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聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!  作者: 山田みかん


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20/30

どうやらケンカを売られている、らしい

「ああ~ん、私の癒しが~」


「お前、終わせる気なかっただろう!」


「‥‥‥‥そ、そんな事ナイヨ」


 フン、と鼻息で返事された。

 モフの充電は大事なのだ。何人たりとも異論はゆるさん。

 

只今我々は、『深淵の森』を南下中である。

 途中で息子ちゃん改め、『白陽』君の背中に乗せてもらった。やったっ!嬉し!


 騎乗にも慣れないと駄目だろうって事で、振り落とすつもりかよってスピードで駆けております。


 慣れない騎乗に四苦八苦しておりますが、念願の騎乗の機会、無駄になんかしない。


「ちょ、ちょっと早くない?」


「これぐらいで根をあげるのか?まだ、三割ぐらいの速さだぞ?」


 あ、そーですか。いや別に不満とかはないのだが、まあまあの確率で、目の前に枝がくるんだよね。避けますけどね。これはひょっとしてワザとか?ワザとなのか?


 さっき白陽くんの事を、じゃあ普段は『シロくん』ね。って言ったこと根に持ってるんだろうと推測する。

 めっちゃ不満そうな目でこちらを見ていたし。

 だって仕方がないじゃないか。お母さんフェンリルから、普段は名を隠せって言われたし。名を知られると、幻術にかけられたり支配されたりするから、気を付けるようにってしつこく注意されたのだから。


 お母さんフェンリルも名があったのだ。いつかの夜に教えてくれた。遠い昔に付けられたと言っていた。


「我は『異世界人』に名を与えられた。─────シラユキと」


 それ、ぜったい日本人じゃん『白雪』でしょ!って言ったら、目がまん丸になって、すごく嬉しそうに笑った。


 だから息子ちゃんにも白の字を使ってあるのだ。本人(?)には秘密だけどねっ!


「─────あっ!松茸みっけっ!確保するわよっ!!」


「うえっ!何だよっキノコなんかいいじゃないか」


「す・る・の」


 莉緒の背後に立ち上がる圧。かくして二度目の松茸狩りが始まったのである。

 『サーチ』を駆使して、白陽が駆け、上からサクサクと掬いとる簡単なお仕事である。


「もっと採るわよ───!」

 

「まだ採るのかよっ!」


 ─────松茸狩りは終わらなかった。


「なんだよ、もっと移動できたのに」


 焚火を囲んで夕食時。

 自分としてはかなり移動したつもりなのだが、同伴者のフェンリル君事、シロ君はおおいに不満そうだった。─────もっと進めたのにと。案外せっかち君なのかな?

 

「いいじゃん、急ぐわけじゃなし。ホラお肉がいい感じになったよ~」


 アイテムボックスに松茸が大量に入った自分は、ほくほくのご機嫌だ。

 対してシロ君は不満そうに、しかし肉にはハグハグと喰いつく。もっと味わいなよ。


「─────うっ」


「急いで食べるからだよ。水いる?」


「────違う!何か変な感じだ。頭がクラクラする」


 そう言いながら、倒れ込んでしまった。


「シロ君 !! 」


『至急。結界を推奨します』

 

 突然現れた『ナビ』の赤い画面に、迷うことなく自分達の周辺に結界を張った。

  

 結界を張ると、ほどなくシロ君が目を開け起き上がる。プルプル体をふるって、違和感を振り落としているようだ。


「もう、大丈夫そう?」


「問題なさそうだ。何だったんだ今のは?」


「私には分からなかったわ。『ナビ』何だったのかわかる?」


 呼びかけに答えるように、赤い画面から通常の半透明の画面変わる。


『魔獣生物をコントロールさせる「邪香」が人為的に使用されています。扱いが難しいですが、それなりの能力者であれば使用可能。ほとんどの魔獣は洗脳されます』


─────洗脳って、シロ君は !?


『シロ君は貴方が名を授けたので、そこらの辺の魔獣とは一線を画します、なので軽傷で済みました』


 後は、シロ君に桃ちゃんをあげましょう。『おまじない』を忘れないでください。


 ─────よし、がっつりかけよう。

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