第七話 忠犬少女ポチ
「まだまだぁ!とっとと立ってかかってこい!!」
本城のちょうど中央に空いた空洞。四方を城に囲まれた中庭で大声を上げるのはアンデルセンだ。手には如何にも使い込まれた見た目の木刀を持っている。
当の俺はと言うと、アンデルセンの木刀に幾度となく打ち据えられた挙句、仰向けの体制で芝生の上、空を見上げていた。城の構造上、頭上に遮蔽物が何も無い為、悠然と輝く太陽が俺に直接語りかけてくる。
「はぁ…はぁ…一分だけ、休憩をくれ…み、水…」
こんな俺の様子からもわかると思うが、課された修練は筆舌を尽くしがたい程に厳しい。
特訓の内容はアンデルセンが決めると言うので当初はあまり悲惨なものにはならないだろうとタカをくくっていた。それどころか、レンジじゃなくてアンデルセンで良かった!と内心踊り狂っていた。どうもレンジは先行隊として北方へ向かうらしく、俺の担当には手の空いていたアンデルセンが抜擢されたのだ。
しかし、意外にもこれが想像を絶するスパルタ具合である。
内容はこうだ。
まず日の出と同時に起床し、午前中をまるまる使って基礎体力の向上に努める。腕立て数百回、腹筋数百回、背筋数百回にスクワット数百回。その上走り込みを数キロ。この回数や距離は全てアンデルセンの気分であり、アンデルセンが良しと言うまで終わらない。オヤジに鍛えられていたとは言え、初日はこれすらも満足に行えず泣きを見た。
その後、一時間の昼休憩を挟んで午後は対人戦闘訓練が始まる。これも相手はアンデルセン。兎にも角にもアンデルセンとの打ち合いだ。
初めは互いに木刀を持ち数時間の間アンデルセンとの剣戟を繰り返す。アンデルセンにかすり傷でも一撃を加えることが出来たら次のフェーズに移り、今度は素手での打ち合いが始まる。勿論これもアンデルセンに一撃加えられるまで終わることは無い。出来なければどんどん寝る時間が少なくなっていくから俺も必死だ。
筋トレで痛む体に木刀と拳を容赦なく打ち付けられマジで死ぬんじゃないかと思った俺は二日目あたりで異を唱えた訳だが、「こんなんで死ねると思うな!」「一月で強くなるなら休みは不要だ!」と一蹴されてしまった。
確かに神格者の肉体は疲労の回復が格別に早く、覚醒してからは筋肉痛も次の日に持ち越すことはほとんど無い。今のところ次の日に全く動けないとか、明らかな支障をきたしているということは、まぁあるにはあるのだが上手くアンデルセンがさじ加減をしているようで気にする程では無かった。でも、これを一ヶ月はマジでヤバイと思う。毎日毎日ほとんど死にかけているんだ。肉体疲労はまだしも精神的にかなり参ってくる。
たまに様子を見に来るジャックが不安げな顔を浮かべたり、ライブラ隊長が「精が出るな坊!」とデカい声で応援してくれるのだがそんなことを気にしている余裕も無い。クソ!こんなにキツいとは……!恨むぞアンデルセン!
ーーまぁとはいえ、流石に毎日同じことを繰り返していると多少は慣れるもので、しばらく経つと午前中の特訓は難なく終わらせられるようになってきた。
問題の午後も日に日にレベルを上げるアンデルセンに何となくだがついていけている…感じはする。それにしてもアンデルセンの強さは俺の遥か格上に位置する為、今日もこうして草に寝そべることが出来たのは昼休憩から五時間が経った時のことなのだが。
「ちくしょう…こんなことならマジでやめとけば良かった……って言いたいとこだ」
「ん?なんか言ったか?」
「なんでもねぇよ!オラァ!!」
起きかけの右拳で力任せに殴り掛かる。そんな拳をアンデルセンは木刀を握っていない方の手で軽く打って相殺し、足払いをした後横に回転する俺を掴んで宙に投げ飛ばした。そして宙にいる俺の腹部めがけて、
「真面目にやれよ〜ハルト!そんなんじゃあれだぞ!いつまで経ったって終わんねぇぞ!」
グボッと腹が凹む程の威力で殴打する。宙にいた俺はその攻撃をガード出来るはずも無く吹っ飛ばされ、さも当然の如くさっきと同じように地面と再開した。
正直言うとアンデルセンには勝てる気がしない。というかめちゃくちゃに強い。まぁ元々強いとは思っていたが、実際に手合わせしてその想像を遥かに越えてきた感じだ。鍛えられて育った以上そこら辺の木っ端の連中には絶対負けない自信があったのだが、その自信は今どこへ行ってしまったのだろう。これで隊長格には遠く及ばないと言うのだから上には上がいるのだなぁと本心から感嘆する。
オヤジも強かったがそれよりもアンデルセンは圧倒的に強いのだ。しかしそれ以上に隊長格の面々は強く、更にその上にジャックや天帝様はいるのだろう。天帝様に至っては『世界最強』であると俺の耳にも入ってきていた程なので最早計り知れない領域だ。
が、無論やめる訳にはいかない。一回あんな啖呵を切ってしまったこともそうだが、俺がここに来た目的を果たすまで。いや、果たせるレベルになるまでにはどうあれ力を付けなければならない。敵は屍人であるとは言えど、帝国軍の近衛が総出で対処するレベルの相手だ。今の俺では明らかに足りない部分が多すぎる。 エドの時は運良く勝つことが出来たが、過信する程俺は愚かではないし、とりあえず今はアンデルセンに一撃加えられるレベルに達しなければ。
「あ、そうだ。けっこーハルトついてこれるようになってるからさ、あれだ。今日からは午前中と同じで俺が納得するまで打ち合いもやめないことにする!」
「っ!!だから〜!そういうことは早く言ってくれって!!!」
今度は俺の怒号が中庭中に響き渡る。アンデルセンは素知らぬ顔でまた木刀を前に構えた。
結局その日は打ち合いを続け、三時間位経った頃ようやく「よし!風呂入るか!」と言われるのであった。
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帝国城内の大浴場。の隣にある賓客用の豪勢な浴場。
煌びやかな大理石と翡翠で造られた浴場の中央には円形の湯が広がっており、そこに入っている瞬間だけが俺の唯一の安寧の時だった。
特訓終わりにアンデルセンと共に風呂に入ることが日課になっているのだが、この時ばかりはアンデルセンもスパルタの面影を隠し、元の快活な性格に戻る。しかも天帝の計らいで貸切にして貰っているので浴場には俺たち二人しかおらず、他に邪魔されることなく休息を取れる場所となっている。
だからこそ、この場でボチボチ世間話をしながら情報を得ることが今の俺にとってささやかな楽しみになっていた。所謂、裸の付き合いと言った奴だ。
俺は土埃と内出血塗れの身体をため湯で丁寧に洗い流し湯船に浸かる。アンデルセンの風呂は行水スタイルなので基本的に俺が湯に浸かる頃には既にアンデルセンが浴槽内で寛いでいることが多い。ドカッと浴槽内に座り腕をほっぽり出して寛ぐアンデルセンは「最高だよな〜こりゃ〜」と呑気なセリフを呟いた。
「いや〜最高は最高なんだけどさ、やっぱアンデルセン厳し過ぎるぜ。厳しいのは時間に限りがある以上いいんだけどさ、ちょ〜っと強すぎって言うか、ここまで手も足も出ないと流石に悲しくなるって言うか…」
そう。「アンデルセンに一撃加えられたら終わり」ルールの特訓だが(それも今日からは納得したら終わりルールになってしまったが)、約一週間の特訓期間中、その一撃以外にはアンデルセンに攻撃を与えることが出来ていない。それどころか触れることすら出来ない場合が多いのだ。
その事実はじわじわと俺に精神的なダメージを与えている。ナイーブな気持ちになるのも仕方ないだろう。
が、そんな俺を慮ってかアンデルセンが口を開いた。
「うん!まぁ俺はけっこー強いぞ!けっこーな。でも、ハルトもセンスはあると思う!!あれだ、筋はいいな!あの洞窟で屍人と戦った時から感じてはいたけど、うん。それなりだ!光の力も徐々に大きくなってきてるし、流石は光の御子ってとこだな!これからの成長が楽しみだぜ!」
「そ、そうかぁ?まぁそう言って貰えるとちょっとだけ自信はつくわ。お前のことだし多分世辞じゃないだろうからね」
アンデルセンの率直な賞賛に俺は少しだけ歯がゆい気持ちを感じながら体を温める。何だかんだ一週間ぶっ続けで強化訓練を受けているのだ、ちっとも強くなってないって方がおかしい。
そもそもよく考えれば、ほんの少し対人格闘術をかじっていただけの奴が一ヶ月で最前線で戦えるようになれと言う指令が無茶苦茶なのだ。時間の話もそうだが、スパルタ過ぎる特訓の日々もその命令のせいではある。それでも挫けずにやっていけていると言うことは少しはセンスがあると言うことなのかもしれないな。
「そういえばさ。近衛の説明は受けたけど、第零部隊とか、総隊長直属の兵士とか、クアウトリ?の戦士隊の面々とかそこら辺はまだよく知らねぇんだよな。結構気になってるのにあの時は天帝様が来たから聞きそびれちまったし」
「ん?あぁ確かに、うん。話してなかったな。まぁでも何から話そうか。別に今すぐ関わる訳じゃあ無いんだし知り合った時でいい気がするけどな!」
「そりゃそうなんだけどさ、実際気になるじゃんか。アンデルセンより強い奴がめっちゃいるって話だろ?下ばっか見ててもあれだし、上の目標地点を見定めておきたいのよ俺は」
無論、ただ男心としてまだ見ぬ強い奴の存在に胸が踊るというのもあるんだが、それ以上に、アンデルセンより強い奴ってどのレベルの存在なのか。そこが俺にとって気になる部分である。
「うん。うーん。じゃあとりあえず同僚の説明からかな。
そう。総隊長直属部隊ってのは、えーっと前にも説明したかもだがとりあえず総隊長に選抜された名うての兵士が就く地位で、近衛五部隊とは違って総隊長の意図がそのまま反映される動きやすい組織になってる。あぁ、だからって言うのも変だけど、その分人員は多くないな!今は確かハルトを含めて五人。そーだなぁ、俺とアニキと、後バリーさんとナオキさんとお前!」
「…急に知らん名前が二人出てきたなぁ」
五名と言う少なさも気になるところだが、バリー。そしてナオキと名前の知らない人間が出てきたことの方が気がかりだ。あの会合の時にも出てきていないと言うことは会ったことも無いのだろう。
さも「知ってるっしょ?」と言う風で話されてもなんのこっちゃである。
「うん?あぁ?説明はしてた気がしたけどしてなかったか。二人はな今海賊狩りに行ってるからここにはいないんだよな!」
「海賊狩り?」
「そう!海賊狩り!!カッケーだろ!!」
違う。そういう答えを求めてたんじゃない。じゃないんだが、話が進まなそうなのでとりあえず保留。
「んで、バリーさんはなジャックさんの実の息子だ。ハチャメチャに強いぞ!多分隊長たちの誰よりも強い雷の神格者!バリバリって感じのバリーさん!
そんでナオキさんは最強のパイロットだ!神格者では無いんだけど、飛行艇に乗らせたらピカイチ!誰も操縦術でかなわねぇ!ハルトは飛行艇って知ってっか?」
「うん。触りだけなら聞いたよ。お前にな」
案の定見切り発車で話を進めていくアンデルセンが俺に問いかける。『飛行機』と言うのはやんわり噂で聞いたことがある。どうも帝国の技術力はあのダ・ヴィンチさんのお陰で著しく向上しており、遂には空飛ぶ乗り物まで作ってしまったとの事だ。
陸上を移動せず、海を渡る船とも違う全く新しい移動手段。聞くに大量生産が出来るような代物ではなく、帝国軍の大移動のみに用いられているらしいが、それにしたって画期的で圧巻の発明だ。これを俺はつい先日この風呂場でアンデルセンから聞いている。
「そっか!言ったか!うん。とりあえず凄い人達だから覚えておいて損は無いぞ!北方から帰った頃には会えるんじゃあないかな!楽しみにしとけ!
で、えーっと次は…」
「切り替え早いな…別にいいけど。まぁ次は第零部隊についてかなぁ」
ものの数秒で直属部隊の説明を終えたアンデルセンは次々に情報を出してこようとする。
色々と情報を得ておきたいこちらとしてはありがたいのだが、深いところまで聞く暇を与えてくれないのがこの男だ。
「次は、第零部隊…そっか。あぁそれは言っちゃったもんなぁ。
いややっぱダメだそれは!あれだよハルト!忘れてくれ第零部隊のことは!後その話も全部!ちゃんと忘れてくれな!」
「えぇ…」
なんとびっくり。アンデルセンの言葉に俺は風呂場の中で腰を抜かしかける。
自分で教えといて聞かれたらやっぱダメって何だかデジャブ。まぁ暗部の部隊だって言うからあんま気軽に言っちゃいかんのでは?とも思ってはいたけれど、ここまで焦らされた後では妙に歯切れが悪い。
「いや、そもそもな。俺も良く知らんのだ!第零部隊は天帝様や総隊長から直々に命令を受けてスパイ活動?とかを行う人達だからさ、隊長か最低でも副隊長クラスの人間じゃないと誰がいるとか、何をしてるとか知らされないのよ。てか、存在すら一般兵は知らないからな!俺もたまたま総隊長直属の兵士になったから名前だけは知ってるってだけでさ」
歯痒い思いをしていた俺だったが、アンデルセンが正直に知らないと言い放ったのでそればっかりは仕方ないかと溜飲を下げる。
コイツは嘘をつけるような男では無い。そもそも、隠し事も真っ当に出来ないような奴が敢えて情報を隠すと言うことはしない。だからこそ俺は定期的にアンデルセンと世間話をしているのだ。打算的に思われるかもしれないが、俺の疑問を解消するのには持ってこいの相手である。
その一方で、第零部隊に対する高揚感は上がっていた。隊長格で無ければ名前も知らないような部隊。誰が所属し、何を目的に活動しているのか誰も知らない。そんな組織があることにワクワクしない男児はいない。男と言うのはいつだって見たことないものに興奮してしまう生き物なのだ。元来俺は気になった物事があると解決しなければ眠れない性格だ。オヤジは俺の性格を理解していたのか意図的に世界の情報を伝えないようにしていたみたいだが、帝国に来て新しい物事を沢山目にした今、その反動は大きい。
いつか第零部隊に会ってみたいものだとそう思った。
「でだ、じゃあ第零部隊はいいとしてさ、クアウトリの戦士隊はどんな組織なんよ。あの会合にいたってことは結構中枢にいる人達なんでしょ?帝国軍に属してはいないものの、あそこにいれるぐらい蜜月な関係。余計何してるのか気になるってもんよ」
そう。こうなったら最後の話題だ。
『クアウトリ戦士隊』俗称は分家の部隊。遠縁とは言え、あの世界最強である天帝様と血の繋がった人間達だ。まず弱い訳が無い。そして規模感ははどんな感じなのかも勿論だが、アンデルセンがあの時言っていた「最高戦力」と言う言葉も気になるところである。
「うぉ!そうだその話だったんだが!すっかり忘れてた!またハルトに怒られる前に言うけどさ…」
「?」
尻すぼみになっていくアンデルセンの声に俺は首を傾げる。
「やぁ〜〜それがな。あれなんだよ。ちょっと話は逸れちゃうんだけどさ、明日からその戦士隊から一人修行に合流する奴がいてな〜。ポチって名前の奴なんだけど、言ってなかったよな〜。ごめんなハルト〜!」
「ん?いや明日?なんだろ。前日だからまだいいよ。直前が嫌ってだけでさ。じゃあまずそのポチって奴がどんな奴なのか教えてくれよ、」
俺は若干逸れた話を軌道修正しつつ、アンデルセンに聞き直した。
ーーするとその時、後方の方で人が床に降り立つ音がする。この浴場には大広間のように中二階なんて無かったはずだが…
「説明の必要はありません、アンデルセン」
貸切のはずの風呂にツンとした美声が響き渡る。浴場という性質上声をよく反響させるもので、その小さく流麗な声も確かに俺の両耳に届いた。同時に違和感が俺の脳内に浮かぶ。
(まさか…この声の高さは……)
そうして俺は、湯船に浸かったまま恐る恐る声の方向に振り返る。
するとそこには案の定、人がポツンと立っていた。しかもそれは…
「お、ッ。女!!!???」
「はい。話題に上がった今が好機。自己紹介させて頂きます。私の名前はポチ。今はまだ、ただのポチです。好きな呼称でお呼びください義兄様」
ポチ。そう名乗った女は、確かにあの会合にいた美しく端正な顔つきの少女であった。
天帝と同じ灰色の髪の毛を肩あたりで切りそろえ、右目を髪の毛で隠す様にサラリと流している。
スラッとしたその体つきは服の上からでもわかる程に洗練されており、長い脚に小さな顔。小さい胸以外の部分だけを見ればスタイルは抜群だ。端正な顔つきも相まって『清廉な美少女』以外の呼称の仕方がわからない。
…が、それも、こんなところにいなければの話。
「な、なんだお前!ずっとここにいたってことか!?え、意味がわからない!趣味なのか!?変態なのかお前は!!というかそもそもなんだおにいさまって!俺はお前の兄貴になったつもりはないぞ!俺に!妹はっ!いない!!!!」
突然の出来事にあたふたしながら俺は叫び散らかす。我ながらこの上なく無様だ。平然と話ぐらい出来たら良いのだが、こんな経験は一度もして来なかったのでどう接していいのかわからない。
いや違う!そもそもコイツがやばい!初対面なのに風呂場に堂々と入ってきたり、初対面の相手を兄と呼んだり。どこからどう見ても変態!危うく俺自身を悪者に仕立てあげてしまうところであった。
しかし、そんなことを考えて狼狽する俺を何だか納得のいってない目でポチは見つめる。
「シュン…」
「シュン……?」
「…いえ、流石の私も義兄様にそこまで言われると悲しみます。私は妹ですし、義兄様は義兄様です。それ以外の何者でもありません。
それに、変態の定義はわかりませんが、私は常にお傍にお付きしておりました。迷惑でしたでしょうか?もしそうであったのなら自害して責任を取ります。ご命令下さい」
「〜〜〜〜〜!!!???」
もう訳がわからない。本当に世界は、そして帝国はわからないことだらけだ。妹!?兄!?命令!?どーゆーことなんだこの話は!
割と、身も心もスッキリしていたところなんだ、これ以上俺の事を混乱させないで欲しい!
そして!ただ一つだけ言いたい!!
「わかったから!早く風呂から出て言ってくれ〜〜〜!!!」