モフモフは最高
おっす!おら、異世界に落とされた斎藤莉緒! 25歳!お一人様。只今、至福の時間を過ごしております。
「ほらほらほらほらほら、いいでしょ~~んふふふふふふ」
「─────くっ。そ、そんな大した事ないぞッ!」
─────この世界に来てから十日あまり。
只今、息子ちゃんをスーパーモフテクでモフっております。
最初は「モフり」が解らなかったらしく、お母さんフェンリルが「逆らえなくなる」って説明したら、そんな事になるもんかって、かわいい声で尻尾ビタンビタンするから、我慢できなくなってモフ攻撃しました。
秒で落ちましたけど。
あれから何度もモフられても、台詞と態度が一致しない。
「‥‥‥‥息子よ。説得力ないぞ」
お母さんフェンリルの呆れた声が降ってきました。
そうだよね~口では大したことないって言ってるけど、お腹見せてゴロンしちゃってるんだから。 どうよ私のモフりテクは。
「あ~にいたま。またリオにやられてる~」
「いいな~」
「わたちもやって~」
新たに現れたのは、息子ちゃんより更に小っちゃい三つ子ちゃん。
お母さんフェンリルは、今この子たちの子育て真っ最中だったのだ。
真っ白な毛並みに、コロコロとしたフォルム。そして、きゅるるんとしたお目目。瞬殺されましたわ。
最初会ったときは、息子ちゃん以上の変態行動に、お母さんフェンリルに止められた。 鼻から血を流し、荒い呼吸を繰り返す姿は、さすがに怖すぎると言われた。────ナゼ!ナゼダッ!!血の涙が流れました。
しばらく三つ子ちゃん達には、遠巻きにされていたが、死ぬほどの我慢を重ねて、何とかナデナデできるまでになった。小っちゃい尻尾がぴるぴるしてる‥‥‥‥。んん゛っ!─────我、幸せ。
「リオ、お前また鼻から血が出ておるぞ‥‥‥‥」
「幸せの印です‥‥‥‥」
息子ちゃんからドン引きの視線をいただいた。
フェンリル親子に会った次の日、お母さんフェンリルから色々教えてもらった。
ここは『深淵の森』と呼ばれる魔物と獣の森で、人族の町みたいなものはないらしい。たまに、命知らずの人族が迷い込んでくるぐらいだそう。─────だよね、『地図』緑色一杯だったからね。
『仙桃の木』はランクアップの実がなると思われているらしく、人族からも魔物からも狙われるヤバい木だったらしい。見つかったら最後、ボロボロにされて枯れはてるらしい。
あそこにあったのは崖だったのと、偶然窪みに隠れるようになっていたからだろう。近くまで行かないと、香りはしない不思議な木らしい。
アイテムボックスに保護しているって言ったら、それでいいだろうって言われた。
ここにあるとやっかいだから、逆にない方がいいんだって。
ちなみに息子ちゃんに一つ上げてみが、お母さんフェンリルみたいに光らなかった。ちょっと元気になっただけでした。その時じゃない時に食べても、ただの甘い実で進化はしないらしい。人族が他にもいろいろ研究していたらしいが、解明までには至ってないらしい。 息子ちゃんちょっと落ち込んでた。ゴメンね
それからの十日間は、フェンリル母さんのブートキャンプでした。
Gをやった時の岩飛ばし、それからの炎と風。
川原に着いた時の『火災現場』。
お母さんフェンリル曰く、魔力のコントロールが下手すぎるらしい。
─────荒すぎるっ! もっと押さえろっ! 美しくないっ(?)!!って厳しいご指導をいただいております。
なんだかんだ付き合わされてる、息子ちゃん。「なんで俺まで‥‥」て呟いてる。
他にもいろいろ環境破壊しているけど、黙っていよう─────うん。




