表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/233

閑話〜お友達が出来ました(ステラ視点)〜


________***


(わたくし)の名前はステラ・ロバーツ。

ロバーツ伯爵家の一人娘でございます。

また我が国ウェルストル王国の王子であるイーサン・イグレシアス様…サン様とは六歳の時から婚約関係を結んでおります。


ちなみにサン様と私が婚約した理由はサン様のお母様…つまり王妃様ですね、その方と私のお母様が学園時代からのお友達同士だったそうで……そのご縁で婚約させて頂きました。

私は一人娘ですのでロバーツ伯爵家の跡継ぎは従兄弟(いとこ)が継いで私は王家に輿入れする予定になります。

婚約者で幼馴染のサン様はとっても優しい方ですし、王妃様も国王陛下も素晴らしいお方でいつも尊敬しておりますからこの良縁を幸せに思ってますわ♪



そんな私に最近可愛いお友達が出来ました♡

名前はエキドナ・オルティスちゃん。

サン様の弟さんであるリアム王子の婚約者さんで綺麗な金髪と金眼を持つ一つ年下の小さな女の子です。

何でも今迄女の子のお友達がほしくても出来なかったそうで……だからお友達になれて嬉しいと笑って下さるとても可愛いらしい女の子でした。


…噂と現実とは違うものなのですね。私、エキドナに直接会うまでは周囲の方々からエキドナに関する色々な噂を聞いていたので仲良くなれるか正直不安でしたの。


あっ! ご本人から了承を頂いてますので私は『エキドナ』と呼び捨てで呼んでおりますの! エキドナも私の事は『ステラ』と呼んで頂いてます。

あとタメ口で話して頂いてますわ。

私? 私の敬語(これ)は元々の話し方ですので…えぇ、ご理解して頂けるとありがたいです。


そうそう、先程の噂話に戻りますわね!


『リアム王子の婚約者だからとお高くとまって誰とも関わろうとしない』とか『リアム王子を独り占めする嫌な子』とか『いつも無口で景色ばかり眺めてる変な子』とか…。


噂って当てにならないものなんですね。勉強になりましたわ。

私も……将来義理の妹となるエキドナとお近付きになれてとっても嬉しいです♡



そんな私とエキドナで我がロバーツ伯爵家のお屋敷で好きな色や好きなお花の話をしたり、一緒にお花を摘みに行って花束や冠を作ったり、お母様達と一緒にケーキを焼いたり、編み物をしたり、他の令嬢のお友達も呼んで音楽パーティをしたり……そうそう、エキドナはピアノを弾くのが苦手だそうですけど代わりに歌がとってもお上手なんです! あと絵もとってもお上手なんですの! 多芸多才でいらっしゃるから未来の姉としてなんだか誇らしい気分になりましたわ〜。

エキドナ本人は『目立つのがいやだから』と歌や絵を自分から自慢したり披露したりしないのですが、そこが返って素敵ですよね!

恥ずかしがり屋さんなのかしら? うふふふっ♪


それからエキドナは私より一つ年下なのにとってもしっかり屋さんで堂々とされてまして、今ではすっかり私のお友達のご令嬢達とも仲良くなっておりますわ!

『エキドナちゃんってちょっと変わってるけど良い子ね〜』『可愛い子ですわね〜』とお友達がこっそり私に教えて下さる度にエキドナと一緒に私も褒められた気分になって嬉しいです!

こうやってエキドナも周りの方々とどんどんお話して、少しずつ誤解を解いて貰って、みなさんと仲良くなって頂ければいいなと思いますわ。



……そういえば、最近サン様はどこかションボリと寂しそうですの……心なしかやつれてる気がしますしお疲れかしら?


何でも『エキドナが居ないからオルティス侯爵が容赦ない』とか『エキドナが居ないからリアムがフィンをからかい過ぎて怒らせるし泣かせるしフィンが一方通行でケンカ腰になるしで止めるのが大変』とかだそうでして……?


????


…………よくわかりませんが、オルティス侯爵様って、確かエキドナのお父様ですよね?

サン様のお話によると『話の流れで剣の指南を受けている』らしいですわ。

男の子同士は喧嘩が絶えないと聞きますし……剣の稽古といい殿方は大変ですわね。


あっ!!

でも何故かエキドナも剣の指南を受けているとこの間本人から教えて頂きましたわ!

『女の子なのに剣??』と私とっても驚きましたもの!!

でもエキドナは小柄ですが目がぱっちりとした美人さんですし、剣を握っている姿を想像してみるとちょっとカッコいいかもしれません…。

近いうちに剣の稽古をしている姿を見せて頂けないかしら〜…今度エキドナに頼んでみましょう。



そうですわ!

私とエキドナでクッキーを焼いて差し入れで持って行くのはどうかしら?

サン様は甘いものがお好きですし、リアム様やフィンレーくんもきっと喜んで頂けますわ!

その折にエキドナの練習風景を見せて貰えば良いのですから一石二鳥です!!

それにオルティス侯爵様にもご挨拶しておきたいですし。エキドナの話でよく出てくる妹のアンジェリアちゃんにも会ってみたいですし…。

あとはそうですね、エキドナは何故かシンプルなワンピースばかり着ているので服やアクセサリーを選んで着せ替えっこもしたいですわね!

彼女の侍女であるエミリーにもこっそり相談してみましたが『お任せ下さいっ!!』ととても良いお返事を頂きましたわ! 心強いです!


そうと決まれば早速エキドナ宛のお手紙を書いて届けてもらいましょう。

仲良しになってからは毎日のように会って遊んでおりますから、エキドナもきっと喜んで参加して下さると思いますわ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング ★多くの方にこの小説の存在を知って頂きたいので良かったら投票よろしくお願いします! 2021年6月24日にタグの修正をしました★
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ