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無力コンビニ。

作者: 悠太郎

僕は今、ファミリーマートでゴミ箱を掃除している。


 今日もこんなにも汚いのか…



 ここは県下でも街中にある、しかし小さなコンビニだ。周りには商業施設もいくつかあるが、少し離れた土地に最近大きなショッピングモールが出来たらしく、この地域一帯は人通りが少なくなっている。


 僕は最近ここでバイトを始めたばかりだ。

 ふと、昨日の事を思い出す。


 昨日の夜、東日本大震災についての特集のテレビ番組が再放送されていたのを、僕は泣きながら見ていた。

 そこには僕の今目の前にあるゴミ箱の中身のように、酷く汚された街があった。


 自然の力によって一瞬にしてぐちゃぐちゃにされた街、人、家族。

 番組内でそこに訪れたミュージシャンは『テレビじゃ伝わらないね』と言っていた。泣きながら。


 それを見て、僕は泣いた。

 無力な僕は泣いた。



 目の前には燃える用のゴミ箱に、沢山のゴミがある。食べ残しの弁当、飲みかけのオシャレなカップに入ったイチゴジュース、家庭ゴミ、空きカン、タバコの吸殻…


 そういえば、昨日見た番組の途中には陽気に通販のダイエット器具を紹介するCMが流れてたっけ。


 何故だろう。僕は自分の生まれた国が、世界が、時々すごく憎くなる。でも沢山思い出もあるし、親だっている。嫌いなわけじゃない。


 コンビニでバイトを始めたばかりの僕には、これから何が出来るのだろう。

 生活に不自由はないが、働きながら何か、自分が大切にしている何かを、見失いそうな気がしてきた。



 時間を売りお金を買い、何を獲る?



 …今日はこれから雨が降りそうだ。

 東北の人達は、これから雨に打たれないだろうか。



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