3 イズミと悪魔
現在『異世界で最高の身体を手に入れたら魔女と呼ばれ勇者と戦う事になった』
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116~
又もや懲りずにコラボ始めました。
興味のある方は覗いて下さいませ。
今後とも『男の娘って何?』
宜しくお願いします。
イズミがその兵士達を風の刃や爆風で吹き飛ばしながら
追い掛けて行くと突然赤い目と黒髪を持った少年が目の前に現れた。
その少年がイズミの前を何か言いながら遮るのを見て
更に怒りが込み上げて来た。
『こいつもタルトを襲って来た奴らの仲間か!』
落ち着いて考えれば違う事は直ぐに分かったであろう事がこの時ばかりは
怒りがイズミの判断を狂わせていた。
「何だお前!奴らの仲間か?」
一言だけ言い返すとイズミはその少年に風の刃を放ったが
その風の刃をその少年は軽々躱した。
こいつは今まで戦って来た人達と違う。
以前戦ったシフォンと違い手加減をされる程の実力差は無いが
この少年も相当の力が有る事だけは分かった。
『油断ならぬ相手』そうイズミにインプットされた。
そんな少年が森の中でイズミの風の刃を防ぐ為火の壁を使う
普通こんな森の中で防御と言えど大きな炎となる火を使う物など無い
それを当たり前の様に使うこの少年は一体何者?
良く見るとその少年の目が赤い。
角は無いがもしかしたらあいつ等を操って居た魔族か?
ならばこいつを倒せばタルトを襲った兵士達の魔法が解ける。
その思いがイズミの口から思わず出た。
「角は無いがその赤い目、お前があいつ等を操ってる魔族か?」
「俺が魔族?あいつ等を操る?一体何の事だ!俺は悪魔だ。その位見分けろ。」
悪魔等今迄この世界で聞いた事も見た事も無く
又イズミが悪魔に対するイメージとしてもっとドロドロした陰湿なイメージが頭に浮かび思わず。
「悪魔?ハハ、ウソつけお前みたいな悪魔が居るか!」
「はあ~~?頭にきた!もう許さねえ行くぞ!」
それからその少年からの攻撃は更に激しい物になって来た。
その少年は片手で防御の火を操りもう一方の手でイズミに魔法攻撃を仕掛ける。
そんな者等イズミは今迄出会った事が無い、
しかも二つの魔法を同時に使う等信じられない様な事を始めて自分の目で見たイズミは、動揺した。
もしそんな事をすれば魔力量の大きな者でさえ直ぐに魔力切れを起こし
戦えなくなる為例え出来たとしてもやる人等居ない、それを平気でする。
それだけ自分の魔力量に自信が有ると言う事だ。
『マズイこのままだと押し切られるかも知れない』
まずあの火の防壁を何とかしなければ、
そう思うと強力な竜巻をその少年の火の壁を包むように起しその火の壁を上空に吸い込んだ。
問題はこれからだ。
仕方なくイズミは風の下位の精霊達を使う事にした。
風の大精霊と契約したイズミは下位の風の精霊を一時的に使役する事が出来る
しかしそれはシルクの風の種子を身体に埋め込まれ寿命を削られてるイズミの寿命を
更に削る行為でしか無かった。
その使役する精霊の数や時間、階級などによって違うがほんの一瞬で
正規の契約者で無いイズミに使役される精霊から送らて来る精霊の力によって
十数日分下手をすれば1ヶ月以上ほどの寿命が削られる事になるがイズミはそれを選んだ。
それだけ目の前の悪魔と名乗る少年が危ない人物だと思えた。
その少年に風の刃を放ち風の異例達にその刃を誘導して貰って
逃げる少年に突き刺した。
それを何事も無かったかのように自分の魔力で治す少年を見て
『ここは、一発見栄を張らせてもらうか。』
本来なら何度も使えない物を幾らでも自由に扱えるが如く風の刃を手の平で弄んだ。
するとその少年は土の防壁で身体を包み込み上空へ飛んだ。
イズミは風の刃でその防壁を崩しに掛かるが強固な魔力で作られたその防壁はビクともしない。
『何て固い防壁だ。悪魔って本当の事か?』
今迄土の精霊の作った防壁でさえ破った風の刃がその少年の防壁を破れない事に
焦りを感じつつもその焦りを押さえながらイズミも少年と同じ様に上空へ飛んだ。
『攻撃に移る際必ずあの防壁を解く筈だ。そこを狙う』
イズミの思惑通り上空へ飛んで風の刃を阻んで居た防壁を解いた瞬間を狙い
イズミが風の塊を叩き込み継いで風の刃を次々に放った。
しかしこの時まだイズミは気付いて居なかったが今までイズミ達を襲って居た兵士達は
全て動きを止め地面に倒れこんで居た。
その原因は今より少し遡りイズミが兵士達を追い掛けて行った後の事
イズミ達を襲って居た兵士達の大部分が倒されファシズ達に兵士達を操って居た
ファシズ達が術者を探す余裕が出来た事に始まる。
イズミが一瞬で倒した今まで自分達を、襲っていた多くの兵士達を見てファシズは、思わず呟いた。
「凄まじいな。」
そして直ぐに気を取り直し部下に命令を出した。
「皆今がチャンスだ!必ず兵士達を操って居た者が近くに居る探し出せ!」
ファシズの指示に部下の魔族達が一斉に防御から捜索へ転じた。
動ける兵士達も既に真面に動ける者も無く数も既に数える程しか居ない為彼らはセティア達に任せ
ほぼ全員で探すとその術者を見付ける事が出来た。
その魔族は、ファシズ達を見下ろす形でそこから数十メートル先の木の上に居た。
そこからはその術者が捕まるまでの時間は早かった。
十人以上の魔族に追い詰められたその術者は最後は剣に魔力を纏わせながらファシズ達に斬り込んで来たが
当然の如く取り押さえられ術を解かされる事になり両手を縛られた。
その後襲って来た兵士達の中から重傷者のみ治療を行いイズミの後を追う形でファシズ達に連れて行かれた。
ファシズ達がイズミに追い着くとそこには上空で少年と戦ってるイズミの姿が見えた。
そしてその周りにはオアニニス王国の兵士達が警戒する様に陣形を整えていて
明らかに今迄自分達を襲って来た兵士達と違うのが一目で判った。
『操られていた兵士達を探しに来た部隊か。』
そう思うとファシズがセディアに近づこうとした時
その兵士達の中から一人の少女が走り寄って来て
セティアに人族か、魔族かと聞いて来た。
それを見てファシズがセティアに耳打ちする
「セティア彼は操られていた兵士達を探しに来た部隊だ、争ってはならない。」
そう言って上空のイズミを見た。
それを聞いたセティアは一言その少女に待ってもらえる様伝えるとイズミに向かって叫んだ。
「イズミ!下りて来て!もう決着が付いたわ。兵士達を操って居た魔族を捕まえたわ。」
しかしイズミが下りて来る気配が無い仕方なくシルクにイズミを止める様に頼むと
彼女はそのままイズミの側まで飛んで行きイズミに優しく呟いた。
「イズミもう終わりよ。落ち着きなさい。」
そう言ってイズミの肩に手を掛け鎮静効果のある温かな風の力を
イズミにそっと注いだ。
するとイズミは、急に身体全身の力が抜けた様に
シルクに身体を預けて倒れるようにシルクと一緒に下りて来た。
これでひと段落着いたかと思われたが
待機して居た兵士達が緊張した様子で剣を抜き此方に向かって構えて居る姿が見える。
「やはり警戒されて居るか。当然と言えば当然か。」
ファシズが呟き両手を上げて近寄ろうとするが兵士達がそれを許さなかった。
「それ以上近寄るな! 」
兵士長らしき男から声が飛んで来たがこのままでは埒が明かない。
「俺達はお前らに害を成す気はない話をさせてくれ」
ファシズがそう言って又一歩足を踏み出すとカチャリと剣を握り直す音が聞こえ
「ハイハイ分かりました。」そう呟くと仕方なくその場に留まった。




