第三十五話「安らかなひととき」
リナの隠れ家での一夜は、僕たちにとって久しぶりの安らぎとなった。部屋は簡素だが、必要なものはすべて揃っていた。
食事の時間になると、リナは小さなキッチンエリアで手際よく動き始めた。彼女は缶詰や乾燥食品を使って、驚くほど美味しいスープを作り上げた。「この世界では食料が限られているから、工夫しているの」と彼女は言いながら、僕たちに温かいスープを分けてくれた。ミカも手伝い、テーブルには小さな笑顔が花開いた。
「こんなに美味しい食事は久しぶりだ」と僕は感謝の言葉を述べた。ミカは「リナのおかげね」と微笑み、リナは「みんなで食べると、何倍も美味しいわ」と答えた。
食後、リナは僕たちを小さな浴室へと案内した。そこには、簡易的なシャワー設備があり、温かい水が流れていた。僕たちは順番に入浴し、長い間感じていなかった清潔感とリフレッシュ感を味わった。ミカは髪を洗い流すと、その美しい髪が水滴を纏い輝いていた。リナは、水を大切に使うようにと優しく注意を促した。
就寝時には、リナが布団を用意してくれた。彼女は「ここでは静かに眠れるわ」と言い、僕たちはその言葉を信じて眠りについた。ミカは疲れていたが、安心して眠ることができた。リナは最後まで見守るように、僕たちが眠るのを確認してから、自分の布団に入った。
その夜、僕たちは久しぶりに平和な夢を見ることができた。リナとミカの優しさと強さが、この隠れ家を暖かい光で満たしていた。




