……」


こぼれた独り言とともに、アスクの頬が自然と緩んだ。かつては最弱のラビット一匹に翻弄され、泥にまみれていた自分が嘘のようだ。今や、そんな獲物は視界に入れた瞬間に終わる。

愛用の短剣を抜き放つと、驚くほど軽く、吸い付くように手に馴染んだ。一閃。空気を切り裂く鋭い音は、もはや彼の一部と化している。

「これなら……。ああ、これならどんな敵が相手でも負ける気がしない」


膨れ上がった自信は、自覚のないまま「過信」という毒へ変質していく。

だが、彼が歓喜に浸るその時、森の奥から奇妙な音が響いた。

—— カチ、カチカチカチカチ……。

それは、無数の硬い角がぶつかり合うような、あるいは小さな顎が何かを咀嚼し続けるような、生理的な不快感を伴う音だった。


ふと足元を見ると、泉の水を飲みに来ていたはずの小動物たちが、一斉に、そして怯えるように茂みへと姿を消していく。

静寂。


耳が痛くなるほどの無音の中、アスクはただ一人、不敵な笑みを浮かべていた。

普通なら背筋を凍らせるようなその異音さえ、今の彼には「強敵が自分を歓迎している合図」にしか聞こえなかったのだ。


「……なんだ、ラビットか?」


アスクは短剣を鞘に収めると、一度も後ろを振り返ることなくその場を立ち去った。

だが、彼が歩き出した直後、止まっていた時間が動き出す。

彼が背を向けた瞬間のことだ。

月明かりも届かない深い茂みの奥で、「カチッ」と一際高く、乾いた音が鳴り響いた。


それを合図に、闇の中で無数の「紅い点」が、一斉に、そして無機質に点灯する。

一匹でもアスクを翻弄するあの「高速の角」が、重なり合い、擦れ合い、まるで波打つ絨毯のように森の地表を埋め尽くしていく。

アスクはまだ知らない。

明日、彼が足を踏み入れる森が、すでに「ダンジョン」ではなく、ただの「巨大な胃袋」へと変貌していることを。

一匹一匹が殺意を研ぎ澄ませたホーンラビットの奔流——。

その「数」という名の暴力が、己の力を信じて疑わない一人の若者を、いかに無残に飲み込むつもりなのかを。



【ステータスウィンドウ】

LV:20(+0)

AP:0/160(次のLVまで残り440)

HP:200/222

MP:40/40

SP:30/30

スキル:

- 短剣・中級、

- 探知・初級、

- 水魔法・初級、

- 潜伏・初級、

-アイテムボックス・初級

AV:筋力76+2、体力43+1、敏捷33+1、器用10、知力20、精神20


ミッション達成

・中級スキルを初めて習得する(+10)


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