ep1
snow2作品目です。
「はぁ…」
いつもの混んでる電車の中一人溜息をつく。
只今、被痴漢中。
こんなことは日常茶飯事。放っておこう。減るもんじゃないし。
何もかもめんどくさいというのにここでわざわざ体力を減らすこともない。
「すいませーん。この人痴漢してまーす。」
振り向くと同い年位の男の子が若い男性の手首を上げて言う。
「俺はやって…」
「君も降りて。」
と男の子は反対の手で私の手を掴んでホームに降りる。
「「…あ」」
男の子と声が重なる。
何故かって?
だって…
「俺ら同じ高校だったのか。」
征服が同じだったから。
「そーですね。」
そのうち駅員が来て、警察が来て、色々聞かれた。
「まさか、マークされていたとはね。」
「そーですね。」
そして再び彼といる。痴漢は常習犯だった。
「あのさ、ずーっと思ってたんたけど…」
「はい。」
「桜川 玲ちゃん?」
「そーですけど、クラス一緒でしたっけ?」
「ううん。俺はね、あっ俺沖寺健。」
「はじめまし…」
「実は初めましてじゃないんだな^^」
と健は玲の言葉を止めた。
「先月部活の呼び込みでマネージャー頼んだ。」
「あー。ってことは先輩?」
「ううん。俺、スポーツ推薦だから。」
「そーなんだ。」
「それに桜川さんモテるし、男子の話題だよ。」
「ありえないよ。そんなの。」
「みんな桜川さんのこと狙ってる。俺も…っだったりしてー。」
「からかわないでよ。」
「…あのさ、桜川さんって…」
その時タイミング悪く駅についた。
「じゃあ、」
と言って玲は走っていった。
次回お楽しみに