第四十二話「花畑での一夜」
花畑で一夜を過ごすことにした僕たちは、星が瞬く空の下、花々に囲まれて夜を迎えた。ミカはその日の冒険で疲れたのか、すぐに眠りについた。彼女の寝顔は平和そのもので、周囲の花々と調和していた。
リナと僕は、幻想的な花畑の光景を静かに眺めていた。夜風が花の香りを運び、それはまるで別世界のようだった。リナはしばらく黙って星空を見上げていたが、やがて僕に向き直り、静かに話し始めた。
「こんなに美しい場所が、この世界にあったなんて信じられないわ。」
僕は彼女の感嘆に同意しながらも、心の中では彼女が僕のことを覚えていない寂しさを感じていた。しかし、リナはまるで僕の心を読んだかのように、僕の肩に頭をもたせかけた。
「今だけは、私を甘えさせて。」彼女の声はかすかに震えていた。
僕は答えず、彼女の髪を優しく撫でながら腕を回した。リナはその温もりに身を委ね、僕たちはしばらくの間、言葉を交わさずにその場にいた。
花畑での一夜は、僕たちにとって忘れられない時間となった。星々の光が花々を照らし出し、その美しさは僕たちの心に深く刻まれた。そして、僕たちは新たな朝を迎える準備をした。




