精霊との出会い1
「はぁ~、ったく。私の領域で暴れないでほしいね。」
いつの間にかそんなこと言っている女がいた。ただし女は女でもかなりの美女だった。スタイルは抜群、背は高く体は引き締まっているが胸が大きく、どこか高貴な雰囲気をもっていた。そしてなによりも何故かうっすら透けていた。
「ここどこっ!?てかだれ?なんで透けてんの!?」
もう完全にパニックになっていたが、むこうはむこうで混乱していた。
「へ?うそ、なんで見えてんの!?私実体化してないよね。」
なぜかくるくる回ったと思ったら急にこっちに来た。
「なんで見えてんだよ」
知るわけがない。さっきから何で見えるとか実体化とかこの人(?)は何を言ってるのだろうか。ハッ、もしかして幽霊とかなのだろうか。それは少し怖い。
「おい、何か失礼なこと考えてなかったか?だいたいおまえは見える、話せるということがどういうことだか分かってるのか?どうなんだよ、おい。」
いきなりすごんできた。正直めちゃめちゃ怖い。でもびびってるわけにはいかなかった。なにしろ自分の命がかかってる。
「い、いやわかんないです。というかあなたは誰なんです?」
「う~ん、嘘はついてないみたいだけど。じゃあ何か特殊な術式や念能力?いやそれはないか。魔力の感じはあるんだけど。・・・まさか・・・この子選ばれし契y「あ、あの~」え?あ~ごめんごめん。
で、なんだっけ?」
「あなたは誰なんですか?」
「私かい?私は精霊だよ。」
「せ、せれい」
く、くそ。やっと自分の世界から帰ってきてくれたから安心したら、とんでも発言をするので思わず噛んでしまった。