入学式
俺は15才になった
この世界では15才以上は大人扱いと言う事で、両親が不在で爺が代理を務めていたテンプーレ家の当主を正式に引き継いだ
そして、いよいよムキムキ学園に入学する事になる
他の学園の選択肢はなかったか?基本的にこの国では筋肉を鍛える事を推奨しており、爺やシルヴァも結構マッチョだ
俺?ブー・テンプーレの名前は伊達じゃない!太ったままだが何か?
いや、痩せようとはしたのだが節制スキルのエネルギーコストが100分の1の効果のせいで、ちょっとやそっとどころか普通の人の100倍努力しないといけないので痩せる訳が無い!まあ、それなりに鍛えているので相撲取りみたいに脂肪の下は筋肉の塊なんだがな、残念ながら見た目はデブだ
背も伸びて185センチ185キロの立派な体格だ
そして入学式を迎え席に着こうとした時だ
ドンッ
うおっ
おっとすまない
目の前には攻略対象である青髪のイケメンがいる、もちろんマッチョだ、若干細マッチョではあるが
パンパンと制服についた汚れを払っている
因みにブレザータイプだ
君、凄い身体だな?僕もけっこう鍛えているんだが
ああ、何せ体重があるからな
いや、僕にはわかるよ!君にぶつかった時に僕は子供の頃に王都で触った大型トラックのタイヤを思い出したよ‥もし鍛えてなかったら骨でも折れていたかも知れない
(フッ‥相撲取りの身体はただの脂肪ではない筋肉を覆う吸収材と言える)
(硬いサンドバッグにも例えられる程だからな‥つまり、この身体は耐久力と言う点に置いては普通のムキムキを遥かに凌駕する)
フッ‥この学園一の頭脳の持ち主に、そんな風に言われると照れるな
それは嫌味かな?確か首席はテンプーレ家の新当主様だったと思ったが?
くぃっと眼鏡を押し上げて言うイケメンは内務大臣の息子でネガメ・ナイームだ
フッ知っていたのか、まあ学校の勉強の成績なぞ本来の頭の良さとは別だからな‥よろしく頼むナイーム
俺が手を差し出すとナイームは俺の手を強く握り返しながら
フッ知っているのはお互い様か‥しかし驚いたね全力で握っているのに君は全く平気そうだ
まあ、力だけは自信があるからな
フフフッこれでもレベル20は超えてるんだよ?
そうか、残念だが俺のレベルの方が倍くらい高いな
倍?そんなバカな!?それでは国内でもトップクラスのレベルを持っていると言うのは本当だったのか!
まあ、両親がいない分頑張ったのでな
そうか、それはすまない
何気にするな、それよりも首席挨拶が始まる
そうして壇上に赤い髪の筋肉イケメンが登壇した
何故か俺の事を睨んでるな
すまない、僕は兎も角、君に負けた事が気に入らないらしくて
そう、俺は首席の成績で学園に合格したのだが面倒だったので挨拶を辞退したのだ
俺はこの国の第1王子でレッド・オージだ!首席挨拶と言う事だったが実際の入試の成績は3番目だ
ざわざわガヤガヤと学生達が騒ぎ出す
貴族の子弟だけなら周知の事実だから気にしないだろうが一般人には受け入れられないかも知れない
静粛に!
脇に控えていた2メートル近い紫色の髪の学生が叫ぶと威圧により学生が静まり帰った‥中には漏らしたり泣き出したりする奴もいる
どうやら威圧を使った様だね?全くダン・チョーめ‥やり過ぎだよ
学園最強とも名高い男だ騎士団長の息子でダン・チョー入学前に上級職である聖騎士になった事でも有名だ
ニヤリと笑うと王子は
なので、俺に文句のある奴は何時でもかかってこい!首席の座が飾りじゃないと言う事を教えてやる!勿論、こいつには手出しはさせない!俺も上級職である勇者になっているからな
王子がそう言うと、またもやガヤガヤザワザワと生徒が騒ぎ出す
そして、それを尻目に王子は行くぞとダンに声をかけマントを翻して階段を降りていく
そして俺を見て指をさしてニヤリと笑うと、またマントを翻して会場を後にした
やれやれ、面倒に事になりそうだ




