その20話 または、ニート神の資格剥奪と、物語の終わり。
最終話となります、唐突ですが。
こういう、ドが付くくらいに変わった世界は、ネタがないと書けません。
よって、ネタがなくなりましたので終了です。
ニート神は、いつもながら引きこもっていた。
自分の創りだしたゲーム世界も、もう関心がなかった……
彼の関心は他の神々が造り出した、もっと複雑なゲーム世界にあった。
こともあろうに神の身ながら人の作ったゲームの機器を通じて、他の神々が造り出したヴァーチャルなRPG世界に没入していたのである。
神々の神である創造神は嘆いていた。
あの、やる気のない神は一体何をやっておるのか?!
ひところは性根を入れ替えて新しい宇宙を創りだすほどの活躍を見せよったに、今は、こともあろうに他の神が創った、それも実世界じゃない仮想世界に没入しておるとは。
情けないことこの上ないが、仮想世界に入るのに人間の創った機械に頼っておるとも聞く。
今までは新しい宇宙の卵を孵した功績により見逃してきたが、もう我慢の限界!
創造神はニート神の資格剥奪を決意する。
「創造神様の御使いだ!ニート神、その、あまりに怠惰にして傲慢なる所業、もはや神、人共に赦しがたし!神の資格剥奪と地獄落ちを覚悟せよ!」
バタン!
と、ロックを何重にも掛けたはずのドアが開けられて、ニート神の元へと大天使のGP部隊が押し寄せる。
「うわぁ!な、なんで?!どうして、ひきこもらせてくれないんだよ―!僕は、ただただゲームをやってたいだけなんだー!」
慌てるニート神。
GP部隊隊長は冷ややかに宣言する。
「貴方は、あまりに怠惰にして傲慢でした。自分の創った世界どころか宇宙にも目を向けず、ただただ仮想世界に没入し、その世界に遊ぶことのみに専念していた。神の神たる創造神は、どこかで貴方が心を入れ替えると思っていらしたようですが、その思いすら裏切って貴方は引きこもりを止めようとしなかった……ニート神よ、貴方は、たった今から神の資格を剥奪され地獄へ堕ちることになる。何か言い残すことは?」
ようやく現状を認識し理解して、しばらくして絶望しかない未来に思い至るニート神。
たった一言、
「僕は、こうかいしていない。うまれかわってもニートでいてやる」
神の象徴、リングを消された元・ニート神は、すぐさま地獄へと落ちていく……
「自分でも気づかなかったんだな、もはや漢字すら一部しか憶えていない事に……これは元・ニート神だけではない!我々神の軍にも起こりうる事実だ!皆のもの、重々に気をつけるように」
部隊長は、ブルっと身を震わせた。
そして部隊全員が、その場から消え失せた直後、元・ニート神の引きこもっていた場所の建物は天からの光によって跡形もなく消滅する。
創造神は誰に聞かせることもないまま、こう呟いたと伝えられる。
「まあ、あやつには地獄のほうが似合うかもしれんな。執着や傲慢、怠惰や強欲などというのは神ではなくて悪魔の特性じゃ。もしかすると、あやつは地獄で生き生きとして働いておるのではなかろうか……」
ちなみに、ニート神が創った宇宙と世界は滅びもせずに小さいながらも生き延びて、その世界なりの天国となったようである。
創造した神がいなくなったことにより外の世界から入ることも、その世界から外の世界へ出ることも不可能となった閉じた宇宙。
そこで何が起こっているのか、もはや伝えることすら不可能である。
よって、この話は終焉となる。
後は、これを読む方達の想像力の世界。
それが、この世界の物語の続きとなるだろう……
一部ですが、愛好者がいてくれて、この物語を書くことは楽しかったです。
ではでは、名残惜しいですが、もうひとつのファンタジーか、あるいはスペースオペラ(または外伝のお仕事SF)シリーズで、お会いしましょう!




