表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の娘って何ですか?  作者: とらいぜん
1章女神 シェルシア
9/84

9女神 シェルシア 白い影 マップ挿絵有り

今回この世界を分かり易くする為マップを入れて有りますので

宜しければご利用くださいませ。

入学後1ヶ月半残りの後半は実技メインの授業になり

本格的な実技はミリニシア近くのマリナ山で行われる。

最初は、小動物の捕獲に解体そして植物の採取等の基本的な物から教わった。

最初こそ解体で弱音を吐いたイズミだったがタルト達が手際よくさばいて居るのを見て

負けずにと頑張って何とかその基本を身につけた。


そして今回は今までの復習授業になり危険度の少ない授業になった。

何度も見本として教官達の前で捕まえ討伐をした後今日初めて生徒達だけで

魔物の捕獲する為にパーティーを組む事になって居た。


イズミは勿論ルームメイトのタルト達とパーティーを組んだが

教官達からルームメイト以外の者も入れる様に言われ比較的皆と仲の良い

片手剣と盾を使うマクトと言う男性が一人入る事になり

今回男性一人女性4人の計5人のパーティーになった。

それぞれのパーティによって内容が違うが

私達の目標は、ホーンラビット10羽と指定の薬草の採取

この2つを2日間の間にクリアする事。


範囲は、樹々に黄色いリボンが縛って居る場所から手前だけ

それより奥へ入ると危険な為それより先には行かない様に注意を受けて居た。


勿論イズミ達はその手前でホーンラビットや薬草を探して居たが急に霧が立ち込めて来た為

一時休憩に入る事にした。


その霧にイズミは面白そうに

「この霧じゃ鼻を摘ままれてもわからないね。

これじゃ動こうにも動けないしこのまま食事にしちゃう?」


「でもこの霧じゃ火を使う事も出来ないしパンと冷めたスープしか無いけど

良いかな?」


タルトが申し訳なさそうに言うがお腹の空いたイズミには、兎に角

お腹に入る物なら何でも良かった。


「うん、問題無い!皆で食べちゃおう。マクト、キャミア達を呼んで貰える?」


「分かった。呼んで来るよ。」

そう言って歩き出したマクトだったが直ぐに戻って来て

「イズミ!キャミアとカフェスが居ない!」


「エッ!まさか迷った?でもこんな濃い霧の中じゃ私達も迷っちゃうし

霧が晴れてからじゃないと動けないわね。」


イズミがタルトとマクトに言うとタルトから

「でも、彼女達が動いた様子無かったわよ。それなのに居ないっておかしく無い?」



「ねえ。タルトは探索魔法使える?」


「使えるけどまだ範囲も狭いし正確性も乏しいのよね」


「うん。それでも良いからやってみて。」


するとその探索魔法に人影を見つけたタルト

「見つけた!この先500メートル2人居る」


「良かった。霧が薄まったら迎えに行こう」


「うん。」

その後10分程で霧が晴れて来たので見つけた2人へ向かって歩き出した時

何か視線を感じたイズミが視線を上へ向けるとそれが木の枝に腰かけて居るのを見つけ

思わず声を上げた。


「アッ!」


「イズミどうしたの?」


「あそこに人が居る」

イズミが指を指してタルト達に教えるがタルトにもマクトにもその姿を捉える事が出来なかった。


「ほら、あそこ、見えない?」


どんなに細かに場所を教えても2人には見えない様だった。

それに気づいたイズミは


「まさか幽霊 うわー 私幽霊見ちゃった!」


幽霊と言う言葉を聞いたタルトが急に怖がりだして


「怖い事を言わないでよ。じょっ冗談でしょ。」


「だってほらあそこに白くて長い髪の青い目をした白い服の女の人見えない?」


「えっウソ!」


そして怖くなった3人は探索魔法で見つけた2人に向かって走り出した。

直ぐにキャミア達に追い付く筈だったが、しかしそこに居たのは2人の大柄な男だった。

その男が放った言葉が


「ああ、そっちから来てくれるとは、手間が省けた。」


えっ!どういう事?

キャミア達は?


直ぐにマクトが剣を構え


「お前達は何者だ!」


「おお、剣士様か怖い怖い、しかし用が有るのはそちらの2人のお嬢さんだ。お前さんには用がない。」


「盗賊…。」


「まあそんなところか」


のんびりした口調で答える男だが目は決してイズミ達を逃すまいとイズミ達の動きを

ギラつく目で追って居た。


その様子を木の上から見ている視線にまだ誰も気付く事が無かった。

マクトはイズミ達に手で合図を送り後ろへ下がる様に指示して。


「お前達には彼女達に指1本触れさせはせん。」


「カッコいい剣士様だがお前では役不足だな」


そう言ってその男が剣を持ったかと思うといきなりマクトに斬りかかり

マクトの剣を弾き飛ばした。

「なっに。」


「だからお前さんには役不足なんだよっと。」


その言葉と同時にマクトを蹴り飛ばした。

それを見たタルトから

「イズミ気をつけて、ただの盗賊じゃない。訓練を受けてる、剣士崩れかも」


イズミの脇にはたった今蹴り倒されてうずくまってるマクトが居る。


「マクト大丈夫?」


イズミが声を掛けるとなんとか返事をする事が出来たが、鳩尾に入ったのかそのまま動けずに居る。


「タルト」

「うん。」

私は魔法をタルトは自慢の矢を放った。


「アイスピア」


しかし一人は剣でもう一人は身をひねり避けられてしまった。


そして次の瞬間脇腹に衝撃を受け腕を掴まれた。

「キャッア!」


後ろを見るとそこにはいつの間にか数人の男達が立っていた。

すると今までのイズミの前に居た男から

「以外と早かったな。」

「このぐらい大したこと無いさ。それよりは残りの2人は?」

イズミの後ろから来た男は事なげに答えると目の前に居た男が

「まだこの先に霧に包まれて動けずに居るさ」

「そうか。それじゃあ迎えに行ってやろうか。」


キャミア達も狙われて居る。

そうイズミが思った時タルトが動いた。


マクトの剣を拾いイズミの後ろに居た男に斬りかかった。


「そんな事させない。」


しかしタルトのその剣は空を切り逆にその男に斬り倒された。

その様子はまるでスローモーションの様にイズミの目に映りとても信じられない光景だった。


「ウソ!タルト!ウソでしょ。」


イズミが男の手を振りほどき倒されタルトに被さる様に顔を近付けると

まだ息がある様だったがとても苦しそうにして居るのを見て。


「今すぐヒールを掛けるね」


そしてヒールをかけ始めた。

その時イズミの前に居た男から


「何するんだ!売りもんにならなくなっちまったじゃ無いか。これは、そんなに持たねえぞ」


「すまん。斬りかかって来たものだからつい。」


その言葉を聞いたイズミは


「嫌だ!タルトが死んじゃう。嫌だ!嫌だ!タルトお願い、死なないで、死んじゃ嫌だー!」


イズミはタルトの上に覆いかぶさり泣き叫んでいた。


その時イズミが見た幽霊と思われる白い影が近づいて来ている事に誰も気づかずに居た。




挿絵(By みてみん)



何時も読んで頂き有難う御座います。

投稿初めて約週間ほどで週別ユニークユーザ 171人になりました。

これも何時も読んで頂いて居る皆様のお陰です。


本当に感謝感激。

これからも愛読宜しくお願いします。


又宜しけれなブックマ、評価、感想など頂けると飛んで喜び

更に執筆の励みになりますので宜しくお願いします。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ