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魂がシャウト

 ヘイ、ヨー、お前ら調子はどうだい! 俺も好評で好調で絶頂さ! このままジャンプして月にだって行けちゃうし、マリアナ海溝素潜り潜水だって出来ちゃうぜ!。


 でも、実は悩みがあるんだ。これは誰にも内緒にして欲しい。


お願いだから、俺の相談に乗ってはくれないか?


 例えば誰かと約束したとする。誰にも知られてはならない類いの約束だ。

 でも、勘違いはしないでよね! 決して悪い事はしていないから。


 ちょっと混浴するだけさ。男女で混浴入浴するだけさ! 性欲愛欲色欲は翌日までは禁欲するし、多少の不満な欲求は、何とか処理してやり過ごす。


 そう思って俺は風呂場に行ったのさ。真夜中にこそこそ隠れてさ。ノコノコ他人様の家のお風呂に行ったのさ。


 俺はその時怪盗で、気概は上等で、気分も最高。でも本当はドキドキ恐慌状態。


 接待受けたらどうしよう。

 俺の応対どうしよう。

 俺のあそこが擬態して、変態したら、


 撤退で。


 覚悟を決めて現場入り、脱衣場風呂場にマジ突入。いやいやあっちは未突入。エッチな勘繰りは止めて欲しい。パンツはそのまま履いていて、本日は突入はありません。



「脱衣場には女神がいたんだ。ほんの一瞬だったけどそこにはヴィーナス・マリーが居たんだ」


 女神に会えた俺超マジ感動、テンション上がってGo To Heaven!



 でも、ここからが本題なんだ。問題の本題の命題だ。


 俺とヴィーナス・マリーは他人様の家のお風呂場イチャついた。まるで思春期の少年少女みたいに。いい感じ、そうホントいい感じな瞬間に、魔王とその使徒に襲われた。


 俺はそのまま Go To Hell!


「何? もう一体何なのよ?」


 俺の混乱は唐突、魔王は狡猾、使徒は活発、殺気立ち、ヴィーナス・マリーは一発バタン。風呂場は間もなく地獄絵図。さっきは温泉、今戦線。


 混乱する前線で、俺はサーセン言う間なく、新たな一騎当千が登場!


「ここは、寒いです」


 現れたのは美と性の女神様アフロディーテ・リーシェ。俺は脱いで脱がされて、とうとう本命の代打と混浴行為。


 女神は俺に言ったさ、


「お湯にタオルはマナー違反です」


 さの心地良い響きが、免罪符! 全身全裸で全身全霊、いよいよ覚悟を決めた時、俺は再び籠の鳥。


「楽しそうですねと」


 魔王と使徒の籠の鳥。過誤で過度の誤解があるのだけれど、その眼は俺のタマを取るつもりだろう。


 命<タマ>か玉<タマ>かは、まだ分からないけど、どの道俺は死んじまう。


 なあ、どうすればいいのさ、教えてくれよ。誰か俺におしえてくれよ。


 どうすれば良かったのかを教えてくれよ。





 えっ、もうどうにもならないって?


 えっ、そんな不純な男は死んだほうが良くないかって?


 もしかして俺の1/2の純情で不純な感情は空回り的な?


 マジで、マシマシオーマイ、ガァ!!


 そんな事は言わないでくれよブラザー。俺の話を真摯に真剣に聞いてくれよ。



 チェケラ・チェケラ・チェケラッチョベイベー!!


「チェケラ・チェケラ、 いっそ殺してくれYOー!」 




 直也は熱いお風呂の熱とマシュマロ的な柔らかい物を腕に感じながらのリーシェと混浴入浴がイズナ達に見つかり、冷たい氷の瞳で炎の嫉妬心を向けられながら、歌を口ずさんでいた。正気では無いだろう。


 それはある種の死の覚悟を決めた者の、生への執着が消えてしまった時の魂の脱力からくる、何かが原因だったのかもしれない。


「主様そんな歌は、私以外には伝わりませんって」


 アスは魂の繋がりをから直也が歌っていたラップっぽい思いの丈を理解することが出来ていた。キャハハと爆笑しながら直也の事を笑っているが、他の者達はそうでは無い。



「直也様が、ご乱心なされてしまった」

 イズナは慌てて、



「直也さん、気を確かに!」

 サクヤは気遣い、


「オヨヨ直也、私のわがままのせいで」 

 マリーは涙して、


「あたいも一緒にGo To Heaven!」

 レーヴァいつのも平常運転、


「直也さん、しっかりして下さい」

 リーシェは全裸で普通の反応。


 お風呂場の混沌の闇はまだ広がっていった。













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