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始まりは魔法科高校から  作者: 眼鏡 純
7章:新学期、開始

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51話 新たな日々の始まり

こんにちは!作者です!

今回からシャイン達も無事2年生となり、この小説は『第2部』に入ります!

ですので、今回は序章っぽい感じにしてみました!本格的にストーリーが動くのは次回以降ですが、しれっと新キャラも登場しますので、是非とも読んで下さいませ!



──それでは皆様に、少しでもワクワクできる時間を。

──4月。暖かな空に桜の花が舞い、新たな息吹が舞い込んでくるこの時期。

──とある3校の魔法科高校にも新たな生活が始まろうとしていた。



 「起きて下さい!朝ですよ!」

少女の元気な声で目を覚ましたのは、身長175cm、セミロングで黒色の中にメッシュのように黄緑色が混じる髪に黄緑色の瞳をもつ少年──『シャイン・エメラルド』であった。

「んだよ…まだ7時じゃねぇか。春休みなんだからもうちょい寝かせてくれ…」

スマートフォンで時間を確認したシャインが、もぞもぞと布団の中に戻っていく。

「今日から2年生が始まります!」

掛け布団を無理矢理引っぺがすのは、身長150cm、紫色のミディアムヘアに紫色の瞳をもち、黒を基調としたゴスロリを着用する13歳少女──『ソノ・アメシスト』であった。

「あ〜…そうだったな〜…」

心の底から嫌そうな顔をしながらも、渋々起きて着替えるシャイン。ソノはキッチンへと向かい、朝食の盛り付けを始める。そして制服に着替え終えたシャインが布団を畳み、部屋の隅に置いていた足の低いテーブルを部屋の真ん中に設置すると、そこにソノが2人分の目玉焼きを置いた。

そして仲良く朝食を食べると、シャインはだるそうに学校へと向かい、ソノは手を振って見送るのであった。




 全体的に優等生が多く、シャイン達が通う高校──龍空(りゅうくう)高校。その校舎に学生寮から移動してきたシャイン。何やら下駄箱近くの大きな掲示板に人集りができていることに気付いた。

「おっはよー!シャイン!」

その時、背後から挨拶をしてきたのは、身長162cm、オレンジ色のショートヘアに赤色の瞳をもつ少女──『エアル・フィン・ダイヤモンド』であった。正体がザーパトウェストの女王と知られた今、ミドルネームを隠すことによる誤魔化しをやめたようだ。

「おう。で、これは何の騒ぎだ?」

シャインが目の前の群衆の正体を尋ねる。

「なにって、組分けが発表されているんだよ。あそこで確認して、そこから新しい教室に行くの。」

「あ〜成る程。」

「さてさて、私達は何組かな〜?」

エアルが掲示板から自分の名前を探す。そして発見し、名前の隣には『2年1組』と書いてあった。

「あっ、私1組だ。」

「俺もだ。」

「おお、また一緒だね。」

「ああ。」

シャインとエアルは共に新たな教室となる2年1組へと向かった。




 2年1組の教室の扉を開くと、ちらほらと知っている顔もいた。その中でも、とても見知った顔触れが4人いた。

「あっ、おはようシャイン、エアル。」

2人を手招きするのは、身長160cm 、紺色のロングヘアに青色の瞳をもつ少女──『レビィ・サファイア』であった。

隣には身長181cm、綺麗に手入れされた茶色のロングヘアーに琥珀色の瞳をもち、黒縁眼鏡をかける少年──『ヒューズ・クオーツ』が立っていた。

更にヒューズの隣には、身長170cm、うなじまで伸びた緋色の髪を三つ編み一つ結びし、灰色の瞳のもつ少年──『アレン・ルビー』が立っている。

そして本を片手に椅子に座るのは、身長158cm、金髪のショートヘアに金色の瞳をもち、前髪を赤色のヘアピンで留める少女──『サナ・クリスタル』であった。

「わぉ!皆も一緒なんだ!良かった~!」

エアルは安堵しながらレビィ達に合流する。

「あれ?スノウは?もしかしてあいつだけ違うクラス?」

エアルが周りを見渡す。

「ううん。スノウも同じ1組だったはずだよ。単純にまだ来てないんじゃないかな。」

レビィが応える。

「そっか。てか、マジで全員一緒なんだね。」

エアルがアハハと笑う。

「問題児はまとめている方が見張りやすいからじゃない?」

パラパラと本を速読しながらサナが告げる。

「やっぱり…問題児扱いされているのかな…」

レビィは何だか複雑な気持ちになる。

「まぁまぁ、全員が問題児だからこうやってまた同じクラスになれたんだし、結果オーライだよ!」

エアルが笑顔でグッ!と親指を立てる。

「ぷっ、あははは!なにそれ、喜んでいいの?」

レビィはエアルのポジティブ思考に思わず笑ってしまった。

そしてそのまま6人が談笑していると、チャイムが鳴って2年1組の担任教師が入ってきた。

年齢29歳、身長167cm、黒色のショートヘアに茶色の瞳をもち、黒縁眼鏡にキチッとしたスーツを身に纏う女性。名は『ナナリー』である。

「またナナリー先生が私達の担任なんですね。」

エアルが笑いながら告げる。

「ええ。すっかり誰かさん達の監視役にされたみたいです。」

ナナリーは明らかにシャイン達6人に視線を向けてから話を続ける。

「ではまず、ホームルームから──」

その時、ナナリーの声を遮るように、勢いよく扉が開いた。

「はー…!はー…!はー…!ギリギリセーフだな…!」

身長180cm、銀色のウルカットされた髪に茶色の瞳をもつ少年──『スノウ・シルバー』が汗だくで教室に入ってきた。

「ギリギリアウトです、スノウ君。」

ナナリーが呆れた顔で現実を突きつける。

「いや先生、俺の耳にはまだチャイムの音が響いている。」

「それは幻聴です。馬鹿なことを言ってないで早く席について下さい。」

ナナリーに冷静に返され、スノウはがっくりと肩を落として自分の席に座るのであった。





 龍空高校と同じく魔法科をもつ高校──虎神(とらがみ)高校。あまり治安は良くなく、魔法が使える者の中でも不良が集まるこの高校には、『虎神高校の頂点』という称号があり、その称号を現状背負うのは、身長185cm、金色短髪に金色の瞳をもち、右頬に十字の古傷がある少年──『ダクネス・アルシオン』である。

 そんなダクネスは今、グラウンドの真ん中で殺気立つ新入生達に囲まれていた。

「あんたが今の頂点(トップ)、ダクネスだな?」

男子生徒の1人が金属バットをダクネスに向ける。

「だったらどうする?」

腕を組み、仁王立ちするダクネスが問う。

「テメェをぶっ飛ばす!そして俺らが頂点とんだよ!」

新入生達が一斉に武器を構え、ダクネスに襲いかかった。


──数秒後。


 死屍累々の如く倒れる新入生達。周囲には赤き火が燃え、全ての中心に立つのは、髪が赤く染まったダクネスであった。

「俺と渡り合いたいなら、どこぞの風野郎のように能力解放(アビリティリリース)くらいなるんだな。」

倒れる新入生を見下しながら、ダクネスは髪の色を赤から金に戻す。その時、パチパチと拍手しながら現れたのは、身長165cm、桜色の無造作ヘアに灰色の瞳をもつ少年──『オウカ』であった。隣には、身長177cm、オールバックにした黒髪に青色の瞳をもち、縁無しの眼鏡をかける少年──『クレイン』もいる。

「いやぁ〜流石は大将。たった一撃で10人以上をぶっ飛ばすとは。」

オウカがヘラヘラと笑いながら露骨なヨイショをする。

「オウカ、俺を騙したな。グラウンドに用があると呼びつけたと思ったら、何だあの雑魚どもは。」

ギロリとダクネスに睨まれ、オウカがスーッと目を逸らした。

「あっ…えっと、それはっすね〜…あまりにもガキどもが大将を出せとうるさいもんで…。もう面倒だからいっそのこと大将にぶっ飛ばしてもらおうかと…。」

オウカが引き攣った笑みを浮かべながら事の経緯を話すと、ダクネスは大きな溜め息をついて呆れるのであった。

「ダクネス様。」

クレインがダクネスに話しかける。

「何だクレイン?」

「どうやら何者かが監視をしているみたいです。」

クレインが視線で空を見るように促す。ダクネスは空を見上げると、距離的に米粒程度の大きさにしか見えないが、羽を持つ小動物が不自然に旋回しているのを発見した。

「あれは…魔物か?」

「恐らく召喚魔です。目的は不明ですが、あからさまにダクネス様を監視しています。」

「そうか。危害を加えてくるなら撃ち落とすが、何もしてこないなら放っておけ。」

ダクネスは特に気にすることなく、オウカとクレインを連れて校舎内へと戻るのであった。





 実は裕福な家系の子供達が多い高校──蛇帝(じゃてい)高校。ここに通うのは、身長162cm、水色の髪のポニーテールに銀色の瞳をもつ少女──『トワイラ・ターコイズ』である。

 入学式が無事に終え、今は様々な場所で在校生と新入生の交流が行われている。同時に部活の勧誘などが行われている。

「おい、あれ見ろよ。あのポニーテールの先輩、めっちゃ可愛くね?」

「どれどれ?おお、マジだ。」

「やっぱ彼氏とかいんのかな?」

やんちゃ系の新入生男子3人が、中庭で同級生と話すトワイラを発見して遠目から見ていた。

視線に気が付いたトワイラは、新入生男子3人に銀色の瞳を向けると、ニコッと笑って手を振って見せた。男子3人は同時に顔を赤らめると、そそくさとどこかに去ってしまった。

「ちょっとトワ〜、そういうの止めなって。」

ギャル風の友達が呆れながら注意する。

「何が?」

「何がって…そうやって誰にでも愛嬌振りまくの。」

「え〜別に何の意味も籠ってないよ。」

「トワにとってはそうかもしれないけど、男子はあーいうことされるとすぐに勘違いする生き物なの。あんた、惚れた男いんでしょ?」

「うん。生涯変わらないよ。」

トワイラがハッキリと断言する。

「だったら変に勘違い男を増やさないこと。じゃなきゃまた沢山告白されるよ。」

「あ〜…いちいち人気がないとこに呼ばれるから移動面倒なんだよね。分かった。気をつけるよ。」

「告白自体じゃなくて移動を面倒がるとか…めっちゃ贅沢な悩みじゃん。はぁ〜あ、私もそのレベルで悩めるくらい告白されたいよ。」

ギャル風の友達が自分とトワイラのモテ事情の差に少し嫉妬していると、誰かが自分達の方に真っ直ぐ近付いてくるのに気が付いた。制服が新品というところから新入生だと推測できる。

身長160cm、黒色に赤色のメッシュが入ったショートヘア、真紅色の瞳をもつ少年。中世的な顔立ちで、犬系男子と呼ばれるような見た目の少年が止まったのは、トワイラの前であった。

(うそ、初日からトワに告白!?しかもこんな大勢の前で!?この子のメンタル鋼すぎっしょ!?)

ギャル風の友達は内心驚きながらも、空気を読んでトワイラから離れ、野次馬の中に紛れた。

「トワイラ・ターコイズ先輩ですよね?」

クリクリとした真紅色の瞳でトワイラを見詰める少年。

「そうだけど、何の用かな?」

薄々展開が読めながらも、トワイラは形式的に尋ねた。少年はトワイラの前で騎士の如く片膝をつき、スッとトワイラの手を取った。

「僕の名は『ヴァン・ピレブロード』。トワイラ先輩、僕の花嫁になってくれませんか?」

トワイラも周囲の野次馬も予想していた展開は告白であった。しかし、ヴァンと名乗った少年がしたのは、まさかの求婚(プロポーズ)であった。

「ええええええええええええええええ!?!?」

野次馬の驚きの声は、校内中に響き渡るのであった。






──様々な場所で新たな日々が始まった。


──この日々が交わる時、『とある大事件』が起きるなんて、誰も知る由もなかった。

本日はお読み下さり誠にありがとうございます!

少しでも先が気になった方、面白かった方はブックマーク、☆の評価などをお願いします!


今回はこの1話で投稿は終わりますが、またキリの良いところまで書けたら一気に投稿しますので、それまで気長に待って頂けると幸いです!



それではまた、お会いしましょう!次回をお楽しみに!

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