表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
近未来科学Galilei・Refrigerator  作者: 淡水
残酷なトゥルー
12/22

二度とやらない。

あれから、部活での集合を一度もかけていない。かけずにいた。かけられなかった。

夏休み真っ最中で、学校の無い。あいつの葬式以来サヨさん以外の部員とは誰とも会っていない。

だが、サヨさんとも今日で暫く会わないだろう。俺は部室での生活に戻ること決意した。この際、金縛りなんていう非科学的ものでも起こると覚悟して。


□■

そして、暫く。1週間もたっていない。今日は8月12日。

外に出る勇気を持ち、扉を掻い潜って川原へ行った。


「あ・・・。」

そこには花月の姿もあった。だが、少し変だった。ただ睦美を亡くしただけでは無い。右腕を白い包帯が覆っている。


「・・・どうした?腕。」

「肩を壊した。もう、二度と野球も出来ない。」

「・・・。」


左腕でやれば?なんて言えるわけも無かった。もう、二度と野球はプレイしない。その決意は波の様に俺にも伝わった。


「そっちこそ、部活もやらずにどうしたの?」

「聞かなくても分かるだろう。」

「そうだね。」


そして、暫くの静寂が流れた。


「ねぇ。刑務所に一緒に来てくれない?」


俺に何か犯罪を犯せとでも言うのかと思った。だが、違うだろう。

「実はね。お父さんと・・・会ってほしいの。一人じゃ会えそうに無いから。」


そして、一息。


「それでね。会うことが出来たら・・・科学同好会を辞めようと思ってる。」

何かが刺さった。


「ど、どうして・・・。」

「限界だもの。もう。」


限界・・・その言葉が恐怖に感じた。


「だから、明後日刑務所まで着いてきて。」

「・・・。」

俺の言葉など待つ暇も無く、花月は去っていった。


□■

【本当に辞めるのか?】と送ったものの、結局返事は来なかった。

そうしていれば直ぐに2日など過ぎた。


刑務所前。

「花月恭介を。」


「その男は誰だ?」

「彼女と同じ部活で部長の谷岡忠明です。」

そうか。とだけ言って彼らは彼らしか知らない話を始めた。


「俺も外で待っています。」

看守と並んで待とうと外に出た。


―引き止めるのか?花月の言う限界は俺に原因があるんだろう?それに言葉など無い。

自分のボキャブラリーの無さにショック。だが、そんな簡単でも無いような。そうしていろいろ考えを廻らせていたら面会の時間は終わった。


□■

川原。

結局言い出せず、俺たちは初めて会った川原にいた。


「ねぇ。私が部活を辞めてもまた話をしてくれる?」

「・・・勿論。」


彼女の質問に応答。それしか出来なかった。

「そう。引きとめようとはしないんだね。」

「何も無ければな。」

そう、何も無ければ引き止めたのだろう。


「俺にお前を引き止める資格なんて無い。」

「・・・。」

「あいつを生き返らせる・・・そんなこと・・・・でき・・?ない?」


そこで何かが降りてくる。発想というか本能というか。


「俺たちは宇宙を手にしている。宇宙が悲劇を生んだなら、悲劇の修正だって可能だろ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ