1.魔法の実践授業。
あとがきまで読んでね(´;ω;`)?
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どうやらボクが受けた試験は、王都にある魔法学園に入学するためのものだったらしい。試験のあとに、いろんな人から聞いてようやく理解した。
なんでもこの魔法学園、卒業者の大半が冒険者になれるのだとか。
一部の人は別のところに行くらしいけど、よく分からなかった。
「でも、冒険者の登竜門、って感じなんだね! よかった!」
ボクは意気揚々と教室へと向かう。
周囲からやけに視線を感じたが、いったい何だろう?
「えーっと、キミはテオドロ、だったね」
「はい!」
教室の前まで行くと、担任の教員という男性が立っていた。
席に案内され、そこに座る。すると間もなく、彼が話し始めた。
「王都に住まう才能たちよ、よく来てくれたね。キミたちはいわば、この世界のエリート――その卵たちだ。まずは期待を持って迎えようじゃないか!」
その言葉に、年齢様々な他の学生は笑みを浮かべる。
だが、その直後だった。
「しかし、最高峰に辿り着けるのはほんの一握りだ! 大半の者は、冒険者という卑しい職に身を投じることとなる! それが嫌なら、努力するのだ!!」
教員の言葉に、ざわつくことになったのは。
――あれ? 冒険者になるためのトコじゃないの?
なにやら思っていたのと違う。
けれど、まぁ大丈夫だろう。ボクはそう考えた。
ここを無事に卒業できれば冒険者になり、お金を手に入れられるのだから。しかも、学生である間は衣食住が保証されているらしいし。
「では、早速だが魔法の実技を行う! 場所を変えるぞ!!」
そんなことを考えていると、教員が他の生徒たちを連れて出て行ってしまった。どうやら授業というやつが始まるらしい。
ボクは一つ気合を入れてから、立ち上がった。
良く分からないけれど、頑張って立派な冒険者になるぞ!
◆
魔法の実践授業は学園の中央にある【グラウンド】という場所で行われるらしい。土がむき出しになっている、長方形の広い吹き抜けだった。
そこでボクたちは順番に並べられて、出席番号で呼び出される。
「そろそろ、ボクの番なのかな?」
目の前の女の子が呼ばれて、教員に向かって魔法を撃ち込んでいた。
必死にやっているが、どうにも上手くいかないらしい。小さな火の玉が数発だけ飛び出して、教員の防御魔法に防がれていた。
そして、その女の子がしょんぼりとしてその場を後にする。
「ふむ。今年は小粒な生徒が多いな――次、テオドロ!」
「あ、はい!」
そんな彼女の背中を見送っていると、名前を呼ばれた。
ボクは駆け足で、教員のもとへと向かう。すると彼は名簿を見ながらこう言うのだった。
「プロフィールには名前と年齢しか書いていないが、まぁ良いだろう。どこの馬の骨とも知れないが、入学できるだけの才があれば問題ないのだからな」
「はぁ、そうなんですか?」
「そうだとも。この学園は平等だ。貴族も平民も、卑しい身分の者も――才能さえあれば、門徒になることができる。もっとも、私は反対だがな」
「ん? どうして、反対なんですか」
なんとなく気になったので、そう訊いてみる。
「キミのような素性の知れない者など、価値がないからだよ。この世のすべては身分で決まるのだからね。だから私は、身分の低い者を追い出すことにしている」
――こうやって、実力を見せつけることでね。
彼はそう言って笑った。
なにを言っているのだろうか。
とりあえず、手招きをされているので魔法を撃っても良いらしい。
「それじゃ、いきます!」
ボクは短く魔法を詠唱する。
それを見て、教員の男性はほくそ笑んでこう口にした。
「ふん、キミのようなガキの魔法など――」
「えい! 【ファイア】!」
「ぬぼあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
きりもみ回転しながら、吹き飛んでいく男性。
数メイル先に倒れ込んだ彼はその後、医務室へと運ばれていった。
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