ここは悪役貴族家、私はブー太郎です
「坊ちゃま大丈夫ですか?」
思い出した‥ここは俺のプレイしていた腐女子向けゲーム「ムキムキパラダイス」の世界だ
そしてここは、テンプーレ伯爵家の屋敷
俺の名前はブー・テンプーレ
筋肉こそ至高と言われているゲームの人物で唯一贅肉まみれの太っちょ貴族
そして、このゲーム世界の悪役
まいったな、よりによりってブー太郎に転生しちまうぬあんて
こいつは実力がない、ただの太っちょではない、自分の意識だけはやたら高くて居丈高な性格なんだ、その癖無鉄砲な所もある、その性格が元になり、どんなルートを辿っても死んでしまうんだ。
今回も俺が屋敷の中で馬を乗り回して階段に登ろうとして落ちて近くにある女神像に頭をぶつけちまったんだ
坊ちゃま大丈夫ですか?!
執事の爺さんが俺に心配そうに声をかけてくる
この爺さんはスバセー・G・チャン
名前の中にアルファベットを持つ国内でも最高クラスの騎士だった男
しかも礼節も完璧、知能も基本的に高い
しかし、一つだけ欠点がある
「申し訳ありません!このスバセー坊ちゃまが馬で屋敷を駆けると言うのに障害物である女神像を粉砕し忘れておりました‥かくなる上は教会と対立してでも坊ちゃまを傷付けたメダーメ神の銅像を輪切りに致します!」
そう言って鞘から剣を抜いて振り上げるスバセー
「ちょ、ちょっ待てよ!」
「どうしました?」
ほらこの通り
俺は元気さをアピールする為にミュージカルの様に踊りながら階段を登り
「大丈夫、心配ないさー♫」
と笑顔で言った
本当は記憶を取り戻したせいか、頭を打ったせいか実はまだ頭は痛いが
「そうですか‥何と言う素晴らしいダンスッ&エンジェルボイス!何と言う慈悲の心ッ!このスバセー感動致しました!女神メダーメ命拾いしたな?」
と女神像を睨みながら剣を納めるスバセー
と、この通り異常なまでの親バカならぬ執事バカなのだ‥俺以外の事なら正常な判断が出来る文字通り、すばらせえGさんなんだが
まさかブー太郎に祝福スキルがなく、大罪スキルしか持っていなかったのは、このせいなんじゃないか?
G、今は帝国歴何年だ?
はっ!帝和元年2月21日、明日は坊ちゃまの誕生日にございます
と言う事は原作のゲームが始まるムキムキ学園の入学式までは、まだ7年があるな
それまでにブー太郎を鍛え直し行動を変えて何とか死亡フラグを折りまくってやるぜ!




