表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インテグレイション オブ ワールド  作者: アサム
第一章 目覚め
7/179

7、修練場

今日は朝から修練場に来ていた。


僕たちはまず武器を使った戦闘を学びにいった。

僕はもちろん武器を扱ったことはない。


好きなものを選んで良いと言われたので僕は厨二病精神に則り日本刀を選んだ。

刀の持ち方、素振り、基本的な打ち込みなどを教えてもらったが、ここには僕のスペシャルな力は発揮されなかった。


それどころか元の地球では中学・高校と帰宅部でゲームばかりしていた僕は、他の人と比べても物覚えが悪く教える側も困っているようだ。

まぁ僕としては武器で攻撃よりも魔法やスキルなど元の世界には無いものに憧れるので無問題(モウマンタイ)だ。


姫乃先輩はナイフや弓矢、鞭などいろいろな物を試していたがどれにするか決めかねているようだ。

今日急いで決める必要はないので、他の魔法やスキルを見てからでも良いのではないかと思う。


芽衣にいたっては、僕の修練をずっとつきっきりで見ているだけだった。

「芽衣は今更武器なんて使えるようになるとは思えないからねー。勇っちのガヤをやっていた方が楽しい」

ということだそうだ。


午後からは魔法の修練を行った。

魔法は頭でイメージを作って体内にある魔力回路を通して発動するようだ。

詠唱などは基本的には不要だが、魔法の名前を発することでイメージが固まりやすくなり、スムーズな発動につながるそうだ。

なので無詠唱で唱える人はほとんどいないらしい。


ただし魔法の使用については、適正がある。

魔力回路が脳に繋がっていないと発動することができないそうだ。


魔法を使用すると体内の魔力を消費し、魔力は時間経過か魔力回復薬などで補充されるようだ。

ここら辺は基本的なRPGと同じだなと思った。


この世界には属性という概念があって、基本属性は火 水 土 風と闇 光だそうだ。

基本属性の派生で雷や氷などの特殊な属性も存在するらしい。

人にはそれぞれ得意な属性があるみたいで、得意な属性であれば、習得が早かったり。

同じ魔法でも威力が高くなったりするそうだ。


魔法の講義を受け、各自魔法を使ってみる。

適性がある人は魔力の流れさえわかれば、魔法を使うだけならそれほど難しくないそうだ。

修練することによって発動速度や威力、精度などを上げていくそうだ。


実際姫乃先輩は初日から小さな火球を出すことができるようになった。

しかし、威力は弱くあまり適性が高いほうではないらしい。


その他いろいろな魔法を試していたが、姫乃先輩の適正の高い属性は見つからなかった。

無属性の人も中にはいるみたいなので、もしかしたら姫乃先輩は無属性なのかもしれないということだった。

得意な属性ではなくても、修練を積めば上達はするので、姫乃先輩は火系の魔法を練習していくみたいだ。


芽衣は魔法が得意なようで、みるみる上達していった。

特に氷魔法の適正が高く強力な氷魔法を使いこなしていた。

「アイスランス」・・・複数の氷の槍を放つ

「グレイシア」・・・狙った空間の温度を下げて凍らせる

などの中級レベルの魔法も初日で使えるようになっていた。


そして僕は・・・魔法の適性が無かった。。。


夕方、僕たちは今スキルの修練場に来ている。

僕には今とてつもないプレッシャーがのしかかっていた。

武器・魔法と不甲斐ない結果だった。

ここでスキルもダメだったら2人に幻滅されてしまうのではないか。

また、この施設を追い出されてしまうのではないか。

ここで絶対にすごいところを見せないと。

スペシャルな能力・・・信じてるぞ。


スキルは必ず1人一つは持っており、二つ以上持つものもいると言われている。

スキルの使用には体力を使う。

たくさん使うと疲れてしまい、使いすぎると動けなくなってしまうこともあるらしい。


スキルもイメージが大切なようで、「何かを動かしたい」「何かを作りたい」「自分の体をどうしたい」などのイメージをすることで、所持しているスキルに近いイメージを持てば発動するきっかけになるそうだ。


姫乃先輩は指先から糸を出すスキルを持っていた。

出す糸の太さや長さは自由だが、太くしたり長くしたりすると体力を多く使用する。

また、体力を多く使用すれば強度も上げることができるそうだ。

今はまっすぐしか飛ばせないが、修練を積めば自由に操れるようになるのではないかとのことだった。

太さや硬さが調節できるなら見えないワイヤーみたいな罠もはれるのかな?などと僕は考えていた。

汎用性が高そうな能力で羨ましいなと思った。


芽衣は少しイメージしてスキル探しをしたが、すぐに飽きてしまったようで「芽衣は魔法があるからスキルは見つかった時でいいかなー」などと言って残りの時間は僕のガヤに務めていた。


そして僕、体から何かを出そうと思っても何も起こらない。

少し先にある石を動かそうと思っても何も起こらない。


身体強化だと思って体に力を入れた時、

「ぷぅっ」いきりすぎてオナラが出てしまった。。。

ガヤの芽衣は爆笑している。


その後も様々なイメージを試したが、僕は持っているスキルがわからなかった。。。



僕は落ち込んでいる。

刀も魔法もスキルもだめ。。。だめだめだめの三重苦だ。


「勇くんあのね。そのうち強力なスキルが見つかるよ。」

と姫乃先輩は慰めモード。


「キャハハ!勇っちはだめだめだねー!芽衣を少しは見習ったらぁ」

と芽衣は馬鹿にしてくるしまつ。

僕は部屋に戻って、枕を涙で濡らした。


翌日

僕たちは今日も修練場に来ていた。

3人それぞれやりたいこと(できること)が違うので、今日からは別々で修練をしていこうということになった。


僕は日本刀の修練を2/3 スキル探しを1/3の時間を使って修練していくことにした。

今のところ僕は武器しか使えないので、人並みになって2人の足を引っ張らないようにならないといけない。

そうこうしている中でスキルが見つかればいいなと考えている。


姫乃先輩はスキルの強化を2/3 武器・魔法を合わせて1/3程度の時間配分にするそうだ。

スキルの糸の強化、主に太さ・強度の変化、糸の操作を中心に行うと言っていた。

姫乃先輩もいろいろ考えているんだろう。


芽衣は魔法を1/2 僕のガヤを1/2にするそうだ。。。

魔法だけで十分で僕のガヤをしていた方が楽しいそうだ。。。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ