アンチスキル
「ふん、もっていろ」
「え?」
俺は持っていた杖と盾をナイームにポイッと放り投げ渡す
「おい、なんのマネだ?」
王子が俺を睨む
「うん?ああ、こっちの方がやりやすい」
俺は王子を見ずに返事をして
シッシと軽くシャドーをする
「なっ見えないだと?」
驚くダン・チョー
うん?少し早すぎたか?
手加減してみたのだが‥と内心は思ったが顔に出ていたのだろう
「ふん、ふざけた事を!いくら拳が速くても近づけなければ意味はない!お前の体格ではスピードも出ないだろ?」
強がりと言うか自分を奮い立たせる為なのだろう、ひくついた笑い顔で王子が言った
まあ、スピードは確かに出ない‥と呟き
今はなと思っていると、いきなり
「くらえファイアボール!」
牽制のつもりか、素早く隙のないファイアーボールだ
流石は炎の勇者だけあって威力も通常のファイアーボールとは比べ物にならん
ただし
シッ!じゅわっ
「なっ!」
俺に当たればの話だ
俺はファイアーボールにタイミングを合わせて拳で殴りつけ魔法を打ち消した
何度か転職を繰り返した際に会得した魔拳士のスキル「魔法消拳」だ
「そんなバカな」
一応、魔拳士は隠しジョブなので見たこともない対応だったのだろう驚愕している
「どうした?もう終わりか?」
拳を握りファイティングポーズをとりながら人さし指で、くいくいっと挑発する
「クソ!ファイアボールファイアボールファイアボール」
焦ってファイアーボールを連射する
しかし、俺に簡単に拳で消されると‥
「プロミネンス‥」
おいおい、あれはヤバいぞ!
くっ、仕方ない
「アンチスキル 貴族家の筋肉ムキムキマン」
一瞬だけ
体型がデブから筋肉ムキムキに変わる
これで俺の能力は素速さ10倍 防御力半分になった
更に魔拳士のスキル瞬歩を使い
王子に近づき張り手
「フべらっ」
張り倒された王子は左頬をぷっくりと大きく腫らし、俺と変わらない顔立ちになってピクピクしている。
王子!はやく担架を!
心配するなビンタしただけだ
危ない危ない、あいつこんな人が多い所で最上級魔法プロミネンスフレアを使おうとしてたぞ?
「勝者、ブー太郎!」




