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High School Baseball  作者: \(^o^)/
野球、はじめました!
16/19

組み合わせの結果を待ちたい

そして組み合わせ抽選会当日。


今日は学年対抗球技大会だ。

競技はドッヂボール。

1学年4チームに分かれ計12チームが総当たりで戦う。

優勝候補は3年の第3チームだったが、主将と副主将が組み合わせ抽選会で公欠になり大きな戦力が抜けてしまった。

俺のチームは1年の第4チーム。野球部員とは離れてしまい、俺以外は文化部で女子の比率が高く頭一つ抜けて戦力が弱い。

最初の相手は2年の第3チーム。野球部員が2年にはいないのでよくわからないが、運動部はいなさそうだ。


この2チームの戦いがこれまで続いてきた伊那大鹿高校球技大会のルールを大きく変えることになるとは俺も含めだれも想像しなかった・・・。


ルールはボール2つを用いて行い、時間制限はなくどちらかのチームの人全員が外野に行った時点で試合終了となる。普通のドッヂボールと違い、外野から当てても内野には戻れない。

さらに、最初は外野がいない。ボールが外野に出た場合審判のチームがボールを取りに行き外野側のチームのボールで再開する。


他のチームの試合は外野にボールを行かせまいと取ろうとしてこぼしたり、一方のチームが圧倒的な力を見せてすぐ勝負が終了していることが多かった。


開始すぐ、相手の力の弱いボールを味方が取ろうとしてこぼし、そのボールを取ろうとした2人の努力もむなしくいきなり3人がアウトに。7人中3人がアウトになりほぼ半分になった。

その後数分、ボールの投げ合いになるもどちらのチームもボールに力がなく後ろに下がれば余裕で取れてしまうことに気付き試合が均衡状態になった。どちらのチームも同じ学年の空いてるチームが必死に応援しだす展開に。どさくさに紛れて大笑いしてた山本健太は許さない。


均衡が途切れたのはそこからさらに数分。暑くて汗ばんできたころだった。

ずっとオロオロしつつボールを避けていた同じチームの子が相手の連係プレーを前に当てられてしまい一緒に行動してた子も巻き添えを食らった。この時点で7対2で大差を付けられていたが相手が喜んでいる隙を付き俺がボール二つ拾い一つ外野に回して外野に釘付けにさせてる間に3人当てた。しかし4人目に取られてしまい危うく当てられるとこを避けた。


大いに盛り上がったが、その後は決め手に欠けた。


10時くらいにスタートし、ふと時計を見たら10時40分、ちょっとしんどくなってきた。隣でまだ残っている子を見ると汗まみれですごくしんどそうな顔をしている。確か同じ県外から来た子だっけな、名前は確か・・・


そんなことを考えているとボールが飛んできた。汗で滑ったら嫌なので避けたらすぐさま外野からボールを投げられた。それをなんとか避けると違う方向からまたボールが来た。これで終わりかと思ったらまたボールが来た。どれも弱いものの連続で来て足腰も少し限界にきている状況でつらかった。


さらに10分後、やっと試合が動いた。3年も何事かと見物するなかまだ残っていた同じチームの子が投げたボールを相手の内野がこぼし1人撃破。3対2と1人差にまで縮めた。

そしてこぼしたボールが俺のチームの内野に来るのを見て俺はひらめいた。

すぐさまボールまで走りランニングスローの要領でボールを投げた。

力は弱かったものの、山なりではなく直球で相手がボールを捕れなかった。2対2になり試合会場周辺が大きな騒ぎに包まれる中ついに11時をまわり数分、その時はやってきた。


また連続攻撃に遭ってしまった。そしてバランスを崩してこけかけてしまった。これをチャンスと見た相手は足元を狙って攻撃。万事休すかと思ったところで奇跡が起きた。


たまたま近くにいたまだ内野だった同じチームの子がボールを蹴り、そのボールを外野が取ってセーフに。そしてもう一つ攻撃しに来てたボールを取ろうとした同じチームの子がはじいてしまうも体勢を立て直した俺がなんとか拾いボールをトスする感じで前線まで来てた相手を当てる。そして近くで戸惑っていた子の背後を外野の子が当て長い長い戦いが終わった。歓声に包まれるなか思わず内野の二人で抱き合ってしまった。お互いあっと気付いたときにはもう遅く、試合後山本健太を中心に冷やかされた。あいつ本当に許さない。


その後、みんな体力が切れたのかはたまたこの二チームが弱すぎたのか2チームとも1試合1分もしないかという勢いで全滅していった。


俺も善戦はしたが、相手の連係プレーを前に倒れた。また、さっき抱き合った子と気まずくて連携を取れなくなったのも敗因かもしれない。話したことないのにいきなり抱き合ったらそりゃ気まずくなるよと大岩が励ましてくれた。大岩いいやつ。


12チーム中11位で球技大会を終え、部活へ。まだ山本健太は冷やかしてくる。軽く叩いたら少しおとなしくなった。新たな発見だ。


ウォーミングアップをしていたところに、副主将と主将がやってきた。


気難しい顔はしていなかったので、とりあえず初戦が佐久菱星や東海大飯田や総合技術や上田学園といった強豪校ではないとわかる。


初戦は北信地区の戸狩野沢だ。強くはないものの格上だ。目標にしている9回まで試合をする目標を達成するためにも初戦までの1週間ちょっと、3年生との時間も大事にしながら練習をしたい。

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