魂に焼きつけ、純愛
出会った時に、この人だと思ってしまった。
まるで、魂に焼きついてしまったように。
だから、もうきっと、ずっと、気持ちは変わらない。
たとえ誰に止められようと。邪魔をされようと。
邪魔をするのが、あなた自身だったとしても。
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月に一度の大市場では、呼び込みの声があちこちから響いてくる。
歩くだけで、隣の人と肩がぶつかりそう。見慣れぬ地域の服装が多いのは、それだけ遠方からも人の集まる催しだからだろう。
さすが、名だたる王都の大市場。国中の人間がここに集っているようにさえ思える。
そんな人混みの中でも、好きな人の姿は光って見えるもの。
見つけた瞬間に、思わず名前を呼んでしまう程に。
「アルフレド様!」
勢いあまってちょくちょく跳ねながら、私は背中に駆け寄った。
振り向いた顔はいつも通りの渋面。
どこかやつれた雰囲気が漂い、目の下には隈。
出会ったあの頃と変わらぬ不健康さに不機嫌さだ。
私の大声が多少人目を引いたが、しばらくすると、また自分の買い物へと戻っていった。
私はようやく十五になったばかりの小娘。神官服を着ていることが唯一の特徴と言ってもいいか。そしてその相手だって、見た目は少しばかり顔のいいだけの中肉中背の男だ。
さして面白いものでもないことがわかると、みんなすぐに興味を失ってしまう。
足を止めて私を待っているのは、目的の人だけ。
「……お前か」
見えない角度で、ちっ、と舌打ちが聞こえた。
気にも留めず、私は彼の腕に腕を絡ませる。
「こんな人の多いところに勇者様がいらっしゃるなんて珍しいですね。いつも自宅に引きこもっていらっしゃるのに」
「勇者なんて単語を大声で叫ぶな。騒ぎになるだろ」
「では、アルフレド様。なにかご用でも? 私で済む用なのであれば、いつでも馳せ参じますのに」
「……別にいいだろ。俺だって外に出たい日もある」
「まあ、ご冗談を。アルフレド様が外に出たい日なんてないでしょう?」
下から顔を覗き込もうとしましたが、首をそらして視線を外された。
「お前、本当に失礼だな」
「失礼ではありません、事実です。だって、魔王討伐の旅が終わって以降、あなたが家を出られたことなんて数える程ですし」
かつて、復活した魔王を討伐するために、異世界より召喚された勇者。
それがこのアルフレド様だ。
彼のお供として魔王城までご一緒した私だけが、魔王に対峙する雄姿を知っている。
知っているというか、頭から離れないというか、ほとんど焼きつけている。目とか心とか身体の奥とか、魂とかなにか、そういうところに。
「それで、今日はどうされたのです?」
「お前に教える用事はない」
「では、勝手に当てましょう。どなたかに会いにいらしたのですか?」
「違う」
「では、なにかお買い求めに。そう、私には頼めないような……えっちなお品ですか?」
「違う!」
冷ややかな態度が一気に崩れ、アルフレド様は私に向き直った。
「もうほっとけ。お前のそういうところが苦手なんだよ」
「どういうところでしょう」
「その人当たりのいい笑顔と整った顔立ちで、俺を追い詰めてくるところだ」
私はにこりと笑って、なにも答えなかった。
アルフレド様が私を苦手にしていることなんて、とうの昔に知っている。
魔王討伐の旅について行こうなんて神官は私のほかにいなかったし、それが終わってからは――
「――おい、リーンフェルト!」
アルフレド様の呼ぶ声で、はっと顔を上げる。
彼の慌てた表情が目に入った次の瞬間、背後から、どん、と大きな爆発音がした。
ちょうど私たちが歩いてきた方角だ。
「今のは!?」
「魔術によるもののようだな。様子を見てくるから、お前は一般人の避難を誘導しろ」
普段あんなに冷たいくせに、さりげなく私を安全な場所へ追いやろうとする。
彼のそういうところを、私はよく知っている。
だから、あっさり首を振った。
「いいえ、ついて行きます」
「民草の安全が大事だったんじゃないのか?」
「大事ですよ、あなたの次にね」
「……勝手にしろ」
吐き捨てて、音の上がった方へとアルフレド様は駆けてゆく。
その背中を追いながら、私は、初めて会った時のことを思い返していた。
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もともと、神なんて信じてなかった。
今夜のごはんに困る路上暮らしの孤児に、信仰なんてある訳ない。
だけど、たったひとつの奇跡が神様の存在を確信させた。
それが、アルフレド様との出会いだ。
腹を空かせて転がっていた私を、彼は拾って家に連れ帰った。
ごはんを食べさせ、風呂に入れてくれた。
偶然そこにいただけだ、と彼は言った。
けど、私にとってはそんなことができる存在は、神様でしかなかったから。
だから、これからどうしたいかとアルフレド様に聞かれた私は、神官になりたいと答えた。
私の――私だけの神様の、お役に立つために。
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爆音の出どころと思しき場所には、煙が充満していた。
無造作に踏み込んだアルフレド様は、私を振り返りもせず剣を抜いた。
すぐに、皮肉に歪んだ唇から呪文がもれる。
「冒頭、言語設定――日本語、題名――消失、冒頭終了、実行」
視界を塞いでいた煙が消え、アルフレド様が爆心地に向かって歩き出す。
既にそこには誰もいない。
ただ抉れた地面が少しばかり煙を吐き出しているだけだ。
「……どういうことでしょうか?」
「魔術を行使したようだな」
「ですが……気配が、私の知る神聖魔術の残滓がありません。神聖魔術以外の魔術なんて、この世界では……」
「神聖魔術でないなら、俺と同じ異界魔術の遣い手なのかもな」
「では、アルフレド様と同じ異世界からの来訪者――?」
「さあ、そういう可能性もあるというだけの話だ。本当のところはわからん」
簡単に言って、アルフレド様はくるりと踵を返した。
「ま、ここは終わりだ。どうやら犯人もいない。帰る」
「えっ、待ってください、アルフレド様」
「なんだ?」
「あの……魔術行使者について調べたり追ったりしないのですか?」
アルフレド様は振り返らない。
私は小走りにその背中を追った。
「アルフレド様、アルフレド様!」
「うるさい、ついてくるなら黙ってついてこい」
「はい……」
そう言われてしまうと、それ以上問いかけることはできない。
私は黙って口をつぐみ、アルフレド様の後ろをついて歩いた。
だって、「ついてこい」なんて言ってもらえることなんて、ほとんどないのだから。
神殿に入って以来、久々のアルフレド様のご自宅。
あまり知られていないことだが、アルフレド様の手料理は絶品なのだ。
独身男の一人暮らしにもかかわらず、荒んだ様子がないのは、家事能力全般の高さによるものである。
伝承だけでアルフレド様を知っている民草は、まさか勇者様が自らほうきとちりとり持ってお掃除してたり、包丁握っているとは思わないはず。
一緒に住んでいた頃に、そして二人で魔王退治の旅をしていた間、何度もごちそうになったから――そう、私だけは彼の料理の腕を知っている。
そうでなくても、二人になれる時間なんてそうそうある訳じゃないし。
なにもかも忘れて頬が緩んでしまうのも、仕方ないというものだ。
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その後も似たような襲撃は時々見られた。
アルフレド様の行く先で、時折爆発やボヤ騒ぎが起こる。
当初、勇者の顔を知る人々の間では、「アルフレド様が居合わせてくれてよかった。冷静に対応してくださった」と、ありがたがられていた。
なのに、回数が重なるうち、徐々に噂が広まり始める。
「あれは、勇者様を狙っての襲撃ではないか」
「今までけが人が出ていないだけで、下手をすると巻き込まれる」
「あの方の近くにいるのは、危険だ」
手のひらを返したように遠巻きにするようになった。
そのうち、アルフレド様には物を売らない、料理を提供しないなどと言い出す店も出て来た。
「あなた方が今平和に暮らせているのは、魔王を斃したアルフレド様のお力あってのことです! 大恩ある勇者様に向かってなんたる物言い――」
「――やめろ、リーンフェルト」
思わず杖を構えた私の手を、当のアルフレド様が止めた。
そして顎先で私を店の外へ呼ぶ。
裏路地で二人きりになったところで、私は前方の背中に向けて叫んだ。
「アルフレド様! あんな……彼らは、アルフレド様のおかげで生きているっていうのに!」
「知らん、俺のやったことを勝手に恩にするな。あいつらのためにやった訳じゃない」
「ですが――」
「そんなことより、この先のことだ。異言はあるか?」
振り返った目が冷ややかに私を刺す。
「ありません」
「では、業腹だがお前に頼みがある」
「まあ、なんでしょう!」
「目を輝かせるな。しばらく俺の家に住まないか。さして用事がある訳じゃないが、今の状況じゃ日用品の買い物もままならん」
「……っ! わかりました! この命にかえましても!」
「かえんでいい、力むな」
頼むと言っておきながら、フードで顔を隠したアルフレド様は、結局私の後ろをずっとついてきていた。
確かに、なにを買えばいいかは知らないから、本人がいてくれるのは便利だ。
それに、二人で買い物に行けるってそれだけで、なんの会話もなくても――私は嬉しいし。
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私は神官長に事情を話し、神殿からアルフレド様の家に移った。
ずっと一緒の生活は久しぶりで、胸が騒ぎたった。
たいしたことじゃない。
荷物を私より余分に持ってくれる優しさとか、そんなときふいとよそを向いてしまうこととか。
お風呂上りの匂いとか、私の肩越しに調味料に伸ばされた案外逞しい腕とか。
寝ぐせがついたままの寝ぼけ顔とか、少しだけ眉間の皺が緩む寝顔とか。
どれも既に知ってて、でもそうそう出会えないアルフレド様の一面。
アルフレド様が寝てしまった後、私は彼の枕元に立つ。
安眠の神聖魔術――神官がおぼえる、ごく基礎的な魔術だ。
簡単な呪文を唱えた後、額に落とす口づけは、言い切れないほど甘くて。
ああ、あなたが好きです。あなたが好きです。
こっちを見なくてもいいです。他に好きな人がいてもいいです。
見ているだけで、傍にいるだけで。
あなたが好きです。
平穏に日々を過ごしている――と、思えていたのは最初の数日だけだった。
しばらくすると、家屋の中で、小さな爆発が起こり始めた。
爆音――なにかに削られたような床の大穴。駆け寄っても、魔術行使者の姿はどこにもない。
「アルフレド様、これは――」
「知らん。いつ誰がやっているのかわからん以上、どうしようもない」
「でも、このままではアルフレド様の身が危ないです」
そう言い募っても、どこ吹く風だ。
自分の安全なんて気にならないらしい。
しばらく考えてから、別の方向から説得することを思いついた。
――あなたが危ないということは、一緒にいる私も危ないのでは。
でも、思いついても絶対口には出せない。
たとえ、アルフレド様を説得するための方便だとしても。
だって、これが本当にアルフレド様に関わることかどうかもはっきりしていない。
それに、私の命なんてどうでもいいのだ。
そもそもアルフレド様に救われた命なのだから、彼を狙う攻撃の盾になって死ぬのなら、生きた理由にもなるというものだろう。
そう満足して、私は口を閉じた。
アルフレド様はいつものように冷ややかに私を見ていたけれど……すぐに、ふいと視線を逸らしてしまった。
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真夜中、額に感じた優しい感触が、ふと私の目を覚ました。
直後、激しい睡魔に襲われて眠りの淵に引きずり込まれそうになる。
まるで安眠の魔術のよう――そう気づいた瞬間に、反射的に覚醒の魔術を行使した。
「――コンサルジェ・コンサルジェ・コンシャスネス・メウム」
対抗しているはずなのに、手ごたえが浅い。
異界魔術であることに思い至ったが、その遣い手であれるのはアルフレド様しかいない。
他には、アルフレド様を狙う何者か――もしそうなら、アルフレド様が危ない!
「――コンサルジェ・コンサルジェ・コンシャスネス・メウム!」
抵抗の弱さを、魔力消費と重ね掛けで力押しする。
打ち消しきれなかった睡魔と、消し飛んだ魔力の大きさでふらつきながらもなんとか起き上がった。
真っ暗な部屋の中、閉め切られていない扉の隙間から、うっすらとした灯りが漏れている。
私は重い身体を引きずるように移動し、光を覗き込んだ。
思っていたよりも眩しくて、私は二度、三度とまたたきをする。
ようやく見えてきた輪郭は、見慣れたアルフレド様の背中だった。光の中心を遮るように立っている。その背中越しに、低く抑えた声が聞こえてきた。
「いい加減にしろ、女神。あいつは関係ないと言っている」
女神――神殿の主神、女神テフネトだろうか。
目を凝らして見たが、アルフレド様の対峙する相手の姿は見えない。
ただ、鈴を転がすような可憐な声だけが響いた。
「あら、関係ないなら死んでも構わないでしょう? それなのにあなたったら、私の魔術射撃からあの子を庇って……結局、あなた自身が怖がられているじゃない。そんな汚名を背負ってまで、あの子を助けたいなんて、妬けるわ」
「そういうつもりじゃない。ただ目の前で死ぬのは寝覚めが悪い、それだけだ」
きっぱりと言い切るアルフレド様の、拳が震えている。
その拳に、するりと巻き付く美しい手があった。
アルフレド様の背中に隠れ、立ち姿は見えない。だけど、細い指は、白い肌は、桜色の爪は――なんと美しいのだろう。
その手だけで、万神に祝福され愛される存在であると、本能が理解した。
「なら、目の前で死なねばよいのでしょう? どうしてあの子を手元に置いたの」
「知り合ったからには、どこで死んでも一緒だ」
「知り合ったからには?」
女神の指先が、するりとアルフレド様の腕を這い上る。
そしてその指で、彼の首元をぐいと抑えた。
「ふふ、嘘ばかり――あなたは、もともとあの子を追ってこの世界に来たのでしょう?」
アルフレド様の拳から、ぽつりと一滴の血が垂れ落ちる。
女神の手は滴る雫に気付かぬように、首筋をなぞっている。
「あまたの世界を渡り、愛しい女を探す男の話――世界を司る神々の間では、噂になっていてよ」
「知らん、俺の話じゃない。俺であったとしても、あいつは――リーンフェルトは俺の探していた相手じゃない」
「では、どうしてこうまでして守ろうとするの?」
女神の指が、アルフレド様の手を再びなぞる。
こじ開けるようにその手のひらを開かせると、アルフレド様の背中がぐらりと揺れた。
身体をひねった拍子に、私はようやく、彼の肩に深い傷が刻まれていることに気付く。
「弾き切れなかった私の魔力を自らの身体で受けてまで、どうして彼女を守ろうとするの?」
「あいつは生まれ変わったんだ。もう俺の探していたあいつじゃない。俺に構わず自由になればいい」
「自由――ふふ、そう言いながらも手元に置いて、けして放しはしないくせに」
「俺の意図したことじゃない、あいつの選んだことだ」
「あなたはいつも口ばかりね。再会した時からずっと、離れないでくれと心で言い続けているくせに。あなたの世界の魔術で縛り続けているくせに。他人の心を操る魔術なんて、呪われた方法で」
「俺の意図したことじゃない!」
絞り出すような声に合わせ、どくり、と私の心臓が鳴った。
女神の――アルフレド様の言っていることを、頭が理解するよりも早く。
生まれ変わり、世界を渡る――誰のことを言っているの。
私の心は、この魂は。
心を操る魔術、縛られた心――では、私のこの感情は?
思わず一歩後じさった瞬間に、靴先が棚に触れ、がたり、と音を立てた。
「――誰!?」
愛らしい声が、おどろおどろしい響きを含んで鋭く響く。
アルフレド様の肩を押しのけ、麗しい手の持ち主が、光の塊のような人物がその姿を見せようとしている。
「やめろ、女神――」
制止の声が響く。
私はぎゅっと瞼を閉じる。
それでも遮断しきれない光が、まっすぐに近づいてくる――
「冒頭、言語設定――」
聞きなれた声が、よく知る呪文を唱えている。
その記憶を最後に、私の記憶は途切れた。
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瞼の向こうに、微かな光を感じる。
鳥たちの鳴き声が耳に流れ込んできて、私はゆっくりと目を開けた。
「……アルフレド、様?」
「起きたか」
窓際に立つのは、誰より愛しい勇者様だ。
私は寝ぼけまなこをこすりながら、身体を起こす。
「おはようございます、あの……もう朝ですか?」
「なんだ、眠いのか? 寝足りないならもう少し横になっておけ」
答える声は冷ややかで――なのに、ちらりと私を見る視線はどこか温かみを感じてしまうから、少しばかり混乱する。
私はベッドを降りた。
「いえ、そういう訳では。ただなんだか……昨日床についてから、今目が覚めるまでの間になにかすべきことがあったような気がして――アルフレド様、それは!?」
よく見れば、アルフレド様の右肩には痛々しい包帯が巻かれ、腕を支えるために首元から布で吊ってあった。
開いた寝室の扉の向こうは、テーブルも椅子もなにもかもが砕けてひどい有様だ。
「夜中に襲撃があった。お前は寝ていたからなにもおぼえていないだろうが」
一言ひとこと区切りながら、言い含めるように囁かれる。
その声に、私の首はこくりとひとつ頷いて返した。
「はい……なにも、おぼえていません」
「上出来だ。これでもう新たな襲撃はない。お前も神殿に戻れるぞ」
じくり、と胸が痛んだ。
胸の奥の、どこか深いところ。
私の身体よりももっと深い奥にある、なにかが。
「……りません」
「なんだって?」
「神殿には戻りません。私……アルフレド様とずっと一緒にいます」
答えた途端に、ふっと身体の力が抜けた。
崩れ落ちそうになる私の身体を、アルフレド様がしっかりと支える。
「……俺と一緒にいる、というのか」
「は、はい」
「神殿を捨て、自由を捨て、本来の未来を捨ててもか」
「本来、の……?」
「俺でいいのか?」
「は、い……」
微かな違和感を無視して、軋む首で頷いた。
その途端、なにか――戻れない一線を越えたような、不安が胸を立ち上る。
だけど、それも一瞬のことだ。
「そうか。絶対に、幸せにする……」
強く抱きしめられる喜びで、心が塗りつぶされていく。
ああ、そうだ。これでいい。
だって、出会った時に、もう――この人だと思ってしまったのだから。
私は静かに瞼を伏せた。
純粋に、なによりも一途に、その人だけを思う心に身をゆだねて。