とんねる
突然おもいうかんだものがあったので、それをそのまま書きましたというだけなんです
道を歩いていた。
ただぼーっと歩いていた。
何かに惹かれるように私の足は歩き続けた。
ふと気がつくと目の前にはトンネルがあった。
とても暗いトンネルがあった。
とても怖かったが、「すこしだけ」そうおもいつつ暗闇の中に入った。
そこでは私の足音が響くだけで、ほかに音はしない。
途中で気がつく。さっきからすこしだけすこしだけといいながら随分進んだ。
振り返ってみると暗闇なのだ。
とても深いところまで来たらしい。
いや、ちがう、来てしまったのだ。
「ああ…こんなはずでは…」
そんな声が響いた。
後悔した。
ぼーっとしていたことを後悔した。
まさかこうなるとは思っていなかった。
私はどっちに向かって進んでいるのか分からなくなってしまった。
どちらからか足音が聞こえる。やがてその足音は大きくなっていく。だがどちらか聞こえるのなわからない左右?それとも前後?
もはやどこが前なのかわからない。
私は進む希望を失った。
そしてその場に座り込んで足音が聞こえなくなるまで座っていた。
だが足音は止むことはなかった。
多分今のわたしの心の状態と同じ感じなのかもしれません。
でも私なんてそんなものです。