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第8話 ダンジョン作り

本日投稿2話目です。

読んでいただいている方、ありがとうございます。

使えていない機能とかもっと使っていきたいなあ。

(いよいよ明日から保護が切れるな)


 あっという間の一か月だった。

 あの「張り紙」を試してからは、同じような毎日の繰り返しになったとはいえ。他にすることも無いのだから仕方が無い。


『来週の水の日の朝から調査隊が周辺を捜索することになった』


(この大陸でも一週間は闇火水風土光の順番だったな。女神歴だし当然だけど。聞いたのは昨日の土の日だし、あと3日か)


 ゲアートさんから聞いた限りでは3日後だけど、保護が切れるのが明日なので今晩中にはダンジョンの形を整えないといけない。

 実際にはあと2時間ほどで日付が変わるので二時間後だけど、夜明け前に道も通っていないここに来る冒険者は流石に居ないだろうから、あと8時間くらいはある。

 調査隊の前に偶然発見される恐れがあるからだ。

 侵入者によってダンジョン内の魔力が乱れるので改築や魔物の召喚が出来なくなるから、調査隊向け・・・・・の改築は今のうちにやっておかないといけない。

 侵入者からかなり離れた場所なら問題無いけど、同じ階層内だとよほど広いダンジョンでないと厳しい。

 階層を増やす「階段」があれば、実際の距離は近くてもかなり離れているという判定になるから、階層を増やす利点はそこだな。

 実際は一階層離れた程度ではまだ離れたとは言えないって話だから、現状では階段一か所に1000DPも使うのでしばらく階層を増やすつもりは無い。


 かなり悩んだけど初回は張り紙なしで行こうと思っている。

 調査隊向けというのはそういう意味で、いきなり「張り紙」を目にして警戒されるのを避けるためだ。結局、調査後は「張り紙」を利用してのダンジョンに作り替えるつもりではある。

 しかも、こうすることで上手くいけばもう一度調査隊に来て貰えるかもしれない。

 調査隊に選ばれるのはゲアートさんのような経験豊富な冒険者だから当然強い。

 強い人に来てもらったほうが滞在DPが稼げるという作戦。


『下手な奴に任せるとコアを破壊する可能性があるからな、人選は任されてる』


 教会はダンジョンコアを破壊した者に報奨金を出しているので、目先の利益に目が眩んだ中堅の一歩手前くらいの奴等が暴走する可能性もあるらしい。

 長い目で見ればダンジョンがもたらす利益の方が遥かに大きいのにな。


 前からそのような話を聞いていたから安心していたけど、昨日会話したときに改めて確認したらそう言ってくれたので心配は無いだろう。


 もしも、調査隊の前に迷い込んだ冒険者が居ても、あのギルド員は基本的にゲアートさんがちゃんと指導しているから大丈夫らしい。

 あの二人・・・・も含めた他数名は割のいい依頼をやらせて町から遠ざけるって言っていた。

 どんだけ信用無いのか。そしてまだ他にあんなのが居るのか……


 ダンジョンの探索は調査結果をもとにギルドがゴーサインを出してから解禁することになる、だから調査隊が来た後はもう一度ダンジョン改築のチャンスがあるはずだ。


「マスター、荷物の運び出し終わりました」


 俺が考えていると後ろから声が掛かる。

 「張り紙」の翌日に名前付きネームド召喚をしたゴブリンのハジメだ。


 ゴブリン――成人男性の半分くらいの身長の緑色の肌をした魔物だ。

 人間からすると醜悪な顔をしているし、たいして強くないことから一般的には雑魚として認知されている種族になる。まあ、俺でも問題なく勝てる。


 魔物の意思や思考力が無くなってしまう通常召喚に比べて召喚DPが割高になるけど先のことを考えて名前付きネームド召喚にした。

 魔物は召喚時にDPを消費するけど一度召喚してしまえば、ダンジョン内限定だけど例え殺されてもしばらく経てば復活でき、その際に基本的にDPは消費しない。

 魔物は侵入者との戦闘を通じて成長するが、死んでしまうと成長がリセットされてしまう。しかし名前付きネームド召喚なら死んでもリセットされない。

 学園ではこの強さもギフトと同じようにレベルと表現していて、最高は99だ。


 召喚された魔物はダンジョンマスターに絶対服従。

 人間の俺に対してもそこは変わらない。


 名前付きネームド召喚だと意思や思考力が無くならないのでより複雑な指示ができる。

 だから張り紙効果で値下がりしている今、やろうと思えばすべての魔物を名前付きネームド召喚することだって可能だ。名前を付けるのが大変だけど。

 ゴブリンは名前付きネームド30DPのところが10DPまで下がっている。通常召喚は5DPのままで変化無しだった。


『このダンジョンに住む魔物は通常より強い場合があります』


 って書いただけ。もっと書き方を工夫すれはさらに下がるかもしれないけど、たったこれだけでもこうなるのだから、張り紙効果恐るべし。


 実際に強くなった魔物達には、冒険者と戦うときは基本的にはレベル1の状態で戦うように指示しておいて、教会が来たら全力を出すようにさせるつもりだ。

 魔物達と戦う方はかなり動揺するはず。

 教会が来るまでにレベルが高い魔物をいかに多く用意するかが重要になるな。


 ハジメに礼を言うと。手元のカタログでダンジョンを操作し大部屋を初期の大きさに戻した。大した荷物は無いけど念のため外に出した。


【保有DP:2138】


 当初の予定では内職込みで1500DPくらいを考えていたけど、ハジメに手伝ってもらうことでかなり効率が上がった。

 ゴブリンの手先の構造の都合上り合わせは俺がやらないとダメだったので、これ以上人数を増やせなかった。


――――――――――

【魔素保有量】

火属性:1/1

水属性:3/3

風属性:0

土属性:36/48

光属性:0

闇属性:1/1

――――――――――


 こうやって部屋を小さくすると、元々の傾向が分かりやすいな。

 ハジメと張り紙の分の土の魔素が減っている。


 魔素については川の水をどんなに吸収してもあまり増えなかった。これも判定が分からないけど、どうやらこの辺は他の属性に比べて水の魔素が多めだっただけみたいなので、二日間くらい水汲みを増やしたけど必要無かったようだ。

 

 結局30を超える属性は無かったから、召喚できる魔物は相変わらずゴブリン、スライム、ホーンラビットの3種類。

 実は狼型の魔物のウルフも町から少し離れれば居るので、何とか倒して吸収したんだが、カタログの姿絵と文字が暗くなっていた、たぶん風の魔素だろうとは思っているのでまだまだ先の話だな。

 ウルフは群れで来るから死闘を演じたのに残念だ。死体はDPにはなったけど危険すぎるので当てにするのはやめた。もう何体かゴブリンを召喚すれば楽になるのは分かっていたけど、この辺りは野生のゴブリンは居ないとされているので、誰かに見つかると面倒なことになるからダメだし。


 とりあえず何をするにも土の魔素が要るのでダンジョンを広げよう。

 調査隊に普通のダンジョンと思われればそれで十分なので手の込んだつくりにはしないし、そんな余裕も無い。

 背の高い魔物は居ないので、高さは4mを基本にする。

 2メートル幅で10メートルの長さの通路の先に縦横6メートルの部屋。これを1セットとして連続させていく。1セットはだいたい110DPなのでとりあえず4部屋を連続して作り、最後の部屋から延びる通路の先にコアルームを作る。そう呼んでいるだけで特別な機能はないし、これは広さは要らないので小さめだ。最深部まで100メートルも無いけど仕方がない。

 そしてある意味一番大事な俺が隠れる部屋だ。

 調査隊来訪時に俺が見つかるとダメだからと言っても、まさか外に居るわけにもいかない。

 コアルームに幻影壁と呼ばれる壁を作りその先に小部屋を作る。この壁は壁に見えるけど通り抜けることができる壁だ。近付いてよく見れば見破ることができる。

 光の魔素が足りないせいで一番低品質の物しか使えなかったけどそれでも300DPもした。普通ならコアルームが終点だからその先に部屋があるとは思うまい。

 ここまでで使用したDPは850くらい。

 残るDPでいくつか分かれ道を作り魔物や罠などを配置していき二時間とかからずダンジョンは完成した。

 選択肢が少ないので悩まずに済むのが不幸中の幸いだ。


(あとは、調査隊を待つだけだな)

大体の説明はできたような。

3話くらいにすっきりまとめる技術が欲しい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「張り紙」より「石碑」の方が似合うだろう? ダンジョンに「張り紙」、凄くダサい
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