始まりの体験
宇宙はただひとつの物質と、ただひとつの魂とを有する一つの生き物としてつねに考えよ。
The universe just always consider and one substance, as a creature of one having only the one soul.アウレリウス[マルクス・アウレリウス・アントニヌス](古代ローマの皇帝・哲人皇帝、121~180)『自省録』より抜粋。
科学はこの宇宙という名の分厚い本の中に書かれていて、私たちの目の前に開かれている。
Science are written in the book chunky named this universe,
It is open in front of our eyes.(ガリレオ・ガリレイ)
それは偶然か?
分からないが言えることはたった一つだ。
「宇宙は残酷で、この世には本当に神が存在するのではないかと錯覚させるほど。人類にはどうしようもない生き物」だと。
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名古屋市公会堂。
西暦2015年 7月 29日。
俺はその前にいた。時間は午後2時。今夏は特に暑い。
どうも、今日はここで宇宙に関する講義があるらしい。題目は今、あるとされている物質「暗黒物質」。
暗黒物質とは宇宙にある星間物質のうち電磁相互作用をせずかつ色電荷を持たない、光学的には観測できないとされる仮説上の物質。それに関する見解を述べるらしい。
「暗黒物質て人間が見知ることが出来る物質とはほとんど反応しないんだろ?」
「あぁ。」
「よくそんなもんを探そうとするな・・・。」
「いいさ。講師の言いたいことも聞いておくべきだしな。こんなのは最早考察以外には何も出来ないし。」
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午後4時。二時間にも及ぶ講義には何ら面白みも目新しさも無かった。
「退屈だったね。」
そこで今の今まで喋らなかった彼女も文句をもらした。
「・・・まぁ、そういう・・・」
ガッシャーン!!!
「きゃあぁ・・・あ・・・がっ・・・。」
そんな音が俺たちの鼓膜を突き抜けた。興味本位という奴で走ってみる。
俺たちが向かった頃には、声と音がしたところにはすでに何人かの人間がいた。
何人かの影から覗き込むと・・・。
「人が・・・死んでる・・・!?」
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俺が誰かって?
今は関係ないが、教えよう。
俺は谷岡忠明だ。高校2年。ついでにここは東京の秋葉原、大阪の日本橋と同じ電気街 名古屋の大須の複合ビルの一室。
ここは非公式な科学同好会の部室及び実験室。部員は4名で部長は俺だ。
副部長で主にサイバー系統担当の長川エイジと実験助手の須川ケイコ。
そして、もうひとりは・・・。
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「名古屋市公会堂で人が死んでるなんてな・・・。」
「うん。イッチャン(イッチャン:世界レベルで名を馳せる掲示板。)では既にスレも立ってた。どっから広まったのか・・・、死因の窒息と被爆まで流れてる。」
俺たちが人が死んでいるのを発見してから3時間後ぐらい。俺たちはそのまま病院にまで行ってしまった。見てしまった責任なのか興味なのか・・・。
恐らくその両方。
そこで聞かされたのは死因は窒息且つ何故か被爆しており、全身に弱い電気が流れていたということ。
医者によれば、まるで宇宙に放り投げられた様な死体・・・らしい。
死んでいたのは鏡 咲。20の女性らしい。
そして、話を聞いて外に出るとそこには女の子がぽつりと座っていた。咲の妹で睦美という名前らしい。
唯一の身寄りの咲を亡くし悲しみと呆然の二つが襲っていたらしい。
そこで俺たちは部室兼実験室のビルへと連れてきたのだ。
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「そういやさ・・・あの時のはすごかったね。」
一人で回想に浸っていると突然長川がそんなことを告げた。
「すごかったねー・・・。オーロラがわぁーって出て停電したかと思えば、今度は空が光って飛行機が落ちてくるんだもん!」
ケイコの言ったことは世界中を驚かせ、学者を震撼させた。一部の学者は地球の終わりとまで叫んだほどだった。
飛行機の乗客は全員死亡。
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「ふぅー・・・。」
俺はとうとう暑さにやられた。冷蔵庫の飲み物が欲しく、ドアを開けた。
ガチャン。
中に入ってるビン関係のものがぶつかり合い音がする。
すぐに飲み物を手に取り閉めようとすると・・・。
目の前を何か物体が移動する。
すぅー・・・。
その音が合うように。まるで重力に抗う様に・・・。
「あ?」
「ん?」
「えっ!?石が・・・浮いてる!?」
地球上では有り得ないことだった。地球上には無重力の物質などない。
そもそも、冷蔵庫に石など入れた覚えも無い。それが突然、まるで最初からあったかの様にそれは出てきたのだ。
「それって人類史にまで残る大発見?」
「・・・いや、まさか・・・でも、有り得るな。」
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「で、冷蔵庫を真空状態になるように改造していたと・・・。」
俺と長川は喫茶店にいた。行きつけの喫茶店 Yes。あのあと微量ながらなんと暗黒物質まで冷蔵庫から出てきた。そこで長川に何かしたかと聞けば、どうも改造を施したらしい。
「しかし、それだけではチルドと良く似たものだし。何故、そんなものが発生するのかも全然分からん。」
俺と長川は徹夜で身体的にも精神的にもいっぱいいっぱいだった。この3日で有り得ないと言える体験をしすぎた。
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科学同好会 部室。
流石に限界だった。睦美は高校の部活で帰りは遅く、身寄りの無い俺はいつもどおり部室で雑魚寝を始めた。
目を開けると俺は何故か宇宙にいた。
直ぐに苦しくなった。それだけじゃない。舌がピリピリと電気を帯びているかのように痛い。
カッ!太陽が光る。
それが俺の全身を焼き尽くす。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁああああああ
あああぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!」




