異世界転生〈転生会議〉
「…ん……?」
目覚めればそこは真っ白な世界だった。
果てのない純白の空間。
その中に独りぼっちの私。
その清純な空間に、ほんの少し、恐怖を覚えた。
「ここ、何処だろ…」
こんな良く分からない空間を闇雲に歩くのは得策とは言えない。
どうしようもない状況で途方に暮れた。
「どうしよううぅぅぅぅうう」
完全テンパってるとどこからか声が聞こえた。
「ちょっと、煩いんだけど?」
「はっ……誰!?」
振り向いても誰もいない。
「僕は神様だよ!人間風情に僕の高貴な姿が見えるはずないじゃないか。」
「……これは、神の中でも割と落ちこぼれの部類で…でも人間にナメられたくないタイプだな。」
なんて言うと、裏返った声が返ってきた
「なっ…ん、んな訳無いでしょ!?馬鹿なの!?!?」
………図星か…
「あ、あーあ!折角すぐ転生させてやろうと思ったのに!!やってあげない!!」
「神お前子供か!?」
ん?てか、え…転生…?
「ちょ、転生て何よ?」
「えー、どうしよっかなぁ?教えてあげようかなぁ?」
「……勿体ぶるな…っつーか焦れったいの嫌いだからはよ」
と、どこに居るかも分からぬ神に向け殺気を飛ばしてみる。
「ひっ……わ、分かったよ!仕方ないなぁ!」
…神ヘタレかよ
「えっと……僕の気まぐれでお前を異世界に転生させてやるんだよ!!」
「……なにッ!!」
これはとんでもない異世界ハーレムフラグなのでは無いでしょうか!?