導入
はじめまして。
閲覧ありがとうございます。
私の友人の伝聞を元に関西のアニメーションについて書いていきます。
なので、作者と原作者は違います。
あまり文章は上手くなくて、書き溜めもないので遅い更新になるかもしれませんが
「アニメが好きな方是非とも現状を知る機会があれば知ってほしい。また、地方在中の方も東京に出るのではなくて、関西で仕事をしてほしい」
原作者談
是非ともよろしくお願いします。
「ーーーーーーっ!ーーーーっ!」
「〜〜〜〜〜♪」
カーステレオから大音量で流れるラジオとアニメソング。
冴えない表情の男が車に乗っている。
時間は深夜二時。
大阪梅田、梅田新道の交差点。
この時間になると車もまばら。
梅田から十三、豊中に向かうタクシーがいるくらいだ。
長い信号が変わるとともに、男は陰鬱な顔でアクセルを踏んだ。
外には雪が降り始めていた。
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「カッチ、カッチ」
到着した目的地は住宅街にある大きな倉庫のようだった。
深夜にも関わらず電気がついている。
「相変わらずこの広さじゃ暖房も冷房も効きにくいやろ」
男は車のエンジンを切り寒い外にでてそういった。
「はぁ〜」
突然大きなため息とともに建物に入る。
「お世話になっております!ECアニメでございますっ!」
しーん…
と静まり返っている建物内。
「ったく、ホンマにこのスタジオは…。そら、深夜に来る方もそやけどなあ、来るって事前に連絡しとるやんけ」
ボサボサの髪の毛を掻きながら不満を口にする。
「お世話になってま〜す!」
先程よりも更に大きな声をだす。
「パサ、パサ、パサ」
明らかなすり足で歩いてくる音。
歩いてきた女性は明らかに疲れているようだ。
年齢は20代前半だろうか。
「あ〜、お世話になってます!深夜まで作業すみません。上がりってありますか?」
男は軽快かつ爽やかに伝える。
「こちらです。石田さんもいつもすみません。こんな遅くになってしまって…」
覇気のない女性の声が虚しく聞こえる。
「い〜え〜!こちらは頂けるだけでありがたいですわ!次はいつ頂けますでしょうか!?」
「明日また連絡ください…」
「わかりました!ではまた明日ご連絡させていだきます!お体お気をつけてください!お疲れ様でした!」
事務的なやり取りをしたあと石田はスタジオを後にした。
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車の中に戻った石田は先程の上がりを確認する。
「はあ〜」
ここでもため息をつく。
明らかに表情は陰鬱だ。
「下手ではないけど上手くはない。原画枚数がたりへん。これじゃ動画が割れへん。ところどころパースに乗ってへん。しっかり教える人と時間があれば良くなる人なんやけどなあ…。最近どこの上がりもそうや…」
もう一度スタジオの方を見る石田。
「ホンマにこれでええんか?この業界」
スタジオ前にかかった看板には
『アニメーションスタジオ ワンルーム』
と書かれている。
雪が積もったその看板が何処か寂しそうにこちらを見ていた。
さてさて、さざなみさんが始めてくださいましたこの小説。
どこまでリアルにやれるかなあ?
とは不安ですが、皆様よろしくお願いします!
当方アニメ業界を半分引退しておりますが、精一杯協力させていだきます。
よろしくお願いします!
原作者