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その19話 または、マッチポンプの状況を呈する、とある王国の事情

お久しぶりです。

面白いネタがなくてね〜……

こういう、常識のぶっ飛んだ世界は、ネタが無いと致命的です。


はい、お久しぶり。

久しく見なかったけど、どこか行ってたの?


「ええ、洞窟の試練所や通常の訓練だけじゃレベルも伸びにくくなったんでね。数年前に新しく発見されたという、襲撃山の周辺で新しい魔物や魔王と戦ってたんだよ」


へー、そんなとこで修行してたんだ。

でも、襲撃山って、洞窟では考えられないほどに強い魔物や魔王が出るって話だよね。大丈夫だったの?


「確かに、凄い強さの魔王や魔物が出るけれど、おかしなことに、自分のレベルに対応して、出現する魔物や魔王のレベルを選べるんだ。さすがにレベル100超えの魔物や魔王はソロじゃ無理だったけれど、ソロでレベル低めの魔王や魔物を倒して、高レベルになると集団で討伐してたね」


へぇ、そうなんだ。

洞窟で修行してる人たちは、少しづつ魔物のレベルが上がるから楽だって言ってたけれど、襲撃山じゃ、そうは行かないんだね。おや?ようやくサビ落として使えるようにしたってレイピアが、何か別物になってるけど?」


「あ、これ?襲撃山で稼いだ資源と特別製の石でレベルアップして行って、ついに進化した魔法剣だよ!まあ、これよりもう一段、進化できるらしいけどね」


へーー、大したもんだね。

面白い事は、あったかい?


「うーん……大したことは無かったなぁ……毎日毎日が襲撃山での戦いばっかりだったからね。討伐して石やら資源を手に入れて、武器やアイテムの進化やレベルアップをする日々の繰り返しだったからなぁ……ああ、昔は癒やしの祭りがあったのに……」


そうだねー。

カカシ倒しとかハチ退治、ミニ死神退治なんてのもあったなー。

ただひたすら小さな魔物を討伐してると、いつの間にか物資や菓子が99個になってたりして……


「そうなんだよぉ!たまには癒やしが欲しいんだ!国王も、何考えてるんだろうね?これじゃ、騎士団は強くなるかも知れないけれど、あまりに殺伐としてしまうと思うんだけどなぁ……」



一方、その頃、王城では。

騎士団員たちの話に上っていた国王が、なにやら執務室で得体の知れないものたちと話しているようだ……


「さて、と。新しい魔物や魔王として新しき戦いの場、襲撃山へと移住したい魔物や魔王候補の諸君。私が、襲撃山の管理を神から託された、国王である」


戸惑うのは、国王の前にいる魔物や魔王候補。

なにしろ、数年前まではお互いに敵同士であり、実際に騎士たちを数100人も屠ってきた魔王城の過去の主たちもいるからだ。


「あー、国王様?予めお話しなければいけないとは思いますが、我々は、あなた達の敵ですよね?どうして、襲撃山への移住話に、国王様が絡んでくるんですか?貴方がた、我々を討伐する側でしょ?」


国王、万事承知の上とばかりに、


「魔物の諸君、こちらも委細承知の上だ。これは、この国を造られた神からの神託でな。本当なら、神、御自らが諸君達に会って移住許可を与えるのだろうが、今、神は《じたくけいび》の状態となってしまっておるようでな。儂の夢枕に立って、襲撃山の件は、お前に一任すると、一言言われると消えてしまわれた。それからは、いくら神官たちが呼びかけても何もお返事が帰ってこぬので、それからは儂が襲撃山に移住希望する魔物や魔王の諸君に許可を与えているわけだ」


魔物と魔王達から、ため息がもれる。

あの引きこもり神、またもや病気が出たか!


仕方がないので、王城での事は極秘となり、国王の許可印を貰うために毎日毎日、魔物や魔王の群れが王城の門前にて、長い列を作ることになったのだった……

ちなみに、魔物や魔王は人間に化けているため、一般人には陳情の集団だと思われている……


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