冒険者登録
よい目覚めだ、ちゃんとしたベッドで寝たので
背中が痛く無い、岩蔵で寝た痛みが多少残っては
いるのだが…。
よく背伸びをし体の柔軟運動をする
体からはポキポキと骨の音がなりすこし痛い
革の鎧を着て、上から防具を付ける
ナイフを腰元に付け、棍棒に紐を通し
ベルトにくくり付ける
とりあえず、今日はギルド登録でもしに行くか。
階段を下り ロビーに出る、
宿は今のところ2泊する事にしているので
そのまま外に出る。
まだ早朝とあり街を歩く人は少ないが
屋台の人が準備をしたりしているのは見る
ギルドは中央に近い場所にあるので
中央に向かう
ギルドに出入りする人が居るため
もうギルドは開いているのだろう。
すこし薄暗い中よく頑張る物だ、
何故俺が早朝にギルドに来たのかというと
やはり新人イジメがあるだろうし
人が多いのはあまり好きでは無いからだ、
早速扉を開け中に入る
中には素材を換金、鑑定する施設やカウンター、
酒場もあるようだ、
カウンターの女性職員に声を掛ける
「冒険者の登録はできますか?」
「はい、もちろんできます」
受付嬢は営業スマイルでそう言う、
「登録をしたいのですが…」
「ではこちらの部屋にどうぞ、」
そう言われ俺は奥の小部屋に連れて行かれる、
その小部屋には木製のテーブルと椅子が
二つ置かれていた
受付嬢は奥の椅子座り俺も手前の椅子に座るよう
誘導される
「ではあなたが冒険者にふさわしいか、簡単な試験を行います」
試験と言われすこし驚いたが
試験と言っても簡単な質問に答えるだけだった。
今まで犯罪歴が無いか、何故冒険者になろうとおもったか?、
そして出身地はどこか、と言う質問だ、
出身地の質問は前本で見た、アルト村と言う
小さな農村を言っておいた、
ド正直に別世界と言う訳には行かないしな。
「……わかりました、それではこのカードの魔印の中にあなたの血液を垂らして下さい」
俺は腰元のダガーを手に取り、
指の先に切り傷を付け、血を垂らす
すると魔印が妖しく紫に光り、
俺の情報が登録されて行く、
これで俺の体とこのカードが接続し、
盗難時に盗難者に攻撃魔法を展開したり
俺のステータスを自動的に更新してくれたりと
非常に便利なカードなのだ、
「…? 名前が出ない…」
…? 何故だ?…………………俺が名前 なしだからか?
「俺はもともと名前がないんです
だから名前が無いのだと…」
このカードは俺にとって自分の名前の記憶から
カードに名前を表す、
俺はこの世界に来る前の名前も覚えていないし
こっちに来てからも名前はない。
恐らくそれが原因なのだろう、
俺の名は…
ふと自分の中で俺の名前を思いつく
キルダ・ヴァイリスと言う名前だ、
何故この名前が出たかはわからないが
俺の名前はキルダ・ヴァイリスだ。
するとギルドカードにもその名前が浮き出る。
「キルダ・ヴァイリスさんですね、承諾しました」
そうして俺は依頼を受けれる
冒険者となった。