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真白な黒-神々の忘れた記憶-  作者: 己己己己
【起章】

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12/43

012:『ただの平和な日』

 まただ。また話が入れ替わっている。

 この間の事は俺がページを入れ間違えたのだろうという事で話しは終了したが、(俺の中だけの話だが...)二回目になると流石さすがに可笑しく思うものだ。

 日記もそうだが、こんなに俺は間が抜けているというのか。

 ページを間違えたと考えるのも、俺が使っている日記帳は紙と表紙が分離出来るタイプのものだからそんな考えに至ったのだが。

 この日記帳というのも俺が記憶を失う前から愛用していた物の様だ。まぁ記憶を失う前の事は、ほとんどと言っていいほど書いてはいなかった様だが。

 まぁそれもその筈、誰しも記憶を失うていで日記をつけているなんて事も無いだろう。

 俺の場合は飽きやすい性格という事からも、差詰めただの思いつきで始めた事に違い無い。

 まぁ、兎にも角にも起こってしまった事はしょうがない。話しを続けるとしよう。


 

 結論から言うと...まぁなにも結論から言わなくても分かりきった事だが。

 大抵の人なら分かった事と思うが、俺が今こうして話しているという事は...そう、そういう事だ。

 つまり俺は先の闘いに勝利し無事、天児屋命あめのこやねのみことの封印に成功したのだ。

 無事という言葉が正しいのか分からないが、天児屋命あめのこやねのみこと視点から言うと無事封印されて...と言うのはどうも可笑しい表現になってしまう。

 しかし今回は俺、黒峰くろみね 灯夜とうや視点で、黒峰 灯夜物語として無事という言葉を採用する事にしようか。

 どんな闘いだったかというと、その闘いをえて一言で現さなくてはいけないとしたら俺はこう現す【外れている】と、まぁ外れている事をこうも満を持すかのように表現したところで格好良く見えそうな気がしたのも確かだが...あまり効果は無い様だ。ともあれ外れていると言った事は嘘では無い。普通の人間では出来ない事をしたのだから【外れている】と現したのも一概いちがいに間違いとは言えないだろう。そもそも俺が外れている。封印だの色だの紙だのと...ん?紙じゃなくて神か!!そう、この物語は漫画やアニメであるところの単なる(単なるとは失礼かもしれないが...)英雄譚の様な話では終われない。そんな気がするのだ。


 おっと!!これ以上話したら折角せっかく書いた戦記も無駄になってしまうと、思ったところで闘いの話しは終わるとしようか。



 「灯夜殿!!ご飯の支度ができました 降りてきてくだされ」


 と、まぁ景が妻の様に俺を丁度良いタイミングで呼んだ事だし下に行こうか。

 下と言っても俺の影の中の事ではなく、この場合の下とは一階の事だ。言っていなかったかもしれないが俺の家は二階建てで俺の部屋は二階に位置している。

 

 下に降りる。


 「おぉ!! 美味そうじゃないか!!」


 「灯夜!! 私も手伝ったんだよー」


 「ほほぉーじゃあ美月はどの辺りを手伝ったんだ?」


 「レタスをちぎったー」


 「いや...それは誰でも容易たやすい事だと俺は認識していたが...」


 何故、景と美月が料理を俺に振舞っているのかと言うと(美月はいらなかったか...)俺が当分の間、自炊を強いられているという事実を二人に喋った所、なんと、景が調理担当を買って出たのだった。景は両親の帰りが遅い事からいつも両親の分までご飯を作っていたという。なんとも親孝行な娘だ。それに比べてこいつは...食ってばっかり。いや今回の場合、俺の方がその言葉に相応ふさわしいと言えるだろうか...

 そんな事よりも美味い!! 本当に美味い!!


 「景!!これ本当に美味しいよ!! この照り具合といい 本当に美味しいよ!!」(ちなみに鶏の照り焼き)


 「そこまで褒められては照れるな」


 「灯夜ー私のレタスはー? 美味しい?」


 いや...確かに美味いがこれは農家の皆さんの努力だ!!お前はそんな努力の結晶をビリビリに引きちぎったに過ぎない!! と、は言わないが...今回のこの食事に関して俺はただのレストランに来た客の様な存在。いや、食材を提供しているのは俺だからこの場合は黒峰 灯夜の提供で食事をしていますと大々的に公表してもらわなくてはいけないな。


 「美月のレタスも美味しいよ!! このイタリアンドレッシングがなんとも言えない」


 と、嫌味を少し織り込んで話してみたが美月は「やったー」と、満足そうに食事を続けている。俺としてはそこかよ!! とか軽快にツッコミを入れて欲しかったものだ。やっぱりツッコミ役は俺しかいないのか...

 もしこの食事風景を映像化して映画やアニメにした場合このやり取りだけ見れば、ほのぼの映画やアニメとして視聴者は捉えてしまうのだろう。いやまてよ、もし映像化したとしても美月と景は一般人には見えないのだからこの場合、俺が一人でこの豪華な食事を取っている風景になるのか...しかも三人分の食事を一人で...一人に対して三膳って...ただの大食いかそれとも俺の分の一膳に陰膳が二膳という様に捉えられるか...どっちにしても俺はやっぱり寂しくて痛い人になってしまう...

 でも、仮に映像化したとしてだ、映像化する位なら美月と景を俺視点か何かにして見える様に映像化をするのが一般的だろう。何が楽しくて高校生男子の悲しくも痛々しい食事風景を映さなくてはいけない!!しかもこんな映像に誰が金出すか!! 女子高生ならまだしもだぞ!!俺は普通の高校生男子だぞ!!

 って何を俺は考えているんだ!!これだ!!これこそ痛々しいではないか!!

 こんな短期間でよくもこんなにも脳を回転させたものだ。(我ながら関心する)


 「それにしても灯夜殿 昨日は御見逸れした」


 「ん?お味噌?」


 「お味噌では無い 御見逸れだ 御見逸れという言葉を選んだが決して灯夜殿を低評価していた訳では無い 私の中ではすでに高評価ではあったのだがそれを上回る高評価がついてしまった為に御見逸れという言葉を使わせてもらった」


 「なんか意味が理解しにくいが、褒めてくれているのは分かった ありがとう」


 「例えばミシュランの評価は星の数で評価される」


 「その位は俺でも知ってはいるが...」


 「そのミシュランの星の数は万点で星五つだ テストで言うところの百点満点」


 「あぁそうだな」


 「つまり私の中の灯夜殿の評価は既に満点の星五つだったが昨日の闘いを見て私の灯夜殿の評価があろうことか満点を超え星六つになってしまったのだ」


 「つまりテストで言うところの百二十点みたいな感じって事でいいんだな?」


 「そんなところだ」


 「だが昨日の闘いが景から見て星六つと言うのならそれは間違いだ 俺は最後の止めを刺しただけだからな だから昨日の闘いだったら俺は作戦の考案と封印とで星二つ、美月が居なくては昨日の闘いは勝つ事は出来なかった だから美月を星四つにしてくれ」


 「灯夜殿がそう言うのならばそうしよう」


 「って美月おい‼︎ お前は赤ん坊か!!」


 美月は俺の高評価も全く聞かずに必死に鶏の照り焼きを【腹】に食べさせていたのだった。

 呆れた様に俺は口を開いた。

 

 「よだれかけでも使うか?」


 「使うっ!!」


 美月は目を輝かせて無邪気な声で答えた。が、家には既にそんなものは存在しない。そもそもそんな物が有ったかすら知らない。またもや嫌味を織り込んでそう言ったが、まさか美月が使うと言う事は想像もしていなかった俺の脳は、よだれかけに変わるその物を探して首や目の筋肉に命令を下しているまさにその最中だった。


 「美月殿 これを」


 と景は紙エプロンを何処からともなく取り出し美月に手渡す。美月はそれを付けようと一生懸命になるが上手くいかず結局のところ景がよだれかけに変わるその紙エプロンを美月に付けてあげ、よだれかけの下りは無事終了したのだった。

 

 「だがしかし景 よく紙エプロンなんて持って歩いていたな」(関心)


 「学校でお昼ご飯にステーキなどを食べるときなど肉汁が制服に付いてはかなわないからな いつステーキが現れてもいいようにいつも持ち合わせている」


 「学校でステーキってどんなお嬢様だよ!!それにうちの高校は学食は無い!!有ったとしてもステーキなんて高級料理誰が注文するかよ!! つまり景!!お前は弁当に自分でステーキを選んで持ってきている事になる!! そしてステーキをドラクエやポケモンの様に何処からともなく現れる雑魚キャラの様に扱うな!!」


 野生の前沢牛ステーキLV.12が現れたって何処に出てくんだよそんな敵!! しかし学校の昼食にステーキを食べている景はどれだけ異様な姿だっただろうか。やはり熱した鉄板の器を使うだろうか。


 なんて他愛もない様な重箱の隅をつつく様な話しばかりをして今回の話しは幕を下ろしてしまうのだった。

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