起床 -リスタート-
授業が始まると同時に
僕は顔を伏せゆっくりと瞼を閉じる
すると、そう時間を置かずに僕の意識は深い闇へと堕ちていった
僕は目を開けた
幾度もなく訪れた黒一色の世界
それはきっと僕の精神で、僕の心で
あいつの「家」なんだろう
黒色に囲まれた中
そこだけはかすかに光を放っていた
あいつはそこでいつものように
僕に背を向け座っていた
僕はその背に向け言葉を紡いだ
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やはり彼らは同じだった
表情も、仕草も・・・言葉さえも同じだ
「僕」はもうこんな繰り返しを見てられない
だから、君に押しつけるよ
(僕の顔は苦痛に満ちていた)
「俺」はそれでもいいよ
おまえが「原点」を見つければすべて終わるんだし
おまえの苦痛を引き受けよう
(あいつの顔はきっと笑っているんだろう)
っっどうして君は受動的なんだ
「原点」ってなんなんだよ、全部説明してくれよ
「僕」はなんで死ねないんだよ
おまえはいったい何なんだ?
(きっと、あいつは答えない)
そんないっぺんに聞かれても困る
答えは自分で見つけろ
「俺」が出来るのはその手助けだけだ
(くたばれ)
・・・だからさ
しばらく寝てろよ
おまえの願いは聞き受けた
「繰り返される日常を肩代わりし
計画の不安材料になりそうなやつを排除する」
(あいつはきっと笑っていた)
(そして僕の意識は完全に闇の中に)
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