バチがあたるよ
「『元気の元』てこんな感じなんですね~」
「人それぞれだから‥‥‥‥」
甘くて美味しかったです~とにこやかに笑うユリアの後ろでいい年した隊員が、ぐすんぐすんと子供の様に泣くのはやめてほしい。
「とはいえ、レアアイテムに代わりはないですから、皆、他では口を開かないように」
「「「─────はっ!」」」
「そうですね~美味しかったから、他の人も欲しがっちゃいますものね~」
─────そうだけど、ちょっと違うっ!
ユリアののんびり発言に、皆の意見が同意した。
「‥‥‥‥ふぅ。気分転換に、庭に下りようかしら」
「─────お体の方はよろしいので?」
「うん、なんだか身体が軽くなったし」
「リオ様の『能力』ですか?」
「違うよ、違うからね。サラ!─────ほらほらっ、私何も生えてないでしょ!?」
くるくる回って見せるクリスティーナを前に、あの人に治してもらうと、もれなく何か生えてくるの?それってヤバくない?と怯える護衛二人組であった。
町のギルドの室内ではおっさんズに詰められているリオの姿があった。
「あの柱もお主の仕業と言うのは、真実だったか‥‥‥‥」
あの『光る柱』様はここでも目撃されていたらしい‥‥‥‥。
「‥‥‥‥いや、私の仕業じゃないよ‥‥‥‥」
─────私が『呼んだ』からではあるが‥‥‥‥、そういう意味なら私のせいなのか‥‥‥‥?
しかし、ここまであのピカンピカン柱が見えていたとはな~、結構距離あるんだけど。
「‥‥‥‥私はよそ者だから分からないけど、ひょっとしてマズかったのかな~」
「そんな事はなかろう、あの光景は古来より伝わる姿だ。 まあなんだ、経典だが絵画でしか知らん光景だが? 王都でふんぞり返っとる神官などは、その話を耳にしたらさぞかし泡を吹くであろうなっ!─────フハハハハハ、いい気味だ!!うん、気分がいいぞっ!」
椅子のひじ掛けをバンバン叩きながら、笑い転げている。
この人、王都とやらで何かあったのかな?─────まあ、楽しい話じゃなさそうなので、聞きませんけど?
「王都の下っ端どもが、こちらに探りを入れに来るかな‥‥‥‥」
ニヤリと決め顔したつもりらしいが‥‥‥‥。極悪人かな‥‥‥‥。
「‥‥‥‥本来ねぇ‥‥‥‥こっちの神様は、ちゃんと返事をしてくれるんだねぇ‥‥‥‥」
「─────返事?神が?」
─────ん?あの柱が降りてきた時、返事があったからね。「ちょっと迎えに来てよ」って文句を言ったら、返事が来たもんね。その後がド派手で目が死んだけど‥‥‥‥。
「‥‥‥‥リオさん。どの神が答えたか、分かりますか‥‥‥‥?」
ええ~、そんなのわかんないよ、名乗ってもらったわけではないし。第一『どの』っていう事は神様が『複数』存在するってことよね。─────あ、ピンクはないよっ!ピンクはっ!!
「‥‥‥‥だいぶ上位の神だと思うよ‥‥‥‥勘だけど」
─────うん。肌感覚だとそんな感じだった。
「‥‥‥‥だとすると、もう一度柱を降ろせ等と強引に言ったら‥‥‥‥」
「怒られるんじゃない?」
─────本当の神様って怖いからね。‥‥‥‥きっとバチが当たるよ。
「そう言えば捕まったやつら、取り調べするんじゃないの?」
「アイツらか。奴らは今までも散々問題を起こしててな、金の話はさっき片付いたが、その他にも山とあってな」
『金』と言ってこちらをチラ見しないでほしい。そして奴らはもっと問題児だったのか、ギルドとやらは大丈夫なのか。今までそんな奴ら、野放しにしていて。
「今までのらりくらりと逃げられていたがな。事務方連中が奴らの前に、罪状の書類を積んでる最中でな、私の順番がまだ来んのだ───フハハハハ」
─────何その取り調べ。順番があるの?それとも溜まりにたまった物を一遍にやっているの?
「どうせ奴らは、二度と自由にはならんのだ。じっくりと行こうぞ」
怖い顔で─────たぶん本人的には笑顔、でそう宣った。
─────ぷしっ。シロ君から呆れた鼻息が来ました。
─────が、ちょ、ちょちょ。シロ君っ! 君、いつの間にウィル君の所のモモンガちゃん、鼻面に乗せてんのっ!? ─────ね、ね、ねぇ、お姉ちゃんにも紹介してっっっ!!




