第八話
ね、眠い……。
とりあえず謝罪をば。
今回かなり短い上に、肉付けもほぼしていない為、内容がいつにも増して薄いかと思います。
気力が持てば、内容を改訂いたします。
目を閉じてから感じたのは、浮遊感だった。
たちの悪いジェットコースターに乗っているかのようなひどい揺れを感じた俺は、込み上げてくる吐き気を必死に我慢した。
苦行にも似たそれを耐えていると、ふと体に強い風が吹き付けてきた。
風に押さえ付けられているまぶたを開いてみると、俺達は空中から落下していた。
眼下に映る風景は、俺達が出発した時と同じ。
そう、見渡す限り一面が砂漠だった。
転移に失敗したのかと思いつつも、それはない、とあっさり否定する。
遥か向こうの空中にナニカが飛んでいたり、オアシスのような所には、恐竜のような見た目の生き物の群れがいたからだ。
半ば現実逃避のように、あれは何だろうなーなどと思いながら、下を見る。
そこには、巨大な蛇がいた。
落ちてくる俺達を待つように、否、待ち構えている巨大な蛇。
もし上手く着地できても、あれがいては喰われてしまうだろう。
「あれを踏み付けるわよ! 」
と、勇ましい母さんの声が微かに聞こえた。
そうだな、踏み付ければいいんだ。気は進まないが、やるしかない。
そして遂に着地。
巨大な蛇さんを思いっ切り踏み付けると、靴が肉を突き破り、骨まで到達した。
骨あるのかよ、と思いながら地面を転がる。
「いててて……」
母さんと戒は大丈夫だろうか、心配になった俺は辺りを見渡す。
すると、倒れている蛇の上に仁王立ちしている、金髪碧眼の美少女がいた。
どこと無く高貴な雰囲気を漂わすその美少女の顔を注視すると、なぜか見覚えのある顔立ちだった。
「まさか……母さん? 」
そう俺が聞くと、金髪美少女はいつも聞いていた声で口を開いた。
「そうよ、母さんよ。どうかしたの? 」
「……いや、髪と眼の色が変わってるから」
髪を手に取って凝視する母さん。いきなり変わっているのだから驚いたであろう。
「……やった! 金髪って憧れてたのよね」
ルンルン気分でこちらに駆け寄ってくる母さん。
もういいや、と思考を放棄すると、後ろから心地好いアルトボイスが聞こえてきた。
「無事でしたか兄さん」
後ろを振り向くと、肩までかかる黒髪に、少し鋭い目つき。
可愛いと言うよりは、綺麗と言うべき美少女がこちらを見ていた。
「……誰? 」
嫌な予感は、はたして当たっていた。
「僕です。戒ですよ兄さん。まさか本当に性別が変わるとは思いませんでした」
「マジかよ……」
俺もなにか変わっているのかも知れない、と不安になる。
「大丈夫です。いつも通りの兄さんですよ」
良かった。でも、何で俺だけ変わっていないんだろう。
「これでやっと、兄さんへの想いが届きますね」
いや、軽くパニクってそんな事考えられないから。
そんな和やかな雰囲気は、不粋な叫び声のような鳴き声によって遮られた。
「ギャーーーッ!!! 」
振り返ると、さきほど踏み付けて倒したはずのあの蛇が、体を紅く光らせてこちらを睨んでいた。
いつの間にかユニークが1000を越えていた件。
皆さんありがとうございます!
感想、誤字脱字、アドバイス等ありましたら、是非ともお願いします。
ちょっと次回予告
――次回、戦闘。
作者の駄目駄目さに刮目せよ!