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リータ 2
今回は第三者視点です。
音楽の都アントニア。
その数ある劇場の中で、焦る少女が1人。
彼女の名前は、リータ。
今春この街に引っ越してきたばかりのうら若き乙女である。
艶やかな黒髪をまとめた地味顔の彼女がなぜ焦っているか、それは彼女の仕事と深く関係する。
この劇場の看板役者、ベル。
彼女が普段マネジメントしている彼女が失踪したのだ。
(あと10分じゃんっ!)
上流階級の人々も出入りするこの劇場で駆けずり回るなんていう下品な真似もできず。
9割くらい諦めて楽屋に帰った彼女がみたのは。
「やーん、リータ、どこいってたの?」
この劇場にて町1番の美貌、国1番の美声を誇る看板役者、ベルがそこにいた。
「この野郎っ!!!!!!!!!」
リータは呆れと驚きと怒りとその他もろもろで咆哮をあげたのだった。
みづきです。今回は短めですみません。
ちなみに、役者=オペラ歌手みたいな感じで書いてます。