第十四話
短いし終わりも微妙だし遅いしでごめんなさい。
次はがんばります!
我が一行が歩くこと二日、特筆すべき事態も特には起こらず、快適とは言い難いが安全な旅を満喫していた。
野宿には、リュックサックに入っていたテントを利用した。
某青い狸の四次元ポケットじみてきているリュックサックだが、何が入っているのか詳しくはユイしかわからない。
聞いても見事にはぐらかされるしな。
そういえば、霊貨で造ったお金は結局、俺と戒が腰に着けていた少し大きめの巾着袋に入れる事になった。
ん? 何でユイは巾着袋を着けてないかって? そりゃあ、白いワンピースに茶色い巾着袋なんか似合わないからだ。
見ればわかるんだが、これ以上何かを着けると、無粋と感じてしまうほどワンピースが似合っているのだ。
だから、背中にあるリュックサックは出来れば俺が持ってやりたい。
けど、さっきも言ったようにすぐにバテてしまうから仕方がない。
因みに、造られたお金を数えてみると、我が一行の資産は、60万ちょっとになっていた。
この世界の一般家庭の年収が300万ルガクらしいから、中々の金額だ。
パンパンになった巾着袋が、なんだか重圧を放っているかのように錯覚してしまう。
……街に着いたら盗まれないようにしなければ。
一応の防犯対策として、3人ともが靴の下に白金貨2枚ずつを仕込んでいる。
海外旅行なんかで外国へ行った時も、これはしておいた方が良いらしい。
俺が通っていた学校の、無類の旅行好きな友人が言っていた。
まあ、そんな感じでお金にはしばらく困らないとです。
「そういえば、戒の性別が変わったのがあっさり流されたけど、何か異常は起きてないか? 大丈夫か? 」
戦闘なんかでゴタゴタとしていて聞けなかったが、かなり心配だ。
「ええ、その点については大丈夫です……とは言い難いですね。身体のつくりが変わったので、とても動き辛いです」
戒が微妙に顔をしかめると、先頭にいたユイがすかさず口を挟んだ。
「大丈夫戒ちゃん? しんどいなら背負ってあげるわよ? 」
「いえ、歩いて早めにこの身体に慣れたいので大丈夫です。そもそも、母さ……ユイさんはリュックサックを背負っているじゃないですか」
そのリュックサックはユイの背丈を超える大きさだしな。
何とも言えない空気になったので、ここは話をぶった切ろう。
ファンタジーなんかだと、まずぶちあたる壁であろう疑問がまだ残っているからな。
「この話は置いておいて、こっちの言葉って話せるのか? 」
そう聞くとユイは、今思い出したとばかりに手をポンと叩いた。
「大丈夫だからって言うのを忘れてたわね」
どうやらこの問題はとうに片付いていたらしい。
ユイは言葉を続ける。
「こっちの言葉は、音を空気の振動で伝えるんじゃなくて、大気に散在する霊力を使って相手に届けるの」
……ん? 俺がわかるとでも思ったか?
……さっぱりわからんよ!
「で、それを相手に伝えるには、神様の加護が必要なの。だから、戒ちゃんはまだ喋れないわね」
戒は意味がわかっているのか、頷いた。
……俺もとりあえず頷いておこう。
「普通は、3歳の誕生日に、全ての神様をまとめて奉っている、アレス神殿に連れて行かれて、そこで神様を選ぶの。選ぶって言っても、3歳だから殆どは感覚ね」
そりゃそうだ。じゃあ、どの神様を選ぶかなんて完全にランダムなんだな。
「それで、前に言った神託、神様から逆指名される事だけど、これは神殿に入った途端に神殿が光るらしいの」
神託って思いのほか凄いな……。
神託を得てさえ神との対話は叶わないらしいから、俺はかなり珍しいんだな。
眠すぎる……。
おやすみなさい。




