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15話 優秀過ぎるケツアナ

 モネはよく喋ります。

 スオー君とリディアちゃんがダナモラナムの私の店に到着したのは間もなく夕時という頃だったので、リビングで少し話をして一服ついた時にはもう夜に差し掛かる時間だった。


 夕飯を作る暇が無くなってしまったので、二人の歓迎会を兼ねて外食に出る事にした。

 まぁ、元々ウチには碌な調理具も食材も無いが、今回は時間のせいだ。


 その後は長旅で疲れているだろう二人を早めに休ませてやり、翌日の準備をしてから私も床に就いた。




「おはようございます。モネさん」


「んー、リディアちゃんか、早すぎるよー、まだ日が天辺(てっぺん)にも来てないじゃないかー、こっちきて一緒に寝なー」


 目をしばしばさせながらリディアちゃんを私の隣に誘う。


「天辺に来たらもうお昼じゃないですか。朝ご飯作りましたから、起きて来て下さい」


「んぅー、すぐ行くー」


 それから、何回かリディアちゃんが私を起こしに来て、いい加減に何か身の危険を感じたので起きてリビングに向かった。


「ふぁー、おはよう、リディアちゃん、スオー君」


「ちょっ、ちょっと! モネさん!」


 私がリビングに姿を現した瞬間に何故かスオー君が回し蹴りを食らって吹き飛び、私はリディアちゃんに引き摺られて部屋に戻された。


「なんで下着のままで降りて来るんですか! もぅ、ちゃんとして下さい」


 そう言いながらガサガサと畳みもせずに折り重なった洗濯物の中からシャツとズボンを寄越してきた。


「やあー、すまないね。どうにも一人やもめが長くって、ついついいつもの癖で」


「それを言っていいのは男の人だけです! それにキッチンには何にも無いし、洗濯物はそのままだし、一体どんな生活してるんですか!」


「やはやはやははっ」


 変な笑い声が出た。


「いやー、リディアちゃんは良い奥さんになりそうだねぇ。いや、良いお母さんかな? この場合は」


「いいから、早く服を着て朝ご飯を食べちゃって下さい!」


 そう言って、リディアちゃんはバンッとドアを閉めて出て行ってしまった。

 また照れちゃって、可愛いんだから。




「いやいや、知らない間に食材だけじゃなく、調理具まで買い出しに行ってくれたみたいで、ありがとうね」


 いつぶりかも分からない久方振りのまともな朝食を摂った後、私は2人に礼を言った。


「私達が居る間は家の事はなんとかしますから、モネさんはせめてちゃんと朝に起きてきて下さい。それからーー」


 クドクドと続くリディアちゃんのお説教にへーへー言いながら、二人に手招きをして地下室への扉を開ける。


「さて、ここからは薬師の仕事だ。スオー君に働いてもらうよ。リディアちゃんも手伝ってくれるかい?」


「薬師の仕事ならスオーが居れば充分過ぎるはずです。私は家事の続きをしてきますから、用があれば呼んでください」


 さっさとキッチンへ行ってしまった。


「あらら、つれないねぇ?」


 スオー君に同意を求める。


「まぁ、製薬作業を見ていても楽しいものでもないですしね」


「それもそうだ。さてと、スオー君に頼みたい仕事は色々とあるんだけど、まずはこれかな」


 そう言って厳重に施錠されたロッカーの鍵を開け、中から鎖がぐるぐる巻きになっている壺を取り出し、鎖の鍵も外して解いていく。


「[精製]が使えなくても、選別して、すり潰してっていくつか工程を重ねれば、多少は効果が落ちるけど、ほとんど師匠と同等の薬は作れる。というか、本来はそっちの作り方が主流だね。[精製]持ちなんてそうそう居ないんだから」


 言いながら鎖を外し終わり、蓋を開けて中から紫色の液体が入った小瓶をそっと取り出す。


「だけど、中には[精製]が無いとどうしようもない素材もある。これもその一つだ」


 スオー君は差し出された小瓶を受け取り、繁々と見つめる。


「もちろん初見の素材だろうし、見習いのスオー君には荷が重いだろうから、失敗しても責めたりはしない。何をして欲しいかと言うとーー」


「これはーーすごい薬とすごい毒が混ざってますね」


「え? 分かるのかい?」


「やり方は秘密ですけど、ね。大丈夫、やれますよ。分けた後の毒を封印する瓶を用意して下さい」


「ほ、本当かい⁉︎ それは凄い! ちょっと待ってね、はい。準備オーケーだ!」


「じゃ、いきます」


 スオー君の瓶を持つ手と中身の液体がほんのりと光り始める。

 すると紫色だった液体が底の方は青色に変わり始め、液面の方は上澄みのように赤色の液体に変わり始める。

 みるみる色分けが進み、中程は混ざり合っていたのがきっぱりと赤と青の2色に分かれた。


 [精製]を解除するとすぐにまた混ざってしまうだろうその液体を手を光らせたまま分離状態を維持し続け、上澄みの赤い液を毒用の瓶に傾けて流し込んでいく。

 安全の為か多少の青い液体が落ちたあたりで瓶を水平に戻し、封を閉じた。

 元の瓶にはだいたい3分の1くらいの青い液体が残っていた。


「すごい」


 私はスオー君のあまりの手際に語彙力を失ってしまった。


「こ、こんなやり方は師匠にも出来ないはずだよ。[精製]を維持したまま作業するなんて、一体どんな技術なんだ、いや、そもそもそんなやり方、馬鹿みたいに魔力を食うはずだ」


 見開いた目が戻らない。

 乾き切った眼球が完成した液体とスオー君を何度も往復し続けるのを見兼ねてスオー君が声を掛けてくれる。


「あの、瞬きしないと。忘れてますよ」


「あ、あぁ。そうだね。そうだ」


 目を瞑って腕を組み、考え事のポーズは取るけれど、頭は回っていない。


「えーと、やってることは見れば分かってもらえたと思うんですが、これで完成でいいですか?」


「あぁ、これはこれで完成だ。とんでもない威力の回復薬が誕生したはずだよ」


「うーん。そうですか。ちなみに元の液体って何だったんですか?」


 何故か納得のいかない感じで聞いてくる。

 これだけの回復薬を完成させておいて何が不服なのか。


「これはだね。フベルゲートの泉という場所で採ってきた泉水だね。どんな傷でも治す神の泉があるって伝説だったんだけどね、行ってみたら毒の沼だったんだよ。それもとんでもなく強い毒のね。何が泉だよって思いながらも沼の水を持って帰って来たんだけど……」


「フベルゲートの泉……」


「そう、ここの近くの森の中にあるんだよ。ガッカリはしたけど、そんな伝説があるくらいだから何かに使えないかと思って少しずつ研究してきた結果、強力な毒が混ざってしまってはいるけど、元の液体は伝説の通りの泉水だってことが分かったんだよ。でも、泉水だけを分離する方法が思い付かなくて永らくここで眠ってもらっていたんだ」


「[精製]スキルも無しでそこまで調べられるなんて、モネさんはすごいんですね」


 出来の良い弟弟子はなんとか褒める箇所を探してくれたらしい。

 殊勝なことだ。


「いやいやいや、あんなの目の前で見せられてそんな事言われても嫌味にしか聞こえないからね⁉︎ 私がやったことなんて、乾燥させて残った粉を分別して、自分の身体で効果を試したくらいの事だよ」


「え、半分以上毒ですよ?コレ」


「そう、大変だったよ。一舐めしては三日三晩寝込み、回復してはまた一舐めして七日七晩寝込み」


「えぇ」


 またドン引きさせてしまったらしい。

 流石にこのエピソードは私もちょっと無茶だったと思っている。


「ゴホンッ、まぁ、こうして私とスオー君の力を合わせて素晴らしい回復薬が完成したんだ。苦労も報われたというものだよ!」


 咳払いに加えて声のトーンを上げる事で誤魔化す。


「さぁ! やってもらいたい仕事はまだまだあるんだ。どんどんいくよ!」




「次はコレだ!コレはここから10日程東に行ったククタック山をそこから更に3日かけて登った頂上付近で採れる果実でね、リュウクスの実というんだ。こっちは伝説というかは街の奥様方の噂話になるんだけど、この実には若返りの効果があるらしい。1つ食べれば、お肌がぷるぷるに、2つ食べればシワが消え、3つ食べれば10歳若返るってね」


「それは、すごい効果ですね」


「まぁ、噂話だからね。大方何処かで手に入れた商人あたりが売り込みに使った言葉だろう。だけど、真実というものはそういう怪しい噂の中にこそ隠れているものなのさ!」


「そ、そういうものですか」


 話は興味深そうに聞くくせにいちいち引かれてしまう。

 尻の穴の小さい男めっ!

 ここからは私の薬に対する熱い情熱を理解してもらおうと、手を握りしめ、胸の前に翳して語り始めた。


「斯くして私は大量のリュウクスの実を持ち帰り、10日間ただただリュウクスの実だけを食べ続けた。基本的にはこの果実は青臭いだけで美味しくはない。しかし、世の女性達の永遠の夢の為、そして私の至高の薬への道の為、腹を下しても、手の平が真っ黄色になっても私は食べ続けた」


「はぁ」


「結果! 連日の下痢で酷く痩けてはいたが、間違いなく私は若返っていた。お肌も唇もぷるぷるに、瞳は少女の頃の輝きを取り戻し、髪も輝いていた! と思う」


「主観じゃないですか」


「いや、信じられないだろうけど、確かに効果はあったんだ。だけど、この苦行をずっと続ける事は出来ないし、人にも勧められない。だから、その効果を得られる薬に仕上げようとした訳だ」


「賢明な判断だったと思います」


「更に研究を重ねて、おそらく果汁の中にその薬効成分があるだろう事は分かったんだけど、絞った状態だとすぐに効果が弱くなってしまうみたいだし、熱にも弱いみたいなんだ。結局、実のまま食べるより効果を高める事が出来ずに今に至っている」


「それで、[精製]なら効果を落とさずに薬効成分を取り出せるんじゃないかって事ですね。分かりました。ちょっといいですか?」


「もちろんだよ。はい。」


「うわっ、腐ってるじゃないですか!」


「そりゃ、採ってきたのは2ヶ月前だからね」


「だからね、じゃないですよ……はぁあ、もぅ」


 本当に尻の穴の小さいヤツめ!

 不出来な弟弟子に心の中で悪態を吐く。

 そうしている間にもスオー君はジーッとリュウクスの実を見つめている


「うーん、確かに若返り効果がありそうですね。薬効成分を取り出すのも問題は無いと思います。だけど、表現が難しいんですけど1年分くらい若返ろうと思うと、この実が1万個くらい必要ですね」


 1万個という膨大な数字に私の苦しかった10日間は何だったのかと頭を抱える。


「い、1万……。いやいや、前向きに考えるんだ。1年で1万個、つまり毎日30個……くらいか?食べれば、永遠に老けないということだ!」


「27、8個ですね。普通に無理ですよ。3つも食べたらお腹いっぱいになっちゃいます」


「そうだな……、いやいや違う、そうじゃない。その為に薬にしようとしているんだった。数さえ揃えられれば、若返りの妙薬に手が届くんだね⁈」


「そうですね。どちらかと言うと老化防止の妙薬になりそうですが、数さえあれば出来そうです」


 スオー君が「数さえ」をやたらと強調して言ってくるので、一旦頭をクールダウンさせて、リュウクスの実を採集してきた時のことを思い出した。


「ああ……。無理だな。山からそんな量を運び下ろす事は出来ないし、植生からして、栽培するのも無理だろう」


 クールダウンからの意気消沈だ。

 落ち込む私を尻目にスオー君が何やらボソボソと呟きながらリュウクスの実を見つめ続ける。


「でもこの薬効成分ってどっかで見たはずなんだよなぁ。確かその頃はまだ詳しく鑑定も出来なくて。最近も見てるはずだけど、流石に詳細までは全部は読んでられないし、何だったかなぁ、うーん……」


 いつまでも悩んでいても仕方がないと次に行こうとスオー君に声を掛けようとしたところで


「ダネモ草だ!」


 叫んで、スオー君がバタバタと階段を上がって行ってしまった。

 ほんの1分もせずに店の軒先に生えていたのだろう草を握って帰ってきた。

 全力ダッシュだったのか、はぁはぁと肩で息をしながら嬉しそうに草を見せてくる。


「?? ただの草だね」


「はい。ただの草です。そりゃまさか、こんな薬草ですらない草をもしゃもしゃ大量に食べる人間はいませんよね」


「えーと、何が言いたいのか……」


 察することの出来ない不出来な姉弟子にスオー君は高度な[精製]を成功させた時よりもずっと嬉しそうな笑顔で解説してくれた。


「このどこにでも生えているただの草にはリュウクスの実の老化防止成分と同じ物が含まれています。特に根っこの部分が豊富で20本も引っこ抜けば、リュウクスの実1万個分と同じ効力の薬が作れます!」


「ぉお……? おおぉお! 本当か! すごい! すごいぞスオー君! これは歴史的大発見になるぞ! 今から採りに行こう!」


「えぇ、外はまだ大雨でしたよ……」


 なんでそこでテンションが下がるんだよ、このケツアナめ!


「構うものか! さぁ! 行くぞ、弟弟子!」




 リディアちゃんにお湯の準備を頼み、スオー君を引き摺ってご近所中の空き地で草むしりをして回った。


 雑草がパンパンに詰まった袋を背中に背負い、両脇に抱えた上、口にも加えてホクホク顔で家に帰ると心配したリディアちゃんが入口でタオルを持って待ち構えていてくれた。


「モネさん! びしょびしょじゃないですか。フードも被らずにそんなに雨に打たれて、死にたいんですか⁉︎」


「はっはっは、私のこの熱く燃える情熱があれば雨のひとつやふたつーー」


「スオーもご苦労様。大丈夫だった?」


「うん、なんとかね……。やっぱり明日からは街の宿に移ろうかな」


「それがいいかもね」


 私の熱い思いを込めた語りを無視して話す2人の会話に聞き捨てならないものが混ざった。


「ちょちょちょ、ちょっと待った! 悪かった、悪かったよ。今回はちょっと私のパトスが迸りすぎてしまったんだよ。反省するからそんなこと言わないでくれよー」


「はぁーー、次は無いですからね! スオーも! 次はちゃんと拒否するのよ?」


「「はい」」




 体を乾かした後、まだガチガチと奥歯を鳴らして唇を紫色にしているとリディアちゃんが声を掛けてきた。


「ほらやっぱり死にそうになってるじゃないですか」


 毛布に包まりながらやせ我慢の笑顔で応える。


「いや、もうちょっとで良くなるさ。このくらいいつものことなんだよ、ガチガチガチガチ」


「あぁもう、スオー、アレ出せる?」


「あぁ、うん。そうしようか、僕も温まりたいしね。モネさん、あっちの倉庫になってる土間をちょっと借りますね」


「うん? あぁ、なんでも好きに使ってくれていいよ」


 意識が遠くなってきて、弱々しい声が口から出ていく。


「急いだ方が良さそうだ。リディア、行こう」


 だんだんと瞼が重くなってきたーー




 ーーあったかい。

 なんだろう。

 芯まで冷え切った身体が温かいものに包まれている。

 それに空に浮かんでいるみたいに身体がプカプカと軽く感じる。


 ゆっくりと瞼を開けると私は湯気の上がる大量のお湯の中に浮かんでいた。

 頭はお湯を溜め込んでいる木製の箱の縁に引っ掛っていて、少し目線を下に向けると少し残念な控えめの双丘と、その先にプカプカと見慣れた肢体が揺れていた。


「良かった。目が覚めたんですね」


 声のした方を向くとリディアちゃんがポカポカと上気した身体にタオルを巻いているところだった。


「入れるときも大変だったんですから。目が覚めなかったら、スオーかクラトさんに出すのを手伝ってもらうしか無いところでしたよ」


「あぁー、それはちょっと恥ずかしいかもね……」


 全裸に剥かれた自分の身体を眺める。

 リディアちゃんが脱がせてくれたんだろうか。

 誰かに裸を見られる事くらいはどうとも思わないけれど、32にもなって未だ薄い肉付きのこれ以上成長を期待することも出来ない残念な肉体を異性の目に入れるのは多少の申し訳なさがある。

 それに比べてリディアちゃんの肢体のなんと美味しそうなことか。

 いそいそと髪の水分を拭っているリディアちゃんのタオルに包まれた曲線を眺める。


「あぁー、最高の気分だねぇ、これは」


「そうでしょう? 私が火魔法と水魔法を使えるようになった途端、スオーが魔物退治よりも何よりも先にコレをやろうって言い出したんです」


「浴場? だったかな? 貴族の屋敷にはあるって聞いた事があるね」


「お風呂っていうらしいですよ。身体だけじゃなくて、頭まで洗えますから、そっちのシャンプゥっていう石鹸で洗って下さい。気持ち良いですよ」


 髪を拭き終えて、服に着替えようとしているリディアちゃんを見逃すまいと見続ける。


「モネさん? 目が血走ってて気持ち悪いですよ?」


「ああいや、ごめんごめん、あまりに最高だったもんでね」


 誤魔化しながらも私はしっかりと焼き付けた。

 リディアちゃんの左のほっぺにある記憶よりも少し大きくハッキリとしたハート型の痣を。




 その後、お風呂で完全復活を果たした私はリディアちゃんの作ってくれた美味しい昼食兼夕食を頂いてから、スオー君に製薬の続きを頼んだ。

 スオー君はあれだけ大量に採ってきた草を瞬く間に精製してみせ、若返りはしないものの、1本飲めば1年は老化を抑えられるという妙薬を1,000本分は作ってくれた。


 リディアちゃんも欲しがったけど、まだ10年は早いと取り上げておいた。

 後でねだられればスオー君が断れるとも思えないけど、リディアちゃんはきっとまだまだ成長するはずだ。

 今でも充分息を飲むほどの美人だけど、この成長を止めてしまうのは忍びない。

 スオー君には是非頑張ってほしいものだ。


 翌日もスオー君は私の倉庫で塩漬けになっていた素材達に奇跡を起こし続けた。

 途中からは私もそういうものだと開き直って端的に素材の情報と希望だけを伝えるようになって効率が上がった。


 塩漬け案件も一掃され、残りの時間は私が石臼でゴリゴリとすり潰すはずだった薬草達も全て[精製]で最高品質の薬に変えてくれた。

 私の倉庫はたった2日で空になった。


 翌日、私の心を表したように空はカラリと晴れ渡っていた。

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