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第三話

せ、説明回が終わらない、だと……?

さらにいつもに増して短いです。

ごめんなさい、まだ少しの辛抱をお願いします。


「おっほん。さて、まずは社会の授業をするわね」


 黒板を片付けに行った母さんが戻って来ると、今度は眼鏡をかけて黒いスーツに身を包んでいた。


 俗にいう女教師スタイルだ。


 ……なんだが、どう見ても子供が無理をして着ているようにしか見えない。


 まあ、それはそれで似合ってはいるのだが。


「こら悠くん。今失礼なこと考えたわね」


 ……あなたはエスパーか、などとは口が裂けても言えない。言えないったら言えないのだ。


 ほら、見えるだろ? 母さんの背中にいる龍が。


「次はないわよ。という事で、授業再開! 」


 ……ふう、命拾いしたようだ。


「……まず、ツァイリングは陸が一続きになっていて、全てはたった一つの国、ダリヤによって統治されているの」


 そのダリヤって国は凄いんだな。世界を支配しているって事だろ?


「で、お城がある王都が霊玉のあるところに位置していて、この王都の名前がハイネスブルク」


 ふむふむ、まだここまではわかるぞ。


 隣をうかがうと、戒がちょうど質問をしようとしたところだった。


「ダリヤの王様は、初代から血縁が継いで来たのですか? 」


「うん、私がいた時は、ね」


 少し含みのある言い方をした母さん。


「よく国が持ちましたね」 どういう意味だ、さっぱりわからん。


「まあね。幸運な事に、歴代の王様は皆傑物だったから」


 戒はへえ、と相槌をうってから、どこか微笑ましいものを見る表情でこちらを見てきた。


「……な、なんだよ」


「いえ、兄さんは相変わらずで安心しましたよ」


 失礼な、俺だってこのぐらいわかるぞ!


 ……ダメだ、全くわからん。俺は運動専門なんだよ!


「では例えばですが、兄さんの父さんがダリヤの王様だとしましょう」


 ……ふむふむ。俺の父さんが王様ね。


「その王様がポックリ死んでしまいました。ああ、兄さんは一人っ子とします」


 死んでしまった……。なんだか想像してたら悲しくなってきたな。


「に、兄さん、そんなに泣きそうな顔をしないで下さいよ」


 オロオロしている戒を見ていると、なんだかバカらしくなってきた。所詮想像だもんな。


「そ、それでですね、王様が死んじゃったら今度は一人っ子の兄さんが王様になりますよね」


 ……ああ、そういう事か。


 俺は今、謎が解けて晴れやかな気分だ。


「つまり、俺みたいなのが王様になってしまうと、国が傾くって事か」


 お見事、と言いパチンと指を鳴らす戒。


 その仕草が、非常に様になっている。


「これでわかりましたね、兄さん」


 ああ、本当に奇跡みたいなかんじだったんだな。


 と、これまで沈黙を決めこんでいた母さんが口を開いた。


「戒くん、私ほんとにビックリしたわよ」


「なにがですか? 」


 戒がわからないなら俺もわかるわけがないであろう。


 母さんの言葉の続きを待つ。


「実はね。…………今戒くんが言った例え話、あながち間違ってないの」


「えっと、具体的にはどの辺りですか? 」


 ごくり、と戒が息を飲むのがわかった。


 母さんはなんだかミ〇オネアのみ〇さんのような表情で、どんどんと顔を戒に近づけていく。


 ……なんだこれ。そんな俺の心境が伝わったのか、母さんは口を無駄に重々しく開いた。


「……悠くんは王様の子供だ、ってところよ」


「ほ、本当ですか? 」


「さっきも言ったじゃない。私は嘘をつかないわよ」


 おお珍しい。戒があんなにうろたえているなんて。明日は雨が降るかもな。


「……ってマジかよ!! 」


 そんなバカみたいな事を考えている場合じゃない!


「マジもマジ。大マジよ」


 母さん、今日だけで何回爆弾発言するんだ……。


説明会は続く……。

えっと、何を書けば……。

そうだ、二日に一回は頑張って更新するので、見捨てないでやってください。

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