7女神 シェルシア 女神さま
待ちに待った女神と話が出来る日が来た。
夜コッソリ部屋を抜け出し寮の裏へ回り隠れる様にして
ペンダントを手の中に包み込み女神シェルシアに心の中で呼び出した。
「女神さま、女神シェルシアさま、イズミです。聞いて居られますか?」
「聞いて居るわよ。あれからもう1ヶ月早い物ね」
やけに近くから聞こえる女神さまの声、これが女神様の力なのか、
その声はまるで目の前に女神さまが居るかの様な聞えかただった。
「凄いですね。まるで女神様が目の前に居るみたいに聞えますよ」
「それは、そうよ目の前に居るもの」
「エッ!」
驚いて目を開けると確かに女神シェルシアが
嬉しそうに微笑みながら目の前に居た。
「驚いた?」
「それは驚きますよ。まさか来るとは思いませんもの」
「向こうでも話しは出来るんだけど折角だもの貴方の顔を見ながら話しをしたいじゃない、だから来ちゃった。」
来ちゃったって近所に遊びに来る様な言い方してるけど
大丈夫か?
とっ思いつつも折角来てくれたのだからと思い直し。
「わざわざ有り難う御座います。所で私の身体の事ですが男に戻れるでしょうか?」
その言葉に驚いたシェルシア、
今たしかに自分の事を『私』と言った、
確かに練習している事は、知って居たけれど
まさかこんなにスムーズにその言葉が出るとは思っていなかったのだ。
『私』?これは、行けるかも?
できれば女性のままで良いと自分で思える様になってくれれば良いと思って居るシェルシアにとって
嬉しい言葉だった。
「御免なさいね。まだその方法が見付からないの、もしかしたらそのままと言う事も・・・」
ちょっとその事を匂わせて見たシェルシア
「そうですか、この身体も可愛い子だし嫌と言う分けじゃ無いけど
ヤッパリ男の身体に未練が無い分けじゃないので、出来れば戻りたいのが本音です。」
「そう、私の方ももっと調べて見るけどイズミの方も、もしもの事を考えて置いて。」
「ハイ。そうします。」
『良し!』思わず心の中でガッツポーズをしたシェルシア
「でもイズミは友達に恵まれてるわね。イズミに魔法や剣術を教えてくれたり
少しでも女の子らしくしようと皆で協力してくれるんだもの、本当に良かったわ。」
「タルトやキャミアにカフェス達には、本当感謝しています。だって私には魔法なんて全然分かりませんものね。」
おお~ちゃんと女の子らしい言葉使いになってる。
キャミア達に感謝しなくちゃ。
「良い学生生活出来ているみたいね。2か月後の卒業楽しみにしてるわ」
「有難う。又話が出来るのを楽しみにしてます。体の事宜しくお願いします。」
「分かったわ、それじゃ又話せる日を楽しみにしてるわ」
そしてシェルシアが天界に帰りながら思わずガッツポーズをして居たのは
誰も知らない事だった。
イズミが部屋へ帰るとタルト達がベッドに座りイズミの帰りを待って居た。
「イズミ何処行って居たの?急に居なく居なくなるんだもん皆心配するでしょ。」
あのタルトが起こってる。
怒った顔も可愛いけど今そんな事言ってる暇はなさそう。
如何しよう?
「あのう。・・・ゴメン。」
「ゴメンじゃなくて一体何処に行ってたの?」
タルトに続きキャミアからも怒りモードで聞かれ
返事に困って居るとカフェスから救いの手が伸ばされた。
「2人共ちょっと待ってあげて、イズミも何か理由が有るんでしょう?
それ今話せないって事になるのかな?まさか男関係じゃ」
それを聞いて思いっきりブンブンと音が出るんじゃ無いかと思う位首を横に振った。
俺・・いや私の思い人はタルトだけです。とも言えずそのまま黙って居ると。
それを見てカフェスが
「そう、イズミ、人に話せない事は誰にでも有るけどきっと今日の事はイズミにとってその事なのかも知れないわね。」
それを聞いて静かに頷くと
「イズミ今は良いわ。でもその事が話せる時が来たら必ず私達に話して貰える?」
「有難うその時が来たらきっと皆に話す。御免なさい。」
「タルト、キャミア、イズミがこう言って居るけどどうかな?彼女を許してあげられない?」
「うん。分かったカフェスがそう言うんなら許すわ」
タルトが直ぐに答えてくれた。
「イズミ、何を隠して居るか分から無いけど、本当に困った事が有ったら必ず相談しなさい。
私達はルームメイトと言うだけじゃない、私は既に親友だと思って居るのよ。
その事を分かって欲しいの」
キャミアは本当に姉御肌で本当に皆の事を心配してくれてる。
「キャミア、カフェス、タルト皆有難う。私何て言ったら良いか・・・うん。話せる時が来たら必ず話す。だから今はゴメン。」
皆良い友達・・親友だ。特にカフェスは何時もにこやかに笑って居るけど何気に苦労してそう。
これからはもっと皆に心配かけない様にしないと。
それからこれから女神さまと話をする時は、もっと良い方法考えないとな。
今日は、大失敗だったけどそのお陰で皆の気持ちが良く分かり
その優しさが凄く心に染み渡った気がした。
本当私は友達に恵まれてる。
本当私は、まだまだ未熟だな。
もっと頑張らないと。
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