第6話 絵画の鑑賞(1)
屋敷に着いた、スズキ、アレンシアを執事が頭を下げ、迎えた。
投手に会いに行く通路で、スズキはかかっている絵画が気になる、見ているとアレンシアが絵画の説明をしてくれ、その話に続くように執事がアレンシアの昔の話をし始めた。
屋敷の扉の前に着いた。従者がその扉を叩き、口を開く。
コンコン、「アレンシアお嬢様、お客様が参りました。当主「コンリッシュ・ファッシアンラーション」様にお会いしたく参りました。」
そう、従者が言うとその扉が音を立て、開いた。
扉を通り、屋敷の中に入るとベテランらしき執事が頭を下げ、待っていた。
「お帰りなさいませ。アレンシアお嬢様。ところで無礼を承知でお聞きしますが、そちらの男性の方はお嬢様のお客様でお間違えありませんでしょうか?」
「ええ、当たっているわ。お父様に会いたいのだけれど案内してもらえる?」
「かしこまりました。只今、当主様は財政の管轄をしておりますので執務室にいると思いますので案内いたします。」
そう言うと執事は歩き始め、その後ろを鈴木たちがついていった。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
少し歩いているだけで様々な絵画や花瓶などが目に入ってくる。
「ふふ、気になりますか?」
「いや、申し訳ない。あまりにも普段は見ないものばかりでしたので気になってしまいまして。」
「そうですか。よろしければ紹介しながら行きましょうか?時間もありますし、お父様は仕事をしているそうですし。」
「いいのですか?でしたら、お願いしたいです。」
「ええ、わかりました。それならば、まずはこの絵画からでしょうか。この絵画は「火の鳥」、または「赤き鳥」と称される。鳥型のモンスターの絵画です。モンスターには変わりありませんが人に害をなさず、人と共生する守り神に等しいモンスターで、その外見はとても美しいため、絵画などが非常に人気なのです。」
「そうなんですか。アレンシアさんはこの鳥を見たことはあるのですか?」
「いいえ、見たことはありません。ある地域のみに巣を作り、その地域から出るのはえさを取りに行く時だけらしいので、なかなかお目にかかれないのです。」
「そうなんですね。ちなみにその地域というのは、どこにあるのですか?」
「それが、このモンスターが原因なのか。どこにあるなどの情報が秘匿されていて、わからないのです。」
そう、アレンシアが言うと、執事が口を開く。
「その地域は、この帝国からだいぶ離れております。冒険者の町「レンジアンレス」というところから、馬車が出ております。」
「そうなんですね。ところでなんで執事さんは知っているんですか?」
「私は、昔、冒険者として世界を回っておりまして、その時に、先ほど話していたモンスターも見たことがあるのです。」
そう、執事が言うとアレンシアが驚き、口を開いた。
「え?そんな話、一度も聞いたことがないんだけど。じぃは元々冒険者だったの?」
「ええ、元々は冒険者として世界を回っているときに当主様と出会って、お嬢様のお世話係と教育係を任されたのです。」
「そうだったので、道理で剣の扱いがうまいわけだわ。」
「ほほ、長いこと剣を使っているだけでございますよ。お嬢様は持ってすぐに剣を扱えていましたので、少々私は焦りましたよ。」
そんな話を聞いて、笑っているとアレンシアは恥ずかしくなり、隣の絵画の話をし始めた。
お読みいただきありがとうございます。
誤字脱字などありましたら、コメントなどしていただけると幸いです。
高評価、ブックマークなどもよろしくお願いします。