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オンゲーのうた

作者: 西村紅茶

 オンゲーのうた 




 朝に――




「じゃあ、仕事にいってくるぜ!(´・ω・`)ノ」 と、私がいうと


「お仕事がんばってね~^^」 と返してくれたのは



 かわいくて、いつも優しい私の妻――ではなくて、オンゲーのギルメンだった。

 というか私に妻などいない。いたこともない。



 顔も見知らぬギルメンの、チャットの声援背に受けて、

 今日も私はバイトにむかう。





 昼に――




 食事をとりに、ハンバーガー屋へ入る。


 冷房の効いた涼しい店内で、フライドポテトをかじりつつ、さても私はタブレットを取り出して、

 ログインしては、少しばかりのチェックをし、彼のギルメンにも挨拶をする。


 休憩時間はすぐに終わり、私は夏の日差しのなかへ出ていく。




 夜に――




 バイトの帰りにコンビニへ寄り、

 からあげに、サラダにアイスに発泡酒、いつものように買い込んで、

 少考、というか長考の後、課金用のカードも買い込む。



 PCを点けログインし、


「今日も疲れた~(´・ω・`)」と言えば、


 今年小学校にあがったばかりの目のなかに入れても痛くないほど可愛い娘、

 ではなくて、ギルメンが、


「お疲れ様~^^」と言ってくれる。



 からあげをかじり、発泡酒をぐびりとやれば、

 私の美酒は、少しの虚無をふくんで今日もうまい。





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― 新着の感想 ―
[良い点] そこに帰ると、挨拶してくれる人がいるというのは、抗い難いものがあるのだろうなぁ。 [一言] ネットだろうがオンゲーだろうがコミュ症のため、まともなギルドというものには入ったことがありません…
[一言] ある意味残酷な  と書かれていたので、どんな風に残酷なのかと 思ったら、 なんだ。本人が楽しければそれでいい系の話じゃないか。 って思いました。 マジレスすいません。 主人公がそのオンゲ…
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