1女神 シェルシア
俺は美波 泉16歳の高校2年身長は165センチ体重54キロ
自分では性格は明るく友達は男女共に多いと自負して居るが
俺にもコンプレックスが有るそれは、低い身長と
自分の顔!
童顔な顔に小さな口そして白い肌。
童顔な顔は年相応に見られず何時も年下に見られ
白い肌は夏場、日に焼かれると直ぐに赤くなり日焼けする前に皮が剥け下手に日焼け出来ないし
小さな口は歯医者に行けば目一杯口を開けても、もっと開けて欲しいと言われ
終わった頃には、顎や口端が痛くなり鼻は少し高めだが見方によっては魔女の鼻にも見えなくもないし
目は二重だけれど男らしいキリっとした目でもアイドルの様なパッチリとした可愛らしい目でも無く
何方かと言えば細い部類に入るんじゃ無いかと思えるような中途半端な目
こんな冴えな顔が気に入る分けが無かった。
しかし自分が見るその顔と他人が見る自分の顔の感じ方が違う事に気が付いた。
始めそれに何となく気が付いたのが高校に入学して間もなく
やけに人の視線が気になりだした。
そう近くを通る人がチラ見する事に気が付いたんだ。
その内クラスメイトの女子から『美波君凄く目立つよね』そう言われるが
自分自身自覚が全く無く暫くすると今度は、男友達から
「お前のその流し目ヤバい、美波だと分かってても心臓に悪いからもうやるなよ」
「えっ?今俺やった?」
「自覚なしか!兎に角気を付けろよ。特に女子の前では勘違いされる場合も有るから絶対な。」
「えっ!わけわからん!一体どういう事だよ。」
「兎に角やるな!」
「ハイハイ。」
そんな事から始まり
違う日には本屋で立ち読みしてると同年代の4人組の男達が丁寧な言葉で話しかけて来たと思うと
俺の声を聞くなり気まずそうに何処かに立ち去ったり
男友達と2人で出かけるとやたら見られたと思えば今度はちょっかいを出して来たり
そしてそれがハッキリしたのが喫茶のバイト先での先輩の一言。
「なあ美波、昨日その格好で前の店に買い物行ったか?」
「昨日ならマスターに頼まれて行きましたけど何か有りましたか?」
「やっぱりお前か。」
「どう言う事?」
「まあ何だ、気にするな。」
「気になりますよ。何が有ったんですか?」
「実はな、夕べ大学の友達に会ったんだが昨日お前の姿を見たそうだ。それでな、・・・」
「それで何ですか?」
「うーん、それで言われたのが『お前のバイト先に男みたいな女が居るだろう、
綺麗な顔してるのにあの男みたいな歩き方やあの胸は勿体ないよな』・・・と」
「男みたいな女って俺男ですけど」
「だよな・・」
「でも、それって男みたいな女じゃ無く俺男だから男見たいな男じゃ・・・無いですよね・・」
「無いな」
驚きの真実!
俺が女性に見える?嘘だ~~!
それとも鏡で見る自分の顔と人が見る感じ方が違う?
しかし女性に見られてたと考えれば納得する場面が幾つも思い浮かぶ。
あの本屋では、俺を女性と勘違いしてナンパしに来てたと言う事?
友達と歩いてる時デートと勘違いしてちょっかい出して来た?
でも、まさかだよね~。
自分自身自分の顔が気に入らないのに何故?
その夜鏡を見ながらこの顔が女性ね~。
確かに中性的かも知れないが・・・分からん・・・。
今思えば確かにクラスメイトに限らず違うクラスの女の子からも声を掛けられたり
女友達も多かったのも確かそれに話をして居る時もジッと顔を見られながら話されていて
照れ臭かったのを覚えている。
でも何か有れば話しかけてくれて助けてくれたり
まっ此れは男友達もそうだけれど、それで友達が多かった気がする。
ただ良かった事ばかりでなくその女友達の彼氏という男に浮気と勘違いされて
怒鳴られる事も有ったり。
それに男からナンパされるのも嫌だしね。
でも、本当に女性に間違われてたってのもショックだよな~。
でも此れが噂に聞く『男の娘?』
いや!
絶対違う!
俺は、否定する。
俺のイメージでは、可愛らしい顔した男が女の子みたいな格好をしたり
動きや言葉使いも女の子見たいな言葉を使うイメージが有る。
俺は言葉使いも動きも普通の男だし格好だって何時もジーンズしか履いて無い。
顔だって俺自身、自信の無い顔で鏡さえ見るのが苦手な位。
なのに・・・おかしい。
あっ!
そうそう序でに未だに彼女無し!
欲しいけど正直まだ好きな子が居ないんだよな。
うん。女の子も好きだし絶対違う!
そしてその数日後何時もの悪友の加山と町の近くの森の中に戦中の防空壕跡が有ると聞き見に行った時の事だ。
その防空壕跡を見つけ香山から
「なあミナミ入ってみようぜ。」
「おう。」
中に入ると手掘りと思える様な内部だが奥へ進むと少し
狭くなって来て十数メートル程で行き止まりになるが
所々崩れた跡があり以前は、もう少し奥まで続いてたのかとも思えた。
そこで悪友が
「何だ、大した事無かったな、もう少し何か有ると思ったんだけど拍子抜けだな。」
「もう何十年も前の物だからこんなもんじゃないか?」
そう笑いながら俺が答えた時大きな地震が起きた。
「ミナミ急げ出るぞ。」
そう言われ急いで駆け出したが弱っていた内壁が崩れ始め遂には、その防空壕自体が崩れ始めた。
出口まで後数メートルまで来た時その揺れに俺は足元をすくわれ転びそうになり
「香山先いけ!」
そう言って転びながらそいつの背中を押した。
香山は、押された勢いで出口までスライディングの様な格好になりながら
出口に着くと同時位にそこが崩れ落ちた。
俺が見たのは香山が出口で転びながら俺の方を振り向く姿
そしてそこが崩れ落ちる音とともに目の前が暗くなった。
次に気が付いたのが白く淡い光に包まれた部屋の中に有る椅子に座っていた。
目の前には、薄い水色の長い髪を背中に垂らし同じ水色の目をした美しい女性が椅子座っていた。
「ミナミ イズミさん初めまして。私は、この世界の女神シェルシアと言います。多分今貴方は、自分がどんな状況か迷っていらっしゃると思いますが、正直に言います。
貴方は、生き埋めになりお亡くなりになりました」
「エッ!俺が死んだ!だって今、貴方とここで、ってここ何処?」
「ここは、貴方達があの世と呼ばれる世界と貴方達の現世と呼ばれる世界の狭間に有る選択の間、
ここで今後貴方が何処へ行くか選択される事になります。」
「俺が死んだ。そしてこれから俺が行くと言うと。天国とか地獄?」
「実は天国とか地獄等ありません。有るのは生まれ変わる先を何処にするか、又は浄化されすべてを忘れて天界へ行きそこで次に生まれ変わる日までそこで過ごすかどちらかです。本来ならここに来た時点で既に決まって居るのですが貴方は、死の直前自分の身を犠牲にしながら友の命を御救いになられました。その為貴方にその選ぶ権利が与えられます。貴方は、このまま浄化され天界に行かれますか?それとも違う世界に生まれ変りますか?」
「違う世界に生まれ変わる?地球以外に違う世界が有るのか?」
「地球にも生まれ変わる事も出来ますが。貴方達が言う異世界と言われる世界に生まれ変わる事も出来ます。その際今の記憶を残したままになるので現在の年のままで向こうの世界に行く事になります。」
「異世界転生か!俺それにする!今の記憶を持ったままその世界に転生されてくれ。
もうこの身体に未練は無いし異世界転生したい」
「異世界転性ですね。本当にその姿に未練が無いのですね。」
「勿論異性に間違われるのはもう御免だ!向こうの世界に行って恋人を作って幸せに過ごすんだ。」
「恋人。良いですね。私も女神さえしてなければ好きな人と一緒にデートしたり色んな所へ出かけ
あんな事や・・・・(R指定に掛かる為自主規制)・・・」
ーーーーーーーーー 一時間後 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それで、そうね。子供は2人。いえ、3人は欲しいわね。女の子2人に男の子1人の5人家族
で・・・・(長くなるので割愛)・・・・」
ーーーーーーーーー 二時間後 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それで最後は、彼が終身を迎えるベッドの上でこう言うの『お前のお陰で良い人生だった来生もきっと一緒になろう』ってそこで私が『ううん私の方が幸せだったわ貴方のお陰で・・』・・(前略・中略・省略)・・」
ーーーーーーーーー 三時間後 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねっ素敵でしょ。これが私が描いてた夢なの?でも今女神なんかしてるからそんな事も出来ないのよ。あら?どうしたの?」
俺は、余りにも長い話にうたた寝をしていた。
「んあ!終わった?」
「えっ?あ!何処まで話したっけ?」
「え~~と転生する話まで」
「あっ早々転性ね。向こうは、地球と違って魔法や魔物と言う危険な動物そして人族以外の知性を持ったエルフ等に代表される人達が居るわ。その為貴方には、特別な力を授けます。それと今のままだと言葉も文字も分からない筈ですからそれらも分かるように貴方に付与して置きますね。」
「有難う。そうか特別な力。何だか凄そうだな。」
「ええ、実は私女神になって初めて担当したのが貴方、美波 泉さんなのです。ですから貴方の行動やその他知りたい事も有りますので特別これをお渡しして置きます」
そう言われてペンダントを渡された。
そのペンダントには、赤い石がはめ込まれて居て手の中にすっぽり収まる小さな物だった。
「これは?」
「それは、1ヶ月に一度だけ私と連絡が取れるペンダントです。1ヵ月後その石が青くなったら両手で包み込み心の中で願えば声を出す事無く私と話す事が出来ます。今はまだ赤いままなので1ヵ月後試してください。それからもう時間が無くなってしまったので一度転性後私の部屋へ連れて行きそこでその世界の事貴方の力の事等を説明しますわね。それでは、良き人生を」
時間が無いのは、女神さまが勝手に3時間も話したせいだろうと突っ込みたかったが
折角転生させてくれるんだその位我慢しようか。
そう思い黙って居ると金色の光が俺を包み込み俺は、眠りについた。
4/21すみません早速誤字修正しました。
早速ブックマーク有難う御座います。
此れからも皆様に楽しんで貰える様に更新して行きますので今後とも宜しく御願いします。
又誤字脱字、感想等解放して有りますので一言貰えると励みになり更に頑張れますので宜しく御願いします。