アニメの未来に不安を感じる、ので調べてみたアニメとマンガに関わる昨今の事情
(* ̄∇ ̄)ノ 奇才ノマが極論を述べる
日本アニメの世界市場が拡大している。日本のアニメが世界で人気らしい。
日本動画協会が発表する日本を除く世界の日本アニメ市場の規模は、2012年の2408億円から、2022年には1兆4592億円と約6倍も拡大した。
コロナパンデミックの巣籠もり需要に、動画配信プラットフォームの充実による世界配信の拡大、これまで作られた日本アニメのジャンルの幅広さ、Z世代のアニメに対する忌避感の無さ、などなど要因は多い。
そして2024年のパリオリンピックでは、選手が『ドラゴンボール』の、かめはめ波のポーズをするなど、日本アニメが海外で広まったことが窺える。
世界で日本のアニメを見る人が増えて来た。そしてアニメ原作の日本のマンガ、アニメ原作の小説もまた、日本以外の国で読まれるようになった。
世界で日本のアニメとマンガがウケている、ということにおもしろさと喜びも感じている。だが、これから先のアニメとマンガに関わる状況になにやらイヤな予感もまた感じている。
改めて自己紹介しとこう。俺の名はカルト三世、祖父母の代から新宗教にハマッているしょーもない一家の末裔だ。
幼い頃は俺の身の回りの大人と言えば、
「毎日お経を唱えて教祖様の言うとおりにしているから、私は素晴らしい人間だ」
というようなイカレ者が、表面上は普通の人のフリをしている、なんて人達ばっかりだった。人間、こうはなりたくないという悪い見本ばかりであった。
そんな環境にいるこの俺、カルト三世が幼い頃に人間性というのを学んだのは、主にマンガと小説になる。
俺にとっては手塚治虫の『火の鳥』『ブラックジャック』は道徳の教科書とも呼べるものだ。俺のようなカルト三世のような人間には、イカレた大人の代わりに人間を教えてくれる物語というのが必要なんだ。それが現実逃避のための手段だったとしても。
そのマンガの未来に、この俺カルト三世は嫌な予感を感じている。この予感とは何か? その正体を探るべく、世界のマンガ、アニメに纏わることを調べてみよう。
■ハム太郎と反政府デモ
2020年、タイでの反政府デモではデモ参加者が、『とっとこハム太郎』のぬいぐるみを掲げて、ハム太郎のアニメの替え歌を歌いながら行進した。
「♪大好きなのは~、納税者の血税~」
2020年のタイでは、軍事政権による言論弾圧、コロナパンデミックによる生活苦から政府への抗議デモが行われた。
ただ、そこで日本のアニメ、『とっとこハム太郎』が反政府デモのシンボルとなった。
タイでは2005年から、『とっとこハム太郎』がテレビ放送されていて、タイの若者にとって共有しやすいシンボル、偶像でもあったのだろう。
デモ参加者の説明を引用すると、
「歪んだ社会構造のもとで将来への見通しが立たない自分たちを、カゴのなかのハムスターに見立てた」
とのこと。
うぅむ、すみっこ走ってヒマワリの種を齧るだけのハムスターかと思ったら、反政府デモのシンボルになるとは。
ハム太郎、やるじゃねえか。見直したぜ。
■キャプテン翼の軍事活用
2003年、アメリカのイラク攻撃が行われる。翌年、2004年に日本は緊急支援をすることになる。
このときに成されたのが『キャプテン翼』大作戦。
イラクで人気の『キャプテン翼(現地ではキャプテンマージド)』のイラストを給水車に描くというもの。
自衛隊が駐在していたサマワでは、『キャプテン翼』のシールが張られている給水車が走ることに。
子供たちは走って給水車の後を追いかけ、大人たちも自衛隊への警戒を解く一助となったという。
日本はアメリカと同盟関係にあり、日本の自衛隊は反米勢力のターゲットになる。自衛隊の給水車もまた襲われる危険性があったのだが。
「なんだと? 俺たちにキャプテン翼を撃てっていうのか?」
「ふざけるな! アメリカに銃を向けることはあっても、俺たちがキャプテン翼に攻撃するなんて!」
「そんな非人道的なことができるものか!」
という会話があったかどうかは分からないが、『キャプテン翼』のイラストの描かれた給水車が襲撃されることはなかったようだ。
ペンは剣よりも強し、と言うがイラクでは、ボールは友達は銃よりも強いらしい。
中東においてキャプテン翼はアイギスの盾になるようだ。
■ロシアの異世界禁止
2021年、ロシアのサンクトペテルブルクの地方裁判所は異世界アニメを禁止する判決を出した。
『転生したらスライムだった件』などの異世界アニメ5本が禁止に。
裁判所は、
『 "isekai (異世界)" を題材にしたこれらの作品は「生まれ変わり/転生信仰を助長させる」「死後の世界は両親からの支配から解放された、より充実した興味深い人生があるかもしれない」という印象を視聴者に与える』
と、公式Telegramアカウントに投稿。社会に絶望した若者が、生まれ変わりを望んで自殺することを警戒している。
ただ、この件について海外アニメファンからは、
「プーチン大統領は転スラのリムルみたいに、自分より格好良くて、自分より有能で、自分より人望のある、そんな独裁者が活躍するのは許せないのさ」
とロシアジョークをかまされている。ナイスジョーク。お寒いぜ。
ロシアとは『DEATH NOTE』のファンの少女が自殺した事件を重く見て、日本アニメの規制が厳しい国でもある。どうやらアニメの影響から若者の自殺者が増えるというのがロシアの世論らしい。
■海外の声優事情
『機動戦士ガンダム、水星の魔女』の英語版『Mobile Suit Gundam THE WITCH FROM MERCURY』ではスレッタ役の吹き替え声優に白人女優が選ばれた。
そのことに批判が起きてしまう。
スレッタは肌の色が褐色なので、黒人が声優に選ばれるべき、という批判だ。白人がスレッタの声優をするのはは差別だ、という論調らしい。
いったいどういうことだ? スレッタは黒人では無く、タイトルにある通り水星人なのだが? 声を当てる人の人種を気にするのなら、ロケットで水星に行って水星人の声優を連れてきてはどうだろうか?
声優に肌の色など関係は無く、キャラクターに声が合っているかどうかだけが大事なことだろうに。
どうやらアメリカの声優業界では、
「持って生まれた才能でキャスティングされるのは才能差別。努力で身に付けた実力でキャスティングされるのは実力差別。差別はよくないから、ちゃんと肌の色でキャスティングされるべき」
というのが常識となっているらしい。
おかしくないか? もともと肌の色で職業を決めつけられるのが差別であり、そこから職業選択の自由とかの概念が生まれたのだろうに。
ところがアメリカの声優業界は半周回って妙なことになっているようだ。
ハッキリ言わせてもらうが、コレが常識だというなら、業界全体の常識が狂っている。
こういった人種問題を受けて、アニメ『イジらないで、長瀞さん』の英語版『Don't Toy with Me, Miss Nagatoro』では、主役の長瀞さんの吹き替え声優は黒人声優となったらしい。
ちなみに長瀞さんは日焼けした肌の日本人の女子高生であり、黒人では無い。
褐色肌のキャラクターは黒人が担当するべき、という業界の常識というのは、まったくもってどうかしている。
ただ、『Don't Toy with Me, Miss Nagatoro』を少し見てみたところ、長瀞さんの吹き替え声優の声はキャラクターに合っているように聞こえる。もとの日本版の声優と声も似ているようだ。なので、
「ポリコレのおかげで黒人声優が主役になれたんだね」
などと言われるのであれば、これは本人の才能も、演技を身に付けるための努力も、全てを蔑ろにしている。ここまで個人をバカにした話も無い。
アメリカの声優業界は、作品を良くする為に誰を起用するべきか? という判断ができる人がいなくなってしまったのだろうか。
■ベルセルクの無断使用アニメ
2024年、『ベルセルク』のアニメを勝手に作るスタジオが現れ、白泉社が注意喚起する事件が起こる。
引用すると、
『ベルセルクのアニメーション製作が以下のXアカウント及びウェブサイトにて告知されていますが、著作権者である三浦建太郎(スタジオ我画)は許諾しておりません。また、使用されている映像も無許可のものです』
これを日本語の他に、英語、中国語、韓国語、フランス語などで同じ内容の文書を公開している。
指摘されたのはオンラインファンアニメーショングループを名乗るスタジオ。
熱心なファンの作る二次創作かと思えば、支援サイトPATREONで資金を得ている為、営利行為になるだろう。
このスタジオは他にも『進撃の巨人』のアニメの予告編なども勝手に作っている。
作成する、と言ってファンを騙して利益を得る詐偽グループなのではないか? それを『熱心なファン』の看板で誤魔化そうというのではないだろうか?
一方でこの白泉社の注意喚起に声を上げる人もいる。
「ベルセルクの新しいアニメを待っていたのに」
「公式がファンの活動を邪魔するのか?」
「日本の著作権は厳し過ぎる」
など、白泉社と日本の著作権を批判する人達が現れる。
日本の著作権と、海外各国の著作権ではその認識に違いがあるようだ。
ファンなら無許可でキャラクターやストーリーを使ってもいい、というのならばディズニーのアニメリメイクにでも挑戦してみたらいいのではなかろうか?
ファンによる二次創作と、知名度を利用した金儲け、この二つを判別するのは難しいようだ。
■若者のキリスト教離れと神道
先進国では若者の宗教離れが進んでいる。アメリカではキリスト教離れが進み、信徒が減少。教会が維持できなくなり閉鎖に追い込まれる事態に。
首都ワシントンにあるピュー研究所の調査によると、2020年、自身をキリスト教徒と認めるアメリカ人は64%まで減少した。
これが1972年にはキリスト教と答えた人が92%もいたのだが、時とともに信徒数はじわじわと減少している。
現在では、アメリカ人の30%が無宗教であると回答している。
一方で日本の神道に興味を持つ人が増加しているという。
その要因がスタジオジブリのアニメ映画『千と千尋の神隠し』『もののけ姫』なのだとか。
アニメには日本の神道的な世界観、アニミズムの世界観を持つものがチラホラある。『蟲師』『夏目友人帳』『神様はじめました』など。また『NARUTO -ナルト-』は日本神話をモチーフとし、アニメから入って興味を持ち日本神話と神道について調べる人も。
アニメの影響から神道に宗旨替えする人が世界に現れる、なんていうことはまるで予想できなかった。
また、先進国に無宗教者が増えるのに比例するように、神の代わりに思想や主義を信仰するかのような人達も現れた。
■右派活動家
カナダ出身の右派活動家コメンテーターが番組内で、
「アニメを見るのは例外無く小児性愛者の変態だ」
「日本のアニメを見るのも、日本のマンガを見るのも、SNSでアイコンが日本のアニメキャラの奴らも、全員ペドフィリアで病的で道徳が終わっている」
「お前らは負け組で、弱者童貞男性で、ビビり小児性愛者だ」
と発言し炎上した。国境を超えてアニメファンがこの活動家の発言の矛盾点にいろいろとツッコんだ。
欧米では右派活動家、保守派が日本のアニメを攻撃することは度々ある。日本のアニメは悪魔的であり、アニメを好んで見るのは悪魔崇拝者だ、と発言した保守派が炎上したりなど。
愛国心を拗らせた人にとって、日本のアニメは日本からの文化侵略のように感じられるのだろう。それで自国の若者が日本のアニメに熱狂する事態を苦々しく思っている。
なので日本アニメを攻撃すれば愛国心を拗らせた人達が、よく言ってくれたと支援してくれる。
炎上することが売名行為ともなり、活動家として有名になる。日本アニメを叩くのが活動家としては都合が良いことになる。
批判することで利用できる、というのはそれだけ日本のアニメが現地で受け入れられ浸透していることの証明にもなる。
アメリカのZ世代の44%がアニメを視聴している、というアンケート結果もある。
しかし、叩けば炎上して活動家として名を上げることができる、というのはどうかしているような。
■献血ボイコット
日本でも活動家が思想を広めるためにアニメやマンガを攻撃することがある。献血ボイコットがその例になる。
2019年10月、日本赤十字社が行っていた『宇崎ちゃんは遊びたい!』との献血コラボキャンペーンにおいて。
コラボキャンペーンで配布されていたポスターを、フェミニズム左派の弁護士が『環境型セクハラ』と言い出した。
ここからポスターに批判するフェミニストが旧Twitterで献血ボイコットを呼びかける事態になる。
当時のTwitterから引用すると。
「宇崎ちゃん取り止めないなら献血許否しよう! 特に男性、ただしい脳による判断ができるかどうか試されています」
「オタクの献血者は、女性の体内に自分の体液をいれることが目的であって、献血に協力することが目的じゃない」
「コミケで献血してるの嫌だなぁ。オタクの人って不摂生な人が多いから血にすごいコレステロール溜まってそう。そんな血を輸血されたら太っちゃうかもしれないって不安がある」
「献血を募る場所は選んで欲しい」
「アニメコラボやコミケ献血は辞めた方がいい」
「日本に気持ち悪いオタクが増えてるのは、オタクの血=毒を輸血されてる人が増えてるからじゃないの? オタクの血は輸血された人の子供にも感染する」
「オタクの血を輸血したら感染してオタクになってしまう。だったら輸血しないで死んだ方がマシかも」
「オタクの血を輸血されたら訴えます」
という感じでフェミニスト、オタク排斥活動家といった人達が献血ボイコット運動を行った。
血液について医学的な知識を持たない人が、匿名で公的にデタラメなことを発信できるようになったのもインターネットの功罪のひとつではあるが。
これはこれでオタクを攻撃することで、純血主義者や優生思想の人達が団結することに繋がる。
かつての優生保護法を支持する人達とか、『銀河英雄伝説』の劣悪遺伝子排除法のような制度を支持する人達とは、こういう人達なのだろう。
思想のために献血ボイコットという人命への加害行為を推奨する熱狂的フェミニストにとっては、オタク文化を叩くことは仲間を集めて鼓舞するデモンストレーションともなっている。
■左派活動家とローカライズ
ローカライズ(Localization)とは、製品やサービス、コンテンツなどを特定の国や地域、言語、文化、宗教、法律などに合うように対応させること。
日本アニメの外国語翻訳もまたローカライズのひとつになる。
このローカライズに左派活動家の思想が盛り込まれ炎上したのが、アニメ『小林さんちのメイドラゴン』の翻訳になる。
例を出すと、日本語から英語に翻訳する際にセリフが大きく改竄されている。
日本語版
「人から見られない様に違う服を着たの」
↓
英語翻訳のセリフの日本語意訳
「厄介な家父長制の社会的要求がイライラするから着替えたの」
まず作中でこのセリフを言ったのが人に化けたドラゴンであり、人間の家父長制などとはまるで無関係なシーンでのセリフ。
海外の日本アニメ翻訳、マンガ翻訳ではこのように左派活動家の思想を捩じ込んだものが度々ある。
Wokealizer、ポリコレ翻訳者とも呼ばれ、改竄翻訳で海外アニメファンを怒らせている。原作に無いポリコレ思想を無理矢理入れることで、「道徳的に素晴らしいものにしてやった」とでもいうのだろうか?
海外アニメファンの中には、原作を楽しむ為には日本語版の英語字幕の方がマシ。いや、日本語を学んで日本語で理解し楽しむことができてこそ真のアニメファン、という人も現れる。
2023年、ブシロードはAI翻訳技術を活用し、マンガの英語版と日本語版を同時連載すると発表。AI翻訳であれば左派系ローカライズにおかしな翻訳をされることも無い。
2024年には小学館がライトノベルをAI翻訳で海外発信すると発表。2024年冬に北米圏で専用アプリ『NOVELOUS』をリリース。翻訳ライトノベルの海外発信に力を入れるようだ。
翻訳者はAIに仕事を奪われる、という事態になるが、その状況を加速させたのが原作に無い思想を捩じ込むWokealizerを止められなかった業界にある。
結果として真面目に仕事をしている翻訳者が仕事を失うことになってしまった。
人間の翻訳にしかできないこともあるが、その良い面よりも悪い面が目につくようになったのがアニメ、マンガの海外ローカライズ事情になる。
■クレジットカード会社の強権
『DLsite』のクレジットカード取引停止を切っ掛けに、クレジットカード会社による検閲が注目されている。
2024年には同人ショップ『とらのあな』でもVisa・Mastercardが利用停止となった。
クレジットカードを利用する人が増えたことで、クレジットカード会社はコンプライアンスに気をつけなければならない。社会の評判を気にしなければならない。
例えば、人身売買の決済にクレジットカードが利用されたとする。となると、クレジットカード会社は人身売買を支援したことになり、共犯になってしまう。
違法なものの取引にクレジットカードが利用されてはならない。
だが、そこから会社の社会的なイメージを守るためには、合法でも反社会的なものは取引に使わせない、となっていく。
例えばタバコや酒といった国によっては合法のものでも、健康に悪いものは反社会的として取引させない。クレジットカードではタバコも酒も買わせない、となる。
わいせつなものも同様で、今回の同人ショップにおけるクレジットカードの利用停止はこれになる。
これがクレジットカード会社による強権ではないか? 市場への弾圧になるのではないのか? という批判が出る。
クレジットカード会社が『わいせつなものは取引させない』と規定すれば、合法の商品であってもクレジットカードでは買えないことになる。
同様に『日本のマンガは反社会的だ』とか、『日本の小説は反社会的だ』とか、クレジットカード会社が妙な思想に染まるとかすると、日本のマンガも小説もクレジットカードで購入することができなくなる。
現代ではクレジットカードを利用する人が増えたことで、経済制裁のような強権をクレジットカード会社が持つようになった。それだけクレジットカード会社が市場に与える影響が大きくなったということだろう。
書店が減少する中、地方でマンガや小説を買うには通販に頼るしかないのだが。
■ゲーム業界のみかじめ料
海外のゲーム業界で問題になるのが、DEIコンサルタント会社の指導料という名のみかじめ料になる。
DEIとは 、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)、の頭文字からなる略称のこと。
性差別や人種差別、マイノリティ差別とならないように指導、助言するなどを専門とするのがDEIコンサルタント会社。
ここからゲームメディアを巻き込み、
「コンサルタント料を払わないゲーム会社の製品は不買運動を起こしてやる。差別的な企業だと悪評を広めてやる」
といったコンサルタント料を脅し取る状態になる。ゲーム開発会社のCEOの過去の発言を引用し、「男尊女卑の価値観に囚われた差別的な人物」と、その会社の評判を落とす記事をゲームメディアが掲載するなど。
世間の評判を気にし、炎上を怖れる企業から屈服していった。
被害に会った例としては、『ハリー・ポッター』のゲーム『ホグワーツ・レガシー』
このゲームでは『ハリー・ポッター』の作者、J.K.ローリングの過去の発言を取り上げ、
「このゲームを購入/プレイ/ストリーミング配信および宣伝することはJ.K.ローリングに印税を渡すということであり、気付かないうちにトランスジェンダー嫌悪運動を財政的に支援するということである」
といった記事が掲載される。
イギリスのニュースメディア『openDemocracy』では、
『間もなく発売予定の『ホグワーツレガシー』をボイコットすべき3つの理由』
という不買運動を推奨する記事が掲載。
「『ホグワーツレガシー』はトランスジェンダー差別主義者のJKローリングが原作というだけでなく、反ユダヤ主義であると非難されており、さらには開発者に『ゲーマーゲート集団嫌がらせ事件』を擁護した人間までいる」
この俺、カルト三世にはJ.K.ローリングの発言が差別的というのが分からない。J.K.ローリングの言をザックリとまとめると、
「過度なトランスジェンダー擁護が、女性の安全を脅かす」
といったもの。コレは自称女性のオッサンが女子トイレや女風呂に入っちゃアカンだろ、というものではないか? コレのどこが差別的なのか?
欧米のゲーム業界では、コンサルタント料を出さない企業は差別的だとネガティブキャンペーンをして炎上させてやる。不買運動を煽ってやる。正義に酔う人たちを扇動して攻撃し続けてやる。というDEIコンサルタント会社が強権を持つようになる。
実際に人気実況者、GirlfriendReviewsが『ホグワーツ・レガシー』を配信したところ。
楽しく新作ゲームを遊んでいただけにも関わらず、チャット欄には中傷コメントが殺到する事態になる。
自分たちでは何も作らずに作品を作るところを脅せば金になる。歪んだ利益優先主義がヤクザのみかじめを『差別撤廃』『弱者保護』の看板を使って、合法的なビジネスとしているように思えてならない。
■予想と懸念
一度知名度の上がったものは、経済的に、政治的に、軍事的に利用されるようになる。これは止めようが無い。
ここからはカルト三世の妄想になるが、これからのマンガ、アニメの厭な予想としては。
例えばDEIコンサルタント会社とクレジットカード会社が組めば、DEIコンサルタント会社に指導料を払わない企業の製品は反社会的であり、クレジットカードで決済させない、とすることも可能だろう。
差別的では無い、反社会的では無いという証明書をDEIコンサルタント会社が発行する。証明書を買わねば市場に販売できない。
これに政治屋が乗っかれば新たな利権構造の為に法律や制度を作り、そこに公金を投入しよう、ともなるだろう。
マンガも小説もみかじめ料を払わなければ、キャッシュカード決済ができない。販売できない。そんな強権を合法とするのではないだろうか。
そして性差別やジェンダー差別に纏わる問題。
例としてはゲーム『ドラゴンクエスト』のリメイク版において、性別表記が無くなることが公表され話題となる。
男性を『男』と表記するのは性差別、女性を『女』と表記するのはトランスジェンダー差別になるらしい。
ゲーム『エルデンリング』でもキャラメイクにおいて男性体型はタイプ1に、女性体型はタイプ2と表記された。
2021年には、東京ディズニーランドのアナウンスも、「Ladies and gentlemen, Boys and Girls」の英語アナウンスを「Hello Everyone」に変更。ジェンダーの多様性に配慮した表現へと変わる。
もしもこういった思想に染まった企業が『小説家になろう』の運営母体を買収したらどうなるか? 『小説家になろう』の規約が変わるかもしれない。
「男性を男と表記するのは性差別、女性を女と表記するのはジェンダー差別。『小説家になろう』に投稿する小説は、男性は『タイプ1』、女性は『タイプ2』と表記すること」
こうなると、父の日はタイプ1親の日、母の日のカーネーションはタイプ2親の日のカーネーションと書かなければならない。悪役令嬢は悪役タイプ2という表記になるのか?
これまで『小説家になろう』に投稿されてきた小説のほとんどが閲覧不可になってしまう。恋愛ジャンルはほぼ全滅だろう。
他にも不安になることがある。国連は日本のアニメとマンガを敵視し、国連特別報告者は日本を『バーチャルな子供を性的搾取する表現の主要製造国』と呼んだ。
国連女子差別撤廃委員会もまた、『マンガ、アニメが女性差別を助長させている』と発言するなど。
これについては日本のマンガとアニメを排除したい人達が、国連というシステムを利用しているのだろう。国内のオタク排斥主義者が外圧を利用するために国外でロビー活動をし国連を動かすなど。
国連は今後、様々な手法で日本のアニメとマンガに圧力をかけてくるだろう。
■まとめ
いろいろと調べてみたが、この俺カルト三世が不安を感じるものの正体は、ハッキリとは分からなかった。だが調べる程に不気味な気配は多くある。
アニメやマンガを素直に楽しむファンが世界に増える程に、その影に隠れて蠢くものもまた増えるようだ。
自由な創作ができなくなる時代が近づいてきているのかもしれない。
マンガとアニメがこれからも続いていくにはどうすればいいのだろうか? 考えても良い手法は浮かばない。
ただひとつ言えることがあるとすれば、
あなたがアニメやマンガを含む物語を観たとき。
面白いと思った瞬間、あなたが感動した瞬間、その瞬間は揺るぎの無いあなたの現実だ。疑いようの無い真実だ。
その良いものを作った人に敬意を持つ、称賛を示す、そんな感想を美徳とする。
人がそんな気持ちを忘れなければ、マンガやアニメを含む自由な創作は、きっとこれからも続いていくだろう。
それは禁酒法時代の酒のように、国家や政府が違法と弾圧しても、地下に潜み受け継がれるように。
BGM
『1.0』
amazarashi
(* ̄∇ ̄)ノ 自由な創作と投稿ができる時代は今だけかもしれない。頭の中にくすぶっているものがあるなら、you、やっちゃいなよ。
 




