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男の娘って何ですか?  作者: とらいぜん
1章女神 シェルシア
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4女神 シェルシア  初授業

「シクシク、シクシク、見られた、全部見られた、全て見られた、

もうお婿さんに行けない。タルトさん俺をお婿さんに貰って下さい」


「エッ!アッ!はい。」


『ペシ!』


朝ふざけて居るとキャミアに頭をはたかれた。

しかしタルトの驚いた顔も可愛い。

それを見ていたカフェスもクスッと笑い先ずは朝一の掴みはOK。

今日は、良い一日になりそうだ。


「もう朝からバカな事やって。タルトもそれに乗っからない。そろそろ授業が始まるから行くわよ。」

何時の間にかリーダーの座に収まったキャミアの一言で皆で教室に向かう。


今日の授業は、初日と言う事で午前午後とも座学だけで実習は、明日から行われるらしい。


クラスは、3組に分かれそれぞれ一クラス生徒は30人位。

男女比は思ったより女性が多く3割以上女性が占めていた。


授業に入る前にこの学校についての説明によると

自分達は、何とこの学校の一期生。


この学校が作られた理由が最近冒険者を希望する女性が増えこのままでは一人前の冒険者になる前に

怪我等により止める者も多くなると考え最低限の実力を持たせてから冒険者の資格を与える事にしたのだ。

その際女性だけに限らず男性も同様の機会を与えて全体の実力を上げようとこの学校の設立に至ったとの事らしい。

しかし何故最近女性冒険者希望者が増えたのか?

それは、世界初のクラスS冒険者が若い綺麗な女性で、それに憧れて冒険者になろうとする女性が増えたらしいが『世界初のクラスS冒険者が若い綺麗な女性』?何だか胡散臭い。


大体こういう噂は、尾ひれが付いて大きくなる物、

きっと女性には違いないが若くて綺麗は怪しいんじゃないかな?。


綺麗だとしても俺のタルトには、敵わないのだよ。

それは自信をもって言える。


そして2日目から始まる実技。


始めは、魔法。


各自得意な魔法を共感の前でやるのだが正直魔法等使った事等無い俺は、

女神さまが授けてくれた力『コピー』頼り。


まず男性陣から始まり。

それを見ていた俺は、感動し切り。


「アイスピア!」


おおー凄い鋭い氷が的に突き刺さった!


「ファイヤーボム!」


火の塊が的に当たったと思ったらその的が爆発した。

これ、俺もやりたい!

『ファイヤーボム』うん良く見て覚えた!

これでタルトの前でカッコイイ所見せるのだ。


そして女性陣もカッコよく魔法を放つ。

それぞれ強弱や的から外れた物も有ったが殆どの人が奇麗な魔法を放っていた。


そしていよいよ俺の番が来て緊張したが

最初から『ファイヤーボム』を放つつもりで居た為か

既に頭の中に火の塊とそれが爆発するイメージが出来上がって居た。

そして初めての魔法を放った。

「ファイヤーボム!」

勿論詠唱等分かる分けも無く発動の為にただ単に『ファイヤーボム』と叫ぶと

その仕草を自然に真似ていた。


飛び出す火の塊その時前方から突風が吹きイズミの脇へ流され爆発した。

「エッ!」


「ウム、威力は中々だが、まずは的に当てなければ何にもならんな。・・・ゴフッ・・」

そう言って煤けた教官がその場に倒れた。


「「「「教官!」」」」


周りに居た生徒達が叫び騒ぎ出した。

「誰か他の教官を呼んで来い!」

「誰かヒール使える奴居ないか?」

「教官!目を開けて!」


そしてタルトがその教官に近寄り

「私ヒール出来ます。」

教官にヒールを掛け始め徐々にその傷が癒えて行くのがイズミにも分かった。

暫くすると教官も気が付き起き上がると。


「イズミもっと的に集中しろ、そうしないと又同じ様な事起こすぞ。」


とっそこまで言うとその場で座り込んでしまった。


「教官すみません。俺・・私これからもっと勉強して集中力も高めます。」


そこまで言うと教官は片手を振り

「大丈夫だ。誰にも失敗は有る。問題は同じ失敗を繰り返さない事だ。忘れるな。」

「ハイ」


うう。大失敗した。初魔法で緊張してたのも有るけどタルトに良い所見せようと

そればかりに気が行ってしまったのが原因だと自分では分かって居た。

『反省・・・』

そしてヒールを掛けていたタルトにイズミが近づき

「タルト有難う。本当助かった。」


「ううんこの位大丈夫よ、それに教官もこんな事も想定してあの革鎧と防護用のコートを着て居たんですもの。お陰で大事に至ら無くて良かったわ。」


見ると確かに黒いコートを着ていたが、あれが防御用のコートだと思わなかった。

あの煤は、爆発した際周りの物を燃やした時出た煤で殆ど怪我らしい怪我は無く

ただそのショックで一瞬気を失ったそうだ。


でも、それを聞いても失敗は失敗、これからは的に集中しなくては。

そしてタルトにカッコイイ所・・・は、暫くお預けかな?


そして午後は剣技の実技2組に分かれ教官の前で5組づつ剣を振るう。

組み合わせは、教官の選択で決まった。


俺の相手は、中肉中背の男で何故か嬉しそうに木刀を見ている

もしかしたら得意なのが片手剣なのかも知れない。


俺の前に何組かの試合が行われ一応コピーもして置いたが何処まで通用するかが問題。

そして教官の試合開始の合図が響き渡った。


「始め!」


その言葉に剣を振るう相手の男の姿がイズミにとってとてもスローに見えた。

『エッ!嘘!これなら勝てるかも?』

そしてコピーで覚えた剣技を振るとその男の懐が開いたそこへ飛び込んで横一線に剣を振るうがギリギリ躱されを繰り返し2人の試合は他の者達と比べ長引いて居た。


そして遂にイズミにチャンスが訪れた。

イズミの払った剣を払った拍子に相手が足を滑らせ懐へ飛び込む事に成功した

そして剣を振ろうとした時相手からも体勢を崩しながらもイズミ目掛けて剣を振って来た

その相手の剣を自分の剣で受けたイズミが突然腰砕けになり座り込んでしまい声が出てしまった。


「ふにゃ!・・」


そして遂に相手の剣がイズミを襲った。


「そこまで。」

教官の声が飛ぶと直ぐにイズミに向かい

「中々良かったがイズミの体力不足だ。もっと体力付けろ。」


「はい。・・・」


そう言えば体力は、自分でつけなければならないって言って居たな。

しかも変な声まで出した所タルトに見られてたし恥ずかしい。


その後タルトが余りにも顔を近づけて慰めてくれた為

一体何を言われたか分らないほど舞い上がってしまったイズミ。


その後大反省。

「勿体ない事をした。大丈夫か俺。」


そして冒険者学校2日目が終わろうとして居た。




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