自力で戦いたい。
疲れからか合宿場につき皆は早くから眠りにつきその分朝早く起きた。
ウォーミングアップをすませ、まだ7時過ぎだが1試合目が始まる。
相手は静岡中央だ。今年春に甲子園に出ており、春季の中部大会ではベスト4の強豪だ。
総合技術が貸してくれている部員は今日もガラッと変わった。今日は学年関係なくベンチ入り当落線上の選手が優先的に割り当てられるらしい。
先攻で迎えた試合、先発は大岩だ。この試合のスタメンは総合技術のメンバーから提案や助言があり、全員伊那大鹿のメンバーで固めた。
俺は8番セカンドで実戦で内野を守るのは初めてだ。
そのほか、山本健太が動体視力と運動神経を買われてファーストに抜擢。主将がショートを守り手稲がセンターでセンターラインの守備力を確保。
後攻で試合が始まった。初球を叩かれるがショートゴロに抑えた。その後3者連続初球打ちだったが3者凡退に抑える。
1回裏の攻撃。相手のピッチャーは本格派投手だ。打順も打てるバッターと打てないバッターを交互に入れてどの打順からでも等しく得点出来る打線を組んだ。しかしここは3者凡退。
2回、3回もお互い3者凡退が続き4回へ。
2アウトを取るも3番に右中間へスリーベースを打たれ、4番にセンター前ヒットを浴びて先制点を奪われる。その後6回までこの1失点で凌いだ。
伊那大鹿の打線は鳴かず飛ばずで6回まで無出塁で終えてしまった。
俺の打席は2打席ともショートゴロに終わった。
7回表、徐々に衰えだした大岩のボールを静岡中央打線がとらえ始める。ツーアウト満塁で4番に痛恨のホームランを浴びてしまう。
7回裏、1番が倒れ2番助っ人のところで総合技術の選手を代打に送る。しかしここは凡打。3番主将も倒れチェンジ。
8回表、守備を大幅に変更。手稲がセカンドに回り主将がサードへ回りそれ以外は全員交代となった。
しかし、勢いのついた静岡中央打線が総合技術のピッチャーを襲い、ノーアウト満塁の大ピンチに陥る。その後ゲッツーの間に1点追加されて6点差に。その後センター前ヒットを浴びて7点差をつけられる。
8回裏、ついに反撃の狼煙を上げる。6番が四球で出塁し7番手稲が右中間を突き破るタイムリーツーベースで1点を返す。8番も続き2点目。
9回表は難なく三者凡退。しかし9回裏も三者凡退に終わりゲームセット。2-7。
伊那大鹿の選手だけで挑んだ7イニング、内容は悪くなかった。夏の大会で9回まで試合をするためのカギになりそうだ。
さぁ、2試合目へ向かうか。