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始まりは魔法科高校から  作者: 眼鏡 純
8章:新 KING OF MAGIC

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57話 龍虎蛇の三つ巴

こんにちは!作者です!

前回から新KOM編がスタートしておりますので、楽しんで頂けると幸いです!



──それでは皆様に、少しでもワクワクできる時間を。


 遂に開催されたKOM。まずは予選リーグがあり、3校で1ブロック、合計4ブロックに分かれて総当たりをする。そして1位から3位を決定した後、順位別のトーナメントを行い、更に順位を決めるという方式である。

 去年に引き続き、抽選方法は打ち上げ花火となっており、順番にボタンを押し、空に花火を打ち上げ、ブロック分けをしていく。去年とは違い、今年は昨年1位の高校から順に決めていくようだ。


 「それでは1校目、龍空高校からどうぞ!」

司会者に促され、シャインとレビィは12個置かれたボタンのところへ移動した。

「ねぇねぇ、私が押していい?」

「何でそんなにノリノリなんだよ…。まぁいいけど。」

押したくてうずうずしているレビィに、シャインは押す権利を譲ってあげる。レビィはケーキを選ぶようにボタンを一通り見てから、1つのボタンを押した。そして打ち上げられた花火はAという形をしていた。

「龍空高校はAブロックに決まりました!それで次に、虎神高校、お願いします!」

シャイン達と入れ替わり、ダクネスとオウカがボタンの前に立った。そして流れ作業のようにダクネスが適当にボタンを押して花火を打ち上げると、会場全体がざわついた。

「こ、これは……」

思わず司会者も動揺している。そう、打ち上げられた花火は『A』の形をしていた。巨大モニターに映し出された予選リーグ表で、Aブロックの欄に龍空高校と虎神高校の名前が並んだ。

「これはスゴい!いきなりとてつもないカードが組まれましたー!」

司会者が高らかに告げると、釣られて会場全体も歓声が上がった。歓声の中、シャインとダクネスは無言で睨み合った。

「ねぇこの流れ、なんかすごい嫌な予感するんだけど…」

トワイラが今からの展開で一番最悪な状況を想像して苦笑いする。

「まさかそんな。そんなこと早々起きませんよ。」

同じ想像をするヴァンがアハハと笑いながら、ボタンの前に移動する。



──打ち上げた花火は、『A』の形をしていた。



 会場の歓声が大歓声に変わった。

「これはなんと!昨年のトップ3の高校が予選リーグで激突だー!」

司会者が会場を盛り上げる。

「アッハッハッハ!こりゃあ去年以上に荒れるんじゃねぇか?」

観客席にいるスノウが巨大モニターのリーグ表を見て爆笑する。

「予選から既に決勝戦ですね。」

ヒューズも楽しそうに告げる。

「変な事件が起きなければ良いけど。」

呆れた表情をするサナ。

「皆ー!頑張れー!」

エアル大きく手を振って声援を送るのであった。




 ブロック分けも終わり、人々は各ブロックごとの施設へと移動した。波乱しか起きそうにないAブロック会場にはマスコミなども殺到しており、他のブロック会場より人々がごった返していた。

 そんな大賑わいの会場のフィールドに、シャイン達は集まっていた。

「それではこれより、リーグ戦第一試合の組み合わせを決めたいと思います。くじを用意しましたので、これを引いて──」

司会の男が進行していると、突然ダクネスが割って入ってきた。

「なぁ、1つ提案いいか?」

「──?何でしょうか?」

司会の男が訊く。

「総当たりなんてダラダラとかったるいことをしないでさ、『三つ巴』で勝負しねぇか?」

ダクネスからのとんでもない提案に、会場がざわめいた。

「聞いてないっすよ大将…。」

パートナーであるオウカも予想外だったらしく、苦笑いしている。

「俺は構わねぇぜ。その方が()りごたえがある。」

すぐに賛成したのは戦闘狂のシャインであった。

「ちょっとシャイン本気?」

レビィがシャインの正気を疑う。

「考えてみろ。いくらインターバルがあるといっても、ダクネス達とトワイラ達、どちらが先だろうと万全で戦えるのは最初に戦う方だけだ。次に戦う方とはどう足掻いても満身創痍での戦闘だ。だったら、万全のまま両方と戦った方が勝率はあるんじゃねぇか?」

「う〜ん…一理あるかもだけど……」

レビィは素直に賛成できない様子であった。

「私も大丈夫だよ!ヴァンも良いよね?」

トワイラもダクネスの提案に乗った。

「僕はトワイラ先輩が良いのであれば。」

ヴァンも賛成を意を示す。ダクネスは無言で横にいるオウカに視線を向ける。

「大将の仰せのままに。」

オウカはやれやれとした態度をとりながらも、反対することはなかった。

そして全員の視線が自然とレビィに向けられた。

「はぁ…分かったわよ。」

反対出来る空気ではないと察したレビィは諦めて提案に乗るであった。

「と、いうわけだ。選手側は全員同意したぞ。さっさと認めろ運営。」

ダクネスが司会の男を睨み付けると、司会の男はダクネスの威圧に少し怯えた。

「げ、現在緊急会議中ですので少々お待ち下さい。」

そう言って司会の男はインカムで運営側の者とやり取りをする。

そして待つこと数分。結論が出たようだ。

「大変お待たせしました。会議の結果、ダクネス選手の提案は可決されました!よって!これより!龍空高校、虎神高校、蛇帝高校による三つ巴の戦いを開始します!」

会場が一気に盛り上がる。

「代表選手及びパートナーの皆様も覚悟と準備はよろしいですか?」

司会の男が尋ねると、シャイン達は全員頷いた。そして司会の男がフィールドから去ると、シャイン達は距離を空け、三角を描くように立った。

「それでは異例の三つ巴対決!レディィィ〜〜〜ファイトォォォォォ!!」

司会の男の掛け声とゴングの音が会場に響き渡った。

瞬間、シャインはダクネス達に、ダクネスはヴァン達に、ヴァンはシャイン達に攻撃を仕掛けた。


[龍翔閃風牙(りゅうしょうせんふうが)]!!」

シャインが風砕牙()を振るうと、輝く風の龍がうねりながらダクネス達に放たれた。


[火神烈砲(かじんれっぽう)]!!」

ダクネスが掌をヴァン達に向けると、レーザーの如く火の光線を放った。


[血死舞鬼(ちしぶき)]!!」

ヴァンは爪を鋭く伸ばすと、手首を躊躇なく切った。そしてボタボタと大量に血を流したまま腕を振るうと、飛び散った血が斬撃と化してシャイン達へと放たれた。


(血が…!?いや、考える前にまずは防御だ…!)

レビィはヴァンの魔法の正体を推測する前に、手で印を結んだ。

[神無月(かんなづき)]!!」

レビィの前方に漆黒の鳥居が出現させ、柱の間にバリアを張って血の斬撃を防いだ。


「はぁ…これは俺が防ぐ流れっすよね…」

オウカは気怠そうな顔をしながらも、パキパキと指を鳴らす。次の瞬間、片腕が桜色の鱗が生える竜の腕へと変化し、迫る閃風の龍の顎にアッパーを喰らわせて消滅させた。

「へぇ…面白い体してんな。」

シャインはニヤッと笑った。


[水連華(すいれんか)]!!」

トワイラは睡蓮の形をした水のバリアを何層も重ねるように展開させ、火の光線を真正面から防御した。そして最後の1枚にヒビが入ったところで火の光線は消滅した。


「こ、これは…!開始早々とてつもない攻防!これが去年トップ3の高校の実力かーー!?」

司会者の実況にも熱が入り、観客席からも大きな歓声が上がった。

本日はお読み下さり誠にありがとうございます!

少しでも先が気になった方、面白かった方はブックマーク、☆の評価などをお願いします!


今回のプロフィールは、『ヒューズ』でございます!それでは〜…どうぞ!


名前:ヒューズ・クオーツ

魔法名:なし。武器に属性付与。

戦闘方法:弓

身長:181cm

体重:70kg

髪:綺麗に手入れされた茶色のロングヘア

瞳:琥珀色

誕生日:11月11日

血液型:B型

好きな食べ物:リンゴ飴

嫌いな食べ物:根菜類

好きな教科:数学

嫌いな教科:道徳

キャラクターモデル:『テイルズオブ ジ アビス』より『ジェイド・カーティス』

【名前の由来】

荒川弘さん作の『鋼の錬金術師』の『マース・ヒューズ中佐』から頂いております。当時学生の私が思い浮かべるインテリキャラは、ジェイドとヒューズだったのでしょうね。





それではまたお会いしましょう!次回をお楽しみに!


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