依頼
次の日 明け方
場所 ギルド
日が昇る前にギルドの地下1階で朝ごはんを食べた真二は、1階でギルドカードを見ていた。
「うーん、わかってはいたもののランクGで受けられるのは簡単なものや、怪しいランクを問わないものばかりだな。」
昨晩寝る前に真二はギルドカードの取扱説明書を読んで、ギルドカードで今受けられる依頼の一覧が見れることを知ったのだった。
実はほとんどの冒険者が説明書を読まないため、この機能を知っているのはあまりいなかったりする。
「お、これなんかよさそうだな」
そうやって真二が選んだのはゴブリン討伐である。
内容は最近夜に村を徘徊し、食料を奪っていくゴブリンを倒して欲しいというものだった。
場所は馬車でも半日かかる距離だったが、飛んでいけば3時間ほどで着くだろうし、確認されている数は8匹程度なので1人でも大丈夫であろう。
(ん?ギルドカードで依頼を受けられるならここに来る意味なかったな・・・)
少し後悔しながら真二はギルドから出て行った・・・
場所 街から少し離れたところ
(よし、ここまで来れば誰にも見られないだろう)
周りを見て誰もいないことを確認すると、翼を広げはばたいた。
(うーん、やっぱり空飛ぶのは気分がいいな。でもこの色だと目立つから飛んでる途中見つかるかもし、どうにかならないか・・・)
そんなことを考えたとたんに翼が透明になった
(な、なんだこれ。この翼変色機能まであったのか・・・便利だなぁ)
そんなわけで途中魔物に教われることなく目的の村の近くまでやってきた。
村から1キロほど離れたところに降り立ち、翼をしまって村に向かって歩き出す。
(よし、このまま村に入って村長さんに挨拶でもするか)
場所 名もない村
着いてみるとそこは家が10件程度しかない荒れた村だった。
(こんなところに人が住んでるのか?)
そう思ったがとりあえず中に入って普通より一回り大きい家に行ってみる。
「すいません、誰かいませんか?」
「お客さんか、そのままはいっていいぞ」
その言葉に従って中に入っていく。
中は意外としっかりしていて、何なのかわからないものや、見たことのない文字で書かれた本が山済みになっていて足の踏み場がほとんどなかった。そんな部屋の中央の椅子にあごひげがたっぷり生え、どこか威厳のある老人が座っていた。
「いらっしゃい、一応この集落の長をしているデライという者じゃ。長といってもここにはわし以外誰も住んでいないがな・・・・それで君は?」
「ギルドで依頼を受けてやってきたシンジと申します」
(ってことはこの爺さんの一人暮らしか)
「依頼?・・・・・そういえばそんなものもあったのぉ・・・依頼を出しといてなんなんじゃがすぐにここを離れたほうがよいぞ」
「なんでですか?」
「その依頼を出した頃はゴブリンぐらいしか出てこなかったのじゃが、理由はわからないが今じゃゾンビやスケルトン、グール、マミー、オークなどといった奴らまでまで出てくる始末。討伐するどころかこちらがやられるだけじゃぞ」
「わかりました、ご忠告ありがとうございます。しかしあなたは逃げないのですか?」
(確かにそんなに出てくるなら広範囲攻撃を持ってない俺にはきついな。幸い飛行できる奴がいないみたいだから逃げることは簡単そうだが・・・)
「いや逃げたくても逃げれないのだよ・・・。数日前にここの住人たちを逃がしたときにゾンビの毒にやられてもう体がほとんど動かないんだ。まあどちらにしろここに骨をうずめるつもりだったから変わりはないのだがね」
「そうですか・・・もう死ぬ覚悟はできているのですね・・・何か遺言はありますか?」
(俺の力じゃどうにもならないな・・ならできることはやってあげよう)
「そうじゃな・・・・・・・・・・そこにある魔道書を持って行ってはくれぬか。それはかなり貴重なものでここで失わせるのには惜しいからのぉ・・・・もちろん売るなりあげるなりおぬしの自由にしていいぞ」
「わかりました」
そういって言われた本を拾ってデライの方を見ると眼を閉じたまま動かなくなっていた。
「・・・・・・・・冥福を祈ります」
そして真二はその家をあとにしたのだった・・・1冊の魔道書を持って・・・・
話が進まなくてすみません
次回はバトルの予定です
しかしこの調子じゃぁ旅の仲間ができるまでどれくらいかかることやら・・・




