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魔法を習得………あれ?おかしいなぁ:5

さて、どうしたものかな?

私は悩んでいた。

うん、まぁ神官もどきたちを気絶させたのまでは良かったのよ?

でもさぁ………まさか視線を誘導した相手以外が全員気絶しちゃうなんて、思わないよね?普通はさ。

笑っちゃうよ。

幸いにして私対策なのか雨戸を閉めていた家が多いから家の中に居た人の被害は小さいみたいだけど………どうしよう?

思ったよりも効果が出過ぎて指示した私もちょっとびっくりなのですよ。

まぁ注目させる魔法と気絶させる魔法の組み合わせだと対象を選ぶのは難しいだろうからね。


『あ、そうそう、ところで言いたいことがあるんだけれど』


………なんだね精霊王。私は珍しくお前を擁護してやってるというのに、突然横槍を入れるなんて。

お前は私が貶している時には何も言わないのに擁護すると横槍を入れるなんて………もしかしてマゾヒストだったりするの?


『ちなう!ちなうんだよ宿主サマ!私はただインセンシビリティの対象になった女の子が怪しい動きをしてるから早めに逃げたら?ということが言いたいんだ』


そうかいそうかい。

でも対象にした女の子って言ってもどうせチビッ子なんでしょ?だったら見つかっても逃げ切るのはさほど難しくは無いよ。

私は内心、心配性すぎるでしょと少し呆れた。

しかし精霊王はそんな私に対して、あまり焦ったようには聞こえないような口調で急かす。


『あのね、そのチビッ子、チビッ子だからって舐めちゃダメだよ?ちょっと魔法で分析してみたんだけどさ、どうやら魔法だけならば大人のエルフにも負けないくらい強いみたいなんだ。早く逃げて………マジで』


チビッ子がそんなに強い?そんなバナナ。

正直言っていることが信じられず、私は精霊王の言った言葉を笑い飛ばそうとした。

………だが、次の瞬間建物で遮られて見えない場所からとんでもない一言が聞こえてきて、そんな楽観的な思考は消え去った。


「【癒しの光よ風に乗り届け】………【ウィンドヒール】!」


………うわお。そんなバナナとかふざけてる場合じゃないね。これはまずい。

精霊王!ちょっと今の魔法の説明と速度上昇の魔法よろしく!

私はなんとなく運動不足な気がするこの体では逃げ切れるかは分からないけれどひとまずやらないよりはマシと考え、全力で走り出した。


『分かるわけがないでしょうが!いくら私だって魔法言語を理解はしていないんだよ!?なのに突然知らない魔法について説明しろったって無理だよ!』


しかし、精霊王が放った耳を疑うような言葉に、ついズッコケて地面に顔面を打ち付けてしまった。


魔法言語?何それ?

詠唱っぽいことをしているのは確かだけれど、使ってるのは普通の言語だよね?なのになんで魔法言語なんて………理解できないんですけど。

だってあの魔法、ただ単純に厨二っぽいことを呟いてるだけだよね?それだけで良いなら私でも出来るよ?

なんなら今やってみてもいい。

転んでいる状態でやっても変なことになりそうだけど。


『………宿主サマ、1ついいかい?』


なんだね精霊王。


『もしかして宿主サマは詠唱の内容全部理解してるのかい?』


イエスオフコース。

私は精霊王の質問にそう答えた。

すると、精霊王は何やら信じられないようなものを見るような目で(そもそも実態は無いみたいだから目も何もないけれどね)私を見る。

どうやら普通は魔法言語………とかいう普通の言語は理解できないモノみたいだね。


………いや待てよ?なんで私がそんなものを理解できるんだ?

私が前世から変なものを持ち込んだ?違うね。だって私は英語も国語も苦手なダメダメJKだったからね。魔法言語なんてわかるはずがないよね。

じゃあ魔法言語ってのは実際のところ日本語、だとか?そんなわけないよね。

だってそんな都合のいい現実があるわけないじゃないの。

だったら、これはどうだろうか。

これが勝城が私に付けたボーナスなんて可能性は。

なんせそう考えれば全てのつじつまが合うから。

勝城の性格的に考えて、私に恩を着せるためだけに【ありとあらゆる言語を理解できる】なんてボーナスを付けて『バーカバーカ!お前、俺が居なきゃこの世界で誰とも話せず寂しいぼっちライフ送ってたんだからな!感謝しろよ!』とか言いそうだもの。

幼馴染だからこそ分かるんだ。アイツならきっと恩着せがましくそう言ってくるはずなんだ。

えぇい、今考えてもちょっとアイツの人を馬鹿にした顔が浮かんできてムカムカするんだよ。


さっさとこんな思考は辞めちゃおう。

………さて精霊王、とりあえずあの魔法についての説明は諦めるから、私の素早さを挙げる魔法を掛けてくれないかな。

私の足の速さだと逃げ切れる気がしないからね。

相手が私に気付いてるとは限らないけれど、こういう時は念を入れまくった上でさらに保険を何重にもかけておかないとダメだって私の直感が囁いてるし、さぁ早く。


『へいへい、でも効果時間は三分くらいだから気を付けてよ?………【クイック】!』


精霊王が私に速度上昇の魔法を掛けたのを確認するのよりも若干早く動き出し、その場から全力で逃走する。

逃げ込む先?まぁとりあえずはこの村の外側に向かって全力で走れば良いんじゃないかな。

良く分からないけどね。


『いっそここの外に出て旅しちゃう?』


精霊王はそんなことを言ってくるが、今のところそんなことをする予定はない。

ただ、ちょっと今のピンチを切り抜けるために村の外側に避難するだけだからね。

そこんとこヨロシク。

そうして精霊王との脳内おしゃべりにキリを付け、私は前方に目を向けた。

なんとそこには同い年(ただし身長ではボロ負け)くらいの女の子が居………たが、うっかり跳ね飛ばしてしまった。

………あっ、これヤバいかな?

なんとも申し訳ない気持ちが産まれるが、しかし今は私にとって危機であることに間違いはないので、ひとまず軽く頭を下げるだけでその場を走り去る。

魔法の時間もせいぜいが三分しか持たないそうだし、さっさと村の外側に………


ぐはっ。

しかし、去ろうとしたその瞬間、足元のよく分からない根っこに躓き、転んでしまった。

これは、本当に、まずい!

そう思って首だけ動かし後ろを見るとそこには………さきほど魔法を使っていた女の子が居た。

………絶望、だ。何も出来ない。

目を閉じ、せめて死ぬとき痛くないといいなーとか考える。

そして、死が訪れるのを待っていると………


「やっほー。久しぶり、かずのん」


私を殺すと思っていた女の子は、私を前世の名前(・・・・・)で親し気に呼んだのだった。

えと………どちらさま?

ようやく投稿しました………まぁ字数少ないし12日も開けたわりに微妙にキリの悪い感じですが。

しかしこの章はまだちょっと続きます。

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