15 最終決戦へ
遅れ気味の更新で申し訳ありません。
いよいよ最終決戦へ向けて動き出します。
2階の床が抜けシェルシアがレイラさんと共に落ちて来てからと云う物の
何故か機嫌が良い。
一体何が有ったか聞いてもただ話し合いの一言で片付けられたけれど
話し合いであの盛大な地響きや2階の床が抜けるような事は無いよね。
それに一時2人で何か話しこんで居たと思ったらその後何故か距離を置く2人?
本当何が有ったか・・・
とっ言う事でコッソリもう一度聞き直してみる事にした。
「シェルシア、本当2階で何が有ったのよ。誰にも話さなっから教えて。」
その答えは結句大事に成りかけない事だった。
巨大な魔力を持つ悪魔は本来契約という足枷が無いと此方の世界に居る事が出来ない存在らしい。
所が時折それを無視して自力で此方へ来る悪魔が居る。
勿論此方へ来る際此方で使える力を失うらしいがそれでも人族から見れば
怖ろしい力だ。
しかも彼等は好戦的な者が多く人命を軽視する傾向が有る。
この世界を守る女神はそれを許す分けが無く彼女達を処分に動く。
つまり強制的に魔界へ送り返す事になるがそうなれば彼女達の命と言うべき核にも相当の傷を負う事になり
此方へ召喚される期間が数百年から数千年遅れる事になる。
つまりレイラさんはその対象となったわけだ。
そうなると当然レイラさんの存在を知ったシェルシアは何もしない訳には行かず
無いかしら対処しなくてはならない。
始めは気付かない振りをして惚けるつもりだったらしいが
ばったり出会ったしまった為そうも行かなくなった。
そこで一芝居を打つ事にしたらしい。
勿論レイラさんと打合せ等出来る筈も無く結界を張り周りに被害が出ない様にしながら
レイラさんに対処する事にした。
始めは捕まえる振りをしながら次第に自分の意図を気付かせる為シフォンさんの得意とする魔法の一つ
『グラビティ』を使いレイラさんに放った。
彼女もシェルシアの意図に気づかないながら同じグラビティで応戦して来たのを
好機と捉え他にも捕らえる方法があったにも関わらず更にグラビティを強化。
しかしレイラさんはシェルシアの意図に気づかず?
彼女からもグラビティを強化して来たらしい。
その後はその繰り返し。
そしてようやくレイラさんがシェルシアの意図に気づいたらしく
2人同時にグラビティを解除してあの床が抜ける事態になったらしい。
その後2人で話し合いでシェルシアは
『レイラさんを捕まえようとしたが彼女の強力な魔法に阻まれ
その後彼女の隙を突いて魔界へ送り返す作戦へと変更した事にして
常にレイラさんの側に居る』
と他の女神へ手を出さない様にアピールして居る。
何処までその手が通用するか判らないが
数日の内に魔界へ自動的に魔界へ帰らなくてはならないレイラさんならではの言い訳だそうだ。
そこでお互い仲が良く見えない様に少し距離を取っての行動になったとの事だった。
そしてその話し合いで判明したのが実はレイラさんはシェルシアの意図を途中で気付いたが
シェルシアの反応が面白くなってそのまま続けてグラビティを放って居たらしい。
いや、レイラさんらしいがその時のシェルシアの様子も見て見たかったな。
普段見せない様な相当必死な顔をしていたに違いないから。
そして私に一言。
『シフォンに遠慮等せずもっとミナトへ積極的に出なさい。シフォンはそんな心の狭い女じゃ無いわ
正々堂々と自分の気持ちを示さないと後で後悔するのは貴女よ。』
と云われた。
そう言われてもな~。
やっぱりシフォンさんは憧れの人だしミナトはようやく記憶を取り戻したばかり。
そこで私が出る幕なんて。
そう思うとヤッパリ気が引けるんだよね。
その後勇者様がレアの応援へ向い間も無くシフォンさんの所へレターリーフが届いた
それにはレアが重傷を負った為シフォンさんに連れ戻しに行って欲しいとのシトラルさんからの物だった。
直ぐにシフォンさんはミナトを連れ王都を出られないレイラさんを置いてレアの所へ飛んで行った。
そのシフォンさんが戻って来たのは私達が施設に戻りシトラルさんと敵のアジトの事やレアの事を話している最中突然部屋の中央にボイス達と共に転移魔法で戻って来た。
ベッドに寝かされたレアは既に手遅れらしく契約者のフェスタはずっと側で泣いて居る。
その部屋の空気は重く誰もがフェスタに話しかける勇気など無かったがそこへレイラさんがレアに突然怒鳴っりつけた。
一瞬その部屋に居た全員が固まった。
「おい!ガキレア!何勝手に契約者を置いて行こうとしてる!立て!そこで男を見せて見ろ!」
「レイラそんな無茶な事。」
シフォンさんが止めようとしてもレイラは止まらない。
「そんな事だからガキと云われるんだ!立て!」
「うるせえ!ガキ!ガキ!煩せんだよ!ババア!」
レイラさんの言葉に強い言葉で返すレア。
一体何処にそれだけの力が有ったのか判らない程の大きな声。
「ほう、言い返す元気位有るんじゃないか!だったらそこに立ってみろ!」
レイラさんが更にレアに嗾けた。
「ああ、立ってやるさ!見てろ!」
今迄動く事も出来ず寝たままだったレアが身体を少しづつ動かし
横向きになると両手をベッドに付け上半身を起こす。
「レア!動けるの?」
目を見開きフェスタだ驚いた様子で見て居た。
「フェスタ、見てろよ。」
そう云うと両足を床に着けふらつきながらようやく立ち上がると
側で見ていたレイラが近寄りそっとレアを正面から抱きしめた。
「ババア、何を・・」
「動くな、黙ってろ。」
今迄怒鳴りつけて居たレイラさんが優しく呟く。
そして震え今にも崩れ落ちそうなレアを抱きしめて居ると
黒い靄が2人を包みそれが私達の方まで床を伝い広がって来る。
そして間もなくその霧がレアの中へ全て吸い込まれて行くと
レイラさんがレアからそっと離れた。
一人立つ事になったレアはバランスを崩しその場でしゃがみ込んでしまったが
何故か不思議そうに自分の両手を見て居る。
「おい、ババア俺に何をした。」
それに答える事無く座り込むレイラさんを見てレアが驚いた顔をして居た。
「お前まさか!・・余計な事を・・・」
そして少し間を置くと申し訳なさそうにレオイラさんに近づいて行った。
「そこまでさせてすまない。有難う。」
その言葉にレアの顔を見上げた。
「おい、レア、後は自分で何とかしろ。」
「待て!そんな事・・・って・・?今レアって云ったか?」
「男ならもう2度と契約者を泣かせるな。・・」
レイラさんはそう云い立ち上がろうとしたが
足に力が入らす又座り込んてでしまった。
レアの話によるとレイラさんは自分の命を削ってレアに分け与えたらしい。
しかしそれでも十分でなく兎に角命を長得られる程度の生命力。
これ以上は自分の命(此方に居られる期間が無くなってしまう)
無くなるとの事だった。
それを聞き皆が明るい表情を取り戻すとシフォンさんが何か想い出した様に
アイテムボックスから黒く煤け全体に何かをぶつけた様な金属製の箱を取り出しミナトの前に置いた。
「ミナトこれアジトAで見つか他のだけれど何か判る?」
「ちょっと待っててくれ。」
ミナトがその箱を開けて中を調べ
腕組みをしながら少しの間熟考して居たがそれに答えらしきものが出たらしく顔を上げた。
「壊れ方が酷いので一概には言えないがおそらく通信機・・それもモールス信号類の機械じゃないかと思う。シフォンこの側に何か暗号解読の書類等無かったか?」
「ゴメン、それが焼けちゃったみたいで・・・」
そのまま黙り込んでしまったシフォンさんとその金属製の箱を見て居たシェルシアが声を上げた。
「あっ!それなら・・あっあっあ~~・・」
しかし何か言い掛けたまま俯いて黙ったしまった。
「シェルシアどうしたの何か知ってるの?」
私が聞くと彼女は顔を上げて苦笑いをして見せた。
「あはは、仕方ないか。」
「えっ何?」
そのシェルシアはポケットから目の前にシフォンさんが出した物に良く似た
金属製の綺麗な箱を取り出した。
「アジトBの2階で見つけてしまって置いた」
そしてエへへと笑うその姿を見て私は思った。
さてはコッソリ売ろうとしてたんじゃ・・・。
まあその点はシェルシアの名誉の為黙って置いてやろう。
しかしそれを見たミナトの目が輝くのを私は見逃さなかった。
「エスティア来てくれ。」
ミナトはエスティアを呼ぶとその箱の側に立たせた。
「確か帝国では何か敵側の通信手段が有る筈だと言って居たよな。」
「ええ、それが。」
「これがそうだ。モールス信号機。恐らく以前俺が修理した盗聴器を参考に作ったのだろうけど
電波信号を音声変換する事が出来ずモールス信号として通信する事を思いついたらしい。
これは凄い事だよ。何の知識も無く全く中身の違う盗聴器からこれを作り出すなんて。」
「あの、ミナトモールス信号機って?・・」
「ああ、ゴメン。簡単な通信装置だよ、例えばトントントンと3つ続けて信号を送りそれを元々決めた
言葉と照り合わせて文章を作るんだ
違う幾つもの信号を組み合わせれば伝えたい事が遠くに居る者へ伝える事が出来る装置さ。
あっ!シェルシアこれの近くに何か書類か本無かったかな?」
突然言葉を
掛けられたシェルシアはポケットから慌てて一冊の本を取り出した。
「此れかしら。」
「そうだ。シェルシアお手柄だよ。凄い!」
「ええ、ううん・・・あはは・・・」
あっこれ完全に黙って売ろうとしてた奴だ。
私は確信した。
ミナトはその通信機に夢中に取り掛かり始めた。
シフォンさんは隣に居るレイラさんと何か話して居たが。
突然上を見ると。
「エリアが居る。」
何気に呟いた一言に私達が驚いて居るとレイラさんの手を握り
「私達が出る。皆はこの結界から出ない様に。」
そしてシトラルさんへ向かい
「シトラルお願い私達が出たら直ぐ結界をお願い。」
一言言うと窓からレイラさんと共に外へ飛び出して行った。
「「フライ!」」




