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プロローグ
その日の俺は上機嫌だった。
やった、ついにやった。
内定が取れた!
長い、長い、就職活動が終わりを告げていた。
第一志望としていた企業に内定が決まったのだ。
しかも、業界大手企業だ。
嬉しさのあまり、直ぐに彼女に報告した。
そう、俺には大学一年から付き合っている彼女がいた。いわゆるリア充だ。
彼女にメールで報告すると、直ぐにおめでとう!と、メールが返ってきた。
だが、最後に気になる言葉が一行あった。
「実はもう1ヶ月以上遅れてる」
慌てて電話をすると、彼女が妊娠している事が分かった。
俺の就職活動が上手く行くか不安で言い出せなかったらしい。
内定が出て、テンションが高くなっていた事もあり、俺は聞くなりおめでとう!と言った。
ああ、俺は人生の勝組だ。
だか、この時俺はまだ想像すらしていなかった。
約一年後、父親となり、一家の大黒柱となった自分が倒れることになろうとは……
そう、俺が入社したのはブラック企業だったのだ。
暇な時にiPhoneで書く感じの小説です。
基本的にフィクションです。
……フィクションだってば!